【書評:1783冊目】さとりをひらいた犬(刀根健)

【いまの自分は、ほんとうの自分?】
産業カウンセラー・刀根健氏が、『さとりをひらいた犬』と題して、猟犬ジョンの「ほんとうの自分」「ほんとうの自由」を探す冒険物語にのせて、自分の生き方を問うていく一冊。

■書籍の紹介文

自信をもっていえますか?
「いまの自分は、ほんとうの自分だ」と。

 

本書は、優秀な猟犬ジョンを主人公とした冒険物語へと入り、「ほんとうの自分とはなにか」「ほんとうの自由とはなにか」を探究しながら、自分の生き方を見つめ直す一冊。

 

『この世界は”魂”の遊び場なのだ』
この言葉が、強烈に心に刺さった人生寓話です。

 

主人公は、優秀な猟犬・ジョン。
仕える主人が撃った獲物に真っ先に駆け寄り、とどめを刺し、褒美をもらう。
そのことに喜びを感じており、猟犬として生きることに微塵の疑問を抱かずに過ごしていました。

 

そんなある日、運命的な”狼”・ダルシャと出会います。
そして、撃たれて死に際にいるダルシャから「それは、”ほんとう”のお前さんなのかい?」と問われます。

 

ここからジョンの物語は動きはじめます。
ダルシャから示された、ほんとうの自分に目覚めたものが目指す場所”ハイランド”へと冒険の旅にでます。

 

・北の谷のイノシシ軍団
・ベレン山の『赤い魔獣』
・アマナ平原のガジョ
・レグードゥの森のシーザー(皇帝)

 

道中、さまざまな出会いと危険な目に遭いながら、徐々に悟っていきます。
「ほんとうの自分」「ほんとうの自由」とはなんなのかに。

 

そして、怒涛の物語の最後にたどり着いた”ハイランド”にあるものは・・・。
読みはじめたら、ページをめくる手が止まらない素晴らしい寓話です。

 

しっかりと物語の世界に没入させてくれるので、ジョンの目線で自分を見つめ直すことができます。
そして、ふとした瞬間に、心に刺さる言葉に出逢います。

 

迷ったり、モヤモヤしたりしている人の背中を押す自己啓発の役割もきちんと果たしています。
これはオススメです。

 

◆勇気をもらえる。

さとりをひらいた犬
刀根健 SBクリエイティブ 2021-12-22
Amazonで探す Kindleで探す 楽天で探す

■【要約】15個の抜粋ポイント

「俺たちは誰かに『飼われる』ために生まれてきたんじゃない。俺たちの本質は『自由』だ」

 

「ジョン、”生存している”と”ほんとうに生きている”とは、存在の形態が違うのだ。いまの君は生存しているだけだ。生きてはいない。それに気づくんだ」

 

「魂は、全てを知っている・・・」

 

●わたし達を構成する3つの要素
(1)身体
(2)エゴ(自我)
(3)魂

 

「逃げれば逃げるほど”恐怖”と”不安”は追ってくる。いずれ、それに捕まって、そのほんとうじゃない自分が、ほんとうの自分に入れ替わってしまうんだ」

 

「目の前に展開する状況で不安や恐怖を感じたとき、思い出すがいい。それは現実ではなく、己の心が創り出した幻想だということを。そして、ほんとうの自由を得たいのであれば、幻想を見抜くことだ。決して幻想に捕まり、幻想の奴隷になってはならない」

 

「苦しいとな・・・。苦しみとは、いま目の前に起きている体験を受け入れないということじゃ。目の前に展開する現実に抵抗しているということじゃ。ガジョよ、おんしは何を拒んでおるんじゃ?何に抵抗しておるのじゃ?」

 

「ほんとうの強さとは、自分が弱い存在だと知っていることじゃ。わしらは光と影の合わさった存在なのじゃ。影も強くなるのじゃ。そこを見ないように避けておると、おんしのようにいきなり影につかみとられ、闇の中に引きずり込まれるのじゃよ。光と影、その両方が合わさった存在が自分だと知ること、これがほんとうの強さを連れてくるのじゃよ。わしらは皆弱い。強いやつなどひとりもおらん。あの大熊だってそうじゃ」

 

「よいか、物事には偶然はない。全てが必然じゃ。起こるべくして物事は起こる。ダルシャとの出会い、ゾバックとの出会い、おんしたちの出会い、そしてわしとの出会い…。これを魂の計画と呼ぶ」

 

「お…お前は、役割だけに生きること…それ以外の自分の可能性を否定することで、自分の中にあるほんとうの自分の声、魂の声から逃げているんだ」

 

●三つの生きる価値
(1)創造
(2)体験
(3)態度

 

「どういう場面においても、自分の魂の声を聴き、その声に従って誇り高く、愛に満ちた自分でいること。『これが私だ』という私で在る(Being)こと。それが『態度』による価値だ」

 

「全ては必然。お前の住んでいる世界の出来事は、全てお互いの魂の計画なのだ。全ては体験による学びと遊びだ。私たちはお互いの芝居の演目を演じる役者同士なのだよ。だから、そちらの世界にいるときは、その芝居を楽しむことだ。私は十分に楽しんだから、なんの悔いもない」

 

「感情とは、さかのぼると二つに集約される。それは愛と恐れだ」

 

「ほんとうの自由とは、外側の何かから自由になることではありませんでした。身体やエゴの声といった”自分”からの自由…これがほんとうの自由です」

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1783-1】恐怖や不安を感じたら、書き出して向き合う

【1783-2】すべては必然だと受け入れる

【1783-3】迷ったときは「どうしたい?」と自分の心に問う

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】さとりをひらいた犬
【著者名】 刀根健
出版社SBクリエイティブ
【出版日】2021/12/22
オススメ度★★★★☆
こんな時に生き方に迷ったときに
キーワード人生自己対話小説
【頁 数】368ページ
【目 次】
第1章 旅立ちー魂の声を聴け
第2章 北の谷ー身体・エゴ・魂
第3章 ベレン山ー恐れを見抜く
第4章 アマナ平原ーエゴの牢獄
第5章 レグードゥの森ー目指す者たち
第6章 女神シャーレーンーゆるしと癒やし
第7章 最後の闘いーすべてはひとつ
第8章 ウルム山ーほんとうの自分、ほんとうの自由

 

この本が、あなたを変える!

さとりをひらいた犬
刀根健 SBクリエイティブ 2021-12-22
Amazonで探す Kindleで探す 楽天で探す

刀根健さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

■お知らせ

▼書評ブロガーの読書術を公開中!

▼【仲間大募集中!】101年倶楽部

▼「いいね!」応援をありがとうございます!

※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る