【書評:1817冊目】学び方の学び方(バーバラ・オークレー、オラフ・シーヴェ)

【成績は、量ではなく、学習法に比例する】
工学博士/バーバラ・オークレー氏と教育コンサルタント/オラフ・シーヴェ氏が、『学び方の学び方』と題して、世界の有名大学の学生が次々学んでいる学習法を解説する一冊。

■書籍の紹介文

勉強の結果である成績。
いつも納得のいくものですか?

 

本書は、約300万人の世界の有名大学の学生が学んでいる、どんなことの習得にも通ずる学習効果を高める方法を解説する一冊。

 

望む成果を得るために、どうやって学習に取り組んでいくか。
わたし達にとって、一生涯ついてまわるテーマのひとつだとおもいます。

 

言うまでもなく、『時間は有限』です。
しかも、年齢があがるほど時間の密度は濃くなり、「時間が足りない!」と叫びそうになることもしばしばの状況に陥ります。

 

そんな状況でも、学習する時間を捻出していかなければなりません。
なぜなら、学ばなければ、刻々と変わる世界の流れに取り残されて生きるのが苦しくなるからです。

 

学習のテーマは多岐に渡ります。
いわゆる学問として学習にとどまらず、資格、プログラミング、運動、料理、などなど・・・・。

 

まさに、『人間、死ぬその瞬間まで勉強』です。
時間が限られるなかで、学ぶことが尽きることはありません。

 

ここで問題になるのが、『どう効率的に学ぶか』ということ。
この問題に対する、現時点での最新、最先端の答えといえる方法がまとめられているのが本書です。

 

ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、東京大学、北京大学・・・。
世界中の地域を代表する有名大学の学生たちが、こぞって学んでいる「学び方」が学べます。

 

◎怠けグセをどうするか
◎行き詰まったときにどうするか
◎記憶の定着、記憶の活用をどうするか
◎試験で力を発揮するにはどうするか

 

こうした「学び方」を考えるときに浮かぶ、疑問・悩みへの指針が示されている。
内容を咀嚼するまでには、実践と振り返りをくり返す必要がありますが、取り組み価値の高いモノだと感じます。

 

◆成績は学び方に比例する!

学び方の学び方
バーバラ・オークレー、オラフ・シーヴェ
アチーブメント出版 2021-2-1
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■【要約】15個の抜粋ポイント

●ポモドーロ・テクニック
ステップ1:邪魔なものをすべて取り除く
ステップ2:タイマーを25分に設定する
ステップ3:学習に専念する
ステップ4:5分の休みをとる
※このサイクルを忠実に繰り返す(2時間の勉強なら、<学習25分+休憩5分>×4サイクル)。

 

書くという作業を拡散モード(推敲は一切禁止)と集中モード(推敲)とに分けることによって、その書く作業をもっと速くできる。

 

学習しているときは、自分の頭を叱咤激励しながら”積極的に”学習することが大切だ。
問題の答えを見るのは禁物だ。
反対に、自分の力で積極的に問題に取り組もう。
あるいは、今見たばかりのビデオから、また、読んだばかりの本の一部から、要点を見極めるよう努めよう。

 

自分が教材で読んでいる概念の場合には、自分が先生になったつもりで、それらを説明してみよう。
自分が直前で読んだのとは違った言葉で説明しよう。

 

●上手にノートをとるために
・分割したノートを使いこなそう、また、概念図をつくろう
・ノートをとったその日のうちに、必ずノートの復習をしよう
・ノートに書いた重要なアイデアを積極的にものにし、思い出そう

 

情報を記憶するために、間隔を空け少なくとも数日かけて積極的な想起(回収作業)を実践して、自分自身をテストしてみよう。
とにかくまず、自分が次のような記憶のコツを使えるかどうか、確認しよう。
・頭文字
・文章
・鮮烈なイメージ
・メモリー・パレス

 

比喩は、ある話題の核心を単純化して把握するためのすばらしい方法だ。

 

自分の義務感を高めるために、周りの人を自分の仕事に巻き込もう。

 

目標=ゴール、の設定は、意欲をわかせてくれる絶好のツールだ。
長期的なゴール、マイルストーンとなるゴール、そしてプロセスのゴールを設定することを勧めたい。

 

長期的なゴールを象徴するような写真や物理的なものを手近に置いておこう。

 

もっと速く読みたければ、単語の認識と概念への変換のスピードを上げなければならない。
そのためには、豊富な語彙、教養知識、そして豊かな読書経験が必要になる。

 

もし読み返したければ、少なくとも一日か二日あける。

 

読んでいるものがなんであっても、難しい説明に難渋しているなら、もっとわかりやすい説明が見つからないか考えよう。

 

計画を立てれば時間が増えるというわけではない。
しかし、そのおかげで、自分に与えられた時間を賢く使えるようになる。
計画というものはまた、ストレスも軽減してくれる。
というのも、何をすべきかということに悩む必要がなくなるからだ。
自らに必要なのは、計画に従うこと、それだけだ。

 

●自己管理のための4つのステップ
ステップ1:課題を理解する
ステップ2:ゴールを設定し計画を立てる
ステップ3:学習する
ステップ4:監視し、修正する

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1817-1】写真など、長期的なゴールを象徴するものを身近に置く

【1817-2】読む/学ぶ→思い出すのサイクルをくり返しながら学習する

【1817-3】読み返すときは日数をあける

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】学び方の学び方
【著者名】バーバラ・オークレーオラフ・シーヴェ
出版社アチーブメント出版
【出版日】2021/2/1
オススメ度★★★★☆
こんな時に学ぶ力を身につけたいときに
キーワード勉強法記憶法習慣術
【頁 数】296ページ
【目 次】
第一章 どこまで集中し、そして怠けぐせに打ち勝つには
第二章 行き詰まりを克服するには
第三章 より深く学習するには
第四章 作業記憶を最大にして、上手にノートをとるには
第五章 記憶し内在化するには
第六章 自律心がないときでも、それを発揮するには
第七章 自分自身をその気にさせるには
第八章 効率よく読書をするには
第九章 試験で好成績をあげるには
第十章 戦略的な学習者になるには

 

この本が、あなたを変える!

学び方の学び方
バーバラ・オークレー、オラフ・シーヴェ
アチーブメント出版 2021-2-1
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バーバラ・オークレーさん、オラフ・シーヴェさん、
素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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  1. 2022年 3月 09日

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