【書評:1771冊目】それ、勝手な決めつけかもよ?(阿部広太郎)

【解釈とは自分の言葉を心に与えること】
コピーライター・阿部広太郎氏が、『それ、勝手な決めつけかもよ?』と題して、解釈する先に人は進めると語りながら、自分が自分でいるための”解釈”の練習法を指南する一冊。

■書籍の紹介文

わたしの人生、こんなはずじゃなかった・・・。
ふとした瞬間、おもうことはありませんか?

 

本書は、「解釈」ひとつで自分の納得いく生き方はたぐり寄せられると提起し、現在、過去、未来の関係性を通して、自分が自分でいるための”解釈”の練習法を指南する一冊。

 

たとえば、待ち合わせにギリギリ間に合った場合。
「ギリギリになる自分ってダメな奴だな」「ギリギリだけど相手を待たせなかった、偉いぞ自分」。

 

どちらを選択するかは、あなた次第です。
この「選択」こそが”解釈”です。

 

余裕を持って待ち合わせ場所に着いておくことが当たり前である。
正論といえるでしょう。

 

だからといって、「ギリギリになる自分はダメだ」と解釈する必要性はどこにもありません。
待ち合わせた場所・時間にきちんと到着しているわけですし。

 

すこし安易な例だったかもしれませんが、こういう小さな解釈をひとつひとつ大切にしていく
こう意識するだけでも人生は変えられると、著者は熱く語っています。

 

「人は言葉によってつくられている」とよく言われます。
本書のテーマである”解釈”もまさに言葉です。

 

口に出さなくても、目の前の状況を自分なりに”解釈”し、言葉にして処理しているのです。
したがって、先の例のようなネガティブな”解釈”を積み重ねていくと、「こんなもんだろう」「どうしようもない」という勝手な諦め感情に支配されていくことになるのです。

 

くり返しますが、どう”解釈”するかは、あなた次第です。
だれにも縛られることのない自由を与えられています。

 

それなのに、勝手に人生諦めたような感情を積み重ねるのって、もったいないというか悔しくありませんか?
ポジティブな”解釈”を積み重ねて、自分らしく生きている!という実感を得られる「選択」を、なぜできないのでしょうか。

 

本書では、”解釈”する力を磨くことができるように書かれています。
著者の問いかけに、正直な心で向き合っていくことで、あなたが本当はしたかった”解釈”が少しずつできるようになっていきます。

 

”解釈”が変わると、現在、過去、未来の捉え方も変わります
すると、自分がより自分らしく、自分の足で自分の人生を歩んでいる感覚を味わえるようになるのです。

 

”解釈”ひとつで、あなたの納得いく生き方ができます。
その”解釈”をどうするかは、あなた次第なのです。

 

◆”解釈”で本当の自分を取り戻す

それ、勝手な決めつけかもよ?
阿部広太郎 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2021-5-28
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■【要約】15個の抜粋ポイント

名前は祈りだ。
名付け親の期待も願いも把握はする。
大切なのはその先だ。
自分は名前をどう受け止めるか?
どう解釈し、どんな意志を見いだすのか?
自分で決めてしまおう。

 

自分の名前を愛する。
そして、誇るためにも自分の名前を旅しよう。
あなたにも、自分の名前の漢字の由来を調べてみてほしいと心から願っている。
きっとそこに新しい発見があるはずだ。

 

自分の内面をのぞき込むように「好きな人」と「嫌いな人」を思い出していく。
そして、心に浮かんだその人物像に名前をつけてみたい。
それはどんな人なのか?
「好き」や「嫌い」は、どんな共通項を持っているのか?
あなたならどんな名前をつけるだろうか?

 

自分で選んだ仕事。
その仕事への思いは日々変わっていく。
自ら意識的に選んだ仕事に、今度は言葉を選んであげる。
忙しない毎日の中で、自分の思いに目を向ける時間をつくる。
その積み上げで、納得して過ごせる日々をつくりだしていける。

 

変わろう、変わろうとあなたが無理しすぎる必要はない。
こんなにも時代が変わっていってくれるのだから、この環境に身を委ねながらも、リアクションという名の「解釈」をすればいい。

 

違和感は、自分が自分に発するサイン。
おかしくないか?
本当にこれでいいのか?
湧き起こる違和感にちゃんと用心する。
素通りせずに、自問自答しながら考えてみる。
その上で、打ち手を考えて行動に移してみる。

 

かたちの見えない不安や心配事を放置せずに、言葉で居場所を与えてあげる。

 

あなたには今、どんな不安や心配事がありますか?
「だからこそ」で現状を前向きに言い換える。
「きっと」で未来を想像して前向きに言い換える。
この2つを意識して、不安と心配事を解釈していこう。

 

自分の心に耳を澄まして、自分の思いを信じる。
自分と協力しながら仕事をつくりあげていく。
やっぱりそれが一番健康的だし、自分と手を組んで、仕事が完成した時にこそ嬉しい気持ちが湧き起こると思うのだ。

 

僕は「今思えば」という魔法の言葉をお守りにしている。
自分の中で消化しきれずに抱えている過去の出来事や思い出。
「今思えば」という言葉が魔法だと思うのは、たとえ感情の旬が過ぎたとしても、腐らせずに発酵を促せる力があると思うからだ。

 

自分コンセプト=自分が最も大切にする、信念となるような言葉

 

生きるということは、過去の自分を肯定していく行為だ

 

自分は今、どうありたいか?
自分は今、どこに向かおうとしているのか?
僕は、未来とは「今」であると解釈することで、むしろ未来はたぐり寄せられると思っている。

 

未来は不確かだ。
だからこそ、揺らがない意志を持っていたい。
「どうありたいか?」でも「何をしたいか?」でも、土台となるのはその人の「意志」。
だれしもが、自分自身の未来の企画者のはずだ。

 

どんな未来だって、今からつくっていける。
解釈する先に人は進める。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1771-1】自分の名前の漢字の由来を調べて、感じたことを書き留める

【1771-2】不安や心配事に対しては、「だからこそ」「きっと」を使って前向きに言い換える

【1771-3】「今、どうありたいか?」「今、どこを目指したいか?」と”今”を言葉にする

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】それ、勝手な決めつけかもよ?
【著者名】阿部広太郎著者情報
出版社ディスカヴァー・トゥエンティワン
【出版日】2021/5/28
オススメ度★★★★★
こんな時に生き方に迷ったときに
キーワード自己対話メンタルことばのチカラ
【頁 数】288ページ
【目 次】
「はじめに」という名の「招待状」
第1章 自分篇・自分の知らない自分と出会う
第2章 現在篇・今こそ積極的な受け身を
第3章 過去篇・「今思えば」は魔法の言葉
第4章 未来篇・解釈する先に人は進める
「おわりに」という名の「はじまり」

 

この本が、あなたを変える!

それ、勝手な決めつけかもよ?
阿部広太郎 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2021-5-28
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阿部広太郎さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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