【書評:2034冊目】これからの生き方図鑑(樺沢紫苑)

【これからの時代に効く生き方47選】
精神科医・樺沢紫苑氏が、『これからの生き方図鑑』と題して、社会情勢に負けず楽しく幸せな人生を生きてほしいと願いながら、そのために実践してほしい47の伝授を指南する一冊。

■書籍の紹介文

「毎日楽しくて幸せだ!」
いまのあなたは、笑顔でこう叫べますか?

 

本書は、閉塞感が漂う社会情勢に負けることなく、あなたに毎日を楽しく幸せに生きてほしいと願いながら、そのために実践してほしい47の指針を伝授する一冊。

 

『人生に遅すぎるということはない』
『今日という日は残りの人生の中で一番若い日なのだ』

 

なんとか現状を変えようと、こうした言葉で自分を奮い立たせて懸命に生きようとする心。
その心さえ折ろうとするかのごとく、日本社会の至るところに暗雲が立ち込めているように感じます。

 

ただ、ここで「もう無理」と諦めてしまうと、暗雲が暗黒へと変わってしまいます。
アニメ「スラムダンク」の『諦めたらそこで試合終了ですよ?』の名シーンにとてもよく似ています。

 

あのシーン、安斎先生からそう問われた三井寿はなんと答えたでしょうか。
そう、『バスケがしたいんです・・・』ですよね。

 

そこから先のストーリーはご存じのとおり。
なぜ例えたかというと、三井と同じように、あなたの中にも「本当はこうしたい!」「本当はこれをやりたいんだ!」というものが残っているはずだからです。

 

ぜひ、それらを1つ1つ思い出してみてください。
なぜなら、その1つ1つがあなたをワクワクと夢中にさせ、毎日楽しく幸せに生きるための”原動力”になるからです。

 

とはいえ、三井のように安斎先生が横にいてくれればいいのですがなかなか難しい・・・。
そこで活用してほしいと著者が提示するのが本書です。

 

精神科医として30年以上の”経験”と、著作43冊の”ノウハウ”。
これらを凝縮し、「これからの時代」に効くように最適化された47個の生き方指針がまとめられています。

 

1個ずつ実践していくことで、あなたをワクワクと夢中にさせ、毎日楽しく幸せに生きるための”原動力”に気づけるはずです。
著者は”良き相談相手”にしてほしいと願いながら、最後まで熱量が落ちることなく書き上げています。

 

タイトルに「図鑑」とあるように、視覚的に印象に残りやすいイラストが多用されています。
そのため、読書が苦手な人でも安心して読み進めることができます。

 

これからの時代をワクワクと毎日楽しく幸せに生きるためにも。
1個1個、自分のものにしていきましょう!

 

◆一家に一冊。

これからの生き方図鑑
樺沢紫苑 光文社 2023-7-20
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■【要約】15個の抜粋ポイント

「頑張ればなんとかクリアできる」ことを、私は「ちょい難」と呼んでいます。
実は「ちょい難」の目標や課題に挑戦するときに、ドーパミンの分泌がもっとも多くなることがわかっています。
幸福物質のドーパミンは学習も司るので、これが分泌されると、意欲や集中力が高まり、仕事の生産性が上がります。
記憶力も高まり、学習効率も飛躍的にアップするのです。

 

「遊び」は、気分転換、ストレス発散、リラックス、運動、コミュニケーション強化、脳の活性化など、メンタル面、健康面で多くの効果があります。
遊びといっても数え切れないほどの種類がありますが、ただ遊ぶのではなく「メンタルの癒やし効果」「健康効果」「脳の活性化効果」など、科学的にも効果の高い付加価値のある遊び。
それでいて簡単で、お金も時間もかからずに気軽にできる遊びを紹介します。
遊び①:サウナ
遊び②:アウトドア
遊び③:街角ぶらり歩き
遊び④:トッピング

 

人とコミュニケーションしなくても、「愛・つながり」の脳内物質オキシトシンの分泌を促す簡単な方法をお伝えしましょう。
方法①:植物を育てる(おすすめ:豆苗)
方法②:小さなペットを飼う

