【書評:1671冊目】成長企業が失速するとき、社員に”何”が起きているのか?(スティーブ・バッコルツ、トム・ロス)

【人はエネルギーがないと動かない!】
スティーブ・バッコルツ氏とトム・ロス氏が、『成長企業が失速するとき、社員に“何”が起きているのか?』と題して、人のエネルギーに着目したリーダーシップを指南する一冊。

■書籍の紹介文

職場で一日仕事をしています。
自発的に何人の人が、質問や他愛もない話をしに、あなたのところにやって来ますか?

 

本書は、企業の失速の原因は「社員や組織のエネルギーの枯渇」にあると提起し、失われたエネルギーを取り戻させるためのリーダーシップ論を指南する一冊。

 

「エンゲージメント」がテーマになります。
一般的には、「働きがい」など仕事や組織への愛着を示す用語であり、個人と組織が一体化し成長のために双方が貢献し合う関係を指します。

 

エンゲージメントが低下すると、エネルギーは低下します。
働きがいを感じなければ、仕事のやる気を無くすということです。

 

リーダーシップを考えるとき、このエネルギーの管理が重要だと著者は指摘します。
「何時間働かせるか」と管理するよりも、社員や組織はエネルギーで満たされているか、エネルギーで満たされる環境を整えられているかを管理することのほうが、はるかに重要だと説きます。

 

そのために大切なのが、「エンゲージメント」の管理です。
エンゲージメントを最大化させる方法を、体系的に指南していきます。

 

著者曰く、エンゲージメントは、5つの要素からなります。
第一要素:未来の可能性
第二要素:当事者責任
第三要素:つながり
第四要素:一体感
第五要素:存在価値

 

さらに、エンゲージメントをつぎのように本書では定義します。
エンゲージメント=肯定的な見方×大きな自由裁量のエネルギー

 

5つの要素を意識しながら、公式を活用してエンゲージメントを最大化させる。
これが、これからのリーダーシップに求められると提唱します。

 

では、今どれくらいのリーダーシップがあるのか。
それを測る一つの方法が、冒頭の質問です。

 

「オープンドア・ポリシー」といい、部屋のドアをいつでも開けておくと、何人の社員が自発的にそのドアから入ってくるかを測る方法です。
その人数の多いことが、エンゲージメントを上昇させる優れたリーダーシップの1つの表れなのです。

 

本書の方法論を実践することで、社員や組織のエンゲージメントが上昇しエネルギーで満たされていきます。
結果、部屋に入ってくる人数は増え、いい意味で組織が賑やかになっていきます。

 

◆エネルギーに気を配れ!

成長企業が失速するとき、社員に“何”が起きているのか?
スティーブ・バッコルツ
トム・ロス
ウィルソン・ラーニング ワールドワイド株式会社
日経BP 2020-5-21
売上ランキング(公開時):10,642
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■【要約】15個の抜粋ポイント

組織やチームで働く「人」は、限りあるエネルギー資源だ。
さまざまなエンゲージメントの研究でも言われているが、達成されるパフォーマンスの水準は、従業員一人ひとりが1日8〜10時間もの間のエネルギーをどう使うかによって決まる。

 

私たちは、「エンゲージメント」を次の2つの組み合わせとして定義している。
・求められている変化をどのようにとらえるか。
・その変化に対してどのくらいの量のエネルギーを発揮するか。

 

変化によって感じる喪失が大きいほど、エンゲージメントは低下しやすい。

 

意欲が消滅している従業員は、「目立たないでいること」にエネルギーを使う。

 

前向きにエネルギーを使うことを選んだ従業員は「主体的」と呼ばれる。
注がれるエネルギーの程度は次の3つに分類される。
・自らの意志で応じている
・参画している
・全面的にコミットしている

 

自分のエネルギーを、変化に反対したり、反論したりするために使うことを選んだ従業員は「反発」に分類される。
この場合も、エネルギーの程度は、次の3つに分類される。
・しぶしぶ従う
・抵抗を示す
・妨害行為をする

 

「受け身」という選択は、エンゲージメント低下の一形態である。
従業員が自分のエネルギーを使うのを控える、しばらく様子見をする、引きこもるといった選択をする場合に起こる。
受け身の程度は、次の3つに分類される。
この3つを合わせると、エンゲージメント低下のすべての形態を網羅できる。
・従うふりをする
・様子を見る
・心ここにあらず(プラグ抜け状態)

 

リーダーとして、部下の選択に影響を及ぼしてエンゲージメントを取り戻したいなら、「どんな模範を示したいのか?」と自問しよう。

 

エンゲージメントを取り戻す鍵は、前向き、かつ現実的に未来の可能性を信じられるようにすることである。

 

現実的な楽観主義のメッセージを準備する最も基本的な方法は、次の問いに答えることだ。
・未来を見据えたとき、何が最も心配か?
・未来を見据えたとき、何が最もわくわくするか?

 

「当事者責任」は、従業員が”業績目標”と”期待される行動”の両面から、自分は何を求められているかをはっきり理解している場合に生じる。
当事者責任=業績目標×期待される行動

 

従業員が同僚からの信頼や支援を感じられなければ、エンゲージメントを維持することはできない。
(略)
リーダーは、地理的にも機能的にも、また価値観や信条の面でも、高いレベルのつながりを促さなければならない。

 

信頼が高まると、従業員が一体となって生産的に仕事をする機会が増える。
いろいろな意味で、組織は静かになるのではなく、賑やかになってくる。

 

あなたの部下は自分に存在価値があるー組織に自分が輝ける居場所があるーと感じているだろうか?

 

リーダーは従業員にエンゲージメントを強いることはできない。
リーダーの役割は、従業員が仕事に打ち込む選択をする環境を整えることだ。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1671-1】「どんな模範を示したいのか?」と自問する

【1671-2】「未来を見据えたとき、何が最も心配か?」と自問する

【1671-3】「未来を見据えたとき、何が最もわくわくするか?」と自問する

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】成長企業が失速するとき、社員に“何”が起きているのか?
【著者名】スティーブ・バッコルツトム・ロス
出版社日経BP社
【出版日】2020/5/21
オススメ度★★★★☆
こんな時に明日のリーダー力を磨きたいときに
キーワードリーダー組織改革職場環境
【頁 数】360ページ
【目 次】
第1章 プラグ抜け状態
第2章 リーダーシップの「真の目的」
第3章 「未来の可能性」
第4章 「当事者責任」
第5章 「つながり」
第6章 「一体感」
第7章 「存在価値」
第8章 「エンゲージメント」のカルチャーを確立する

 

この本が、あなたを変える!

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トム・ロス
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日経BP 2020-5-21
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スティーブ・バッコルツさん
トム・ロスさん
素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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