 

●「行動できる人」に変わる3つの方法
(1)目標を低く設定する
(2)行動を細分化する
(3)ハードルを下げ、最初の一歩を踏み出す

 

感謝する人が成功する。
これは、オリンピックに限らず、人間関係やビジネスにおいても同じです。
「自分のため」「自分さえ良ければ」と考える人は、他人からの援助が得られないだけではなく、自分のモチベーションまで続かなくなってしまうのです。

 

●説明力がアップする7つの方法
(1)結論を最初に言う
(2)一文を短くする
(3)形容詞ではなく数値を使う
(4)権威を利用する
(5)「書く」アウトプットをする
(6)本を読んだら感想を書く
(7)非言語を意識する

 

自分は孤独。
孤立無援と思っていても、「気遣ってくれる人」は必ずいるはずです。
それを見つけるには、黙っていてはダメ。
自分から周りに積極的に声をかけて、コミュニケーションをとるようにしなければ、その大切な存在は浮かび上がってきません。
行動をしなければ、始まらないのです。

 

自分を信じるということは、やるべきことはやりつくした「過去の自分」を信じ、「必ずやっただけの結果は出る」という「未来の自分」を信じるということ。

 

(フィードバックする際)上司の具体的な行動としては、部下に対し「悪かった点・うまくいかなかった点を3つ挙げる」「良かった点・うまくいった点を3つ挙げる」「今後すべきこと(To Do)を3つ挙げる」という3ステップで行なうといいでしょう。

 

●悩みを一瞬で解消する3つの方法
方法1:視座を高める
方法2:他人の視座を借用する
方法3:検索する

 

自己肯定感が低いから「無理」と思うのではなく、「無理」という呪文が「無理な自分」「ダメな自分」をつくり出しているのです。
そう考えると対処法は簡単。
ネガティブな言葉を減らし、「できる!」「なんとかなるさ!」「やれることを、やれる範囲でやっていく!」といった、ポジティブな言葉を増やしていけばいいのです。

 

人の悪口を言ったら、「必ずその人に伝わる」と思ってください。

 

人とのコミュニケーションによる適度なガス抜きは絶対必要です。
誰かと久しぶりに飲みに行く、あるいはスポーツ観戦に誘ってみる。
そこで交わされる会話は、私たちの「心の癒やし」に大きく貢献しているのです。
そして、あなたの身近に悩んでいそうな人がいたら、話を聞いてあげてください。
自分からも話し、相手の話にも耳を傾ける。
そうすることで、互いにメンタル危機のリスクを下げることができるのです。

 

(朝食には)歯応えのあるものを、よく噛んで食べることをおすすめします。
よく噛んで食べるだけで、「幸福」の脳内物質「セロトニン」の分泌が活性化するので、朝からやる気が出ます。
また、咀嚼は脳を刺激しますから、脳が目覚めるのです。

 

起床後1時間以内に、5〜15分程度の散歩を速足で行なうことです。
太陽の光を浴びることと、リズム運動の効果によって、セロトニンが活性化します。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2034-1】「ちょい難」な目標を紙に書き出して挑戦することを習慣にする

【2034-2】朝散歩を習慣にする

【2034-3】7時間の睡眠時間を確保する(就寝、起床時間も極力同じ時間に)

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】これからの生き方図鑑
【著者名】樺沢紫苑著者情報
出版社光文社
【出版日】2023/7/20
オススメ度★★★★☆
こんな時に生き方に迷ったときに
キーワードマインド生き方働き方
【頁 数】336ページ
【目 次】
第1章 これからの「もっと幸せになる」生き方
第2章 これからの「自分をもっと成長させる」習慣
第3章 これからの「自分も人も伸ばす」働き方
第4章 これからの「メンタルを安定させる」習慣
第5章 これからの「健康でありつづける」生活

 

▼さっそくこの本を読む

これからの生き方図鑑
樺沢紫苑 光文社 2023-7-20
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樺沢紫苑さん、素敵な一冊をありがとうございました!

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