【書評:1449冊目】トヨタで学んだ動線思考(原マサヒコ)

【すべての動線を最適化せよ!】
元トヨタのメカニック・原マサヒコ氏が、「人の動きを示す線=動線」を意識することで、労働生産性を高めることができると提起し、トヨタで学んだ動線思考を実践的に解説する一冊。

■書籍の紹介文

家や職場の中を、行ったり来たり…。
思わず溜息をついてしまった経験ありませんか?

 

本書は、労働生産性を高めるためには、「人の動きを示す線=動線」を意識することが有効だと提起し、トヨタで培われている動線思考を解説する一冊。

 

「あれどこやったっけ?」と家や職場を右往左往する。
混むとわかっているのに、定時ギリギリのエレベーターホールに並ぶ。

 

こういったシーンは、すべてムダである!
これらをムダであると認識することが、動線思考を学ぶ土台となります。

 

ムダを極小化していくことで、労働生産性は自然と高まっていくのです。
なぜなら、ムダが省かれた時間の分だけ、新しい時間を確保できるからです。

 

モノを探す時間がゼロになれば、その分だけ”時間”が生まれる。
ムダな時間を発生させないように対策すれば、その分だけ”時間”が生まれる。

 

例えるなら、急行電車で5分のところ、乗り継ぎが悪く、各駅停車で15分かけて出社。
こんな日が年間100日発生すると、それだけ1000分(約16.6時間)の損失が発生するのです。

 

逆に、動線思考を活用すれば、約16.6時間を新たに確保できるのです。
ー16.6時間が+16.6時間に変わるインパクトは、無視できませんよね。

 

動線を見直すだけで、新しい時間が確保できる。
これこそが、動線思考の醍醐味なのです。

 

◆動線を見直せ!

トヨタで学んだ動線思考
原マサヒコ 祥伝社 2019-6-1
売上ランキング(公開時):86,468
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■【要約】15個の抜粋ポイント

●動作経済の4原則
原則1:仕事をするときには両手を常に同じ業務に充てること
原則2:必要な基本動作の数を最小にすること
原則3:個々の動作の距離を最短にすること
原則4:動作を楽にすること

 

歩くスピードを意識することは、全体のスピードはもちろんですが、健康にも効果があります。
速く歩くことで時間当たりの運動量が増えますから、消費カロリーが多くなります。
さらに、足腰を鍛えることにも繋がります。

 

3定とは、「定置・定品・定量」のことで、「決められた置き場に決められた品を、決められた量だけ置く」ということです。
トヨタでは「仕事に必要なモノは、目をつぶってでも取れるようにしろ」と言われていました。

 

仕事での行動のスケジュールにムリが生じてしまうことが多い人は、1つの動作で2つや3つの効果を狙えないかと合理的に考える動線のクセをつけると良いでしょう。

 

人が少ない時間に行動するだけで、無駄な時間を余計に過ごさなくて済むのです。

 

制限をつけたテーマを与えるとアイデアは出やすくなるもの。

 

膨大な資料を用意するのはやめましょう。
視線の動線の邪魔になってしまいます。

 

自分が日々使っている書類や備品を10秒以内に見つけ出せるかどうか、試してみてほしいのです。
10秒以内に見つけ出せないものがあるなら、それは整理整頓に問題があるということです。

 

トヨタの先輩は打ち合わせに臨む祭、いつもノートに下記の3つを事前に書いていました。
・「ゴール」
・「次のアクション」
・「締め切り」

 

物騒な世の中になっていますから、ちょっと席を離れる時はパソコンにロックを掛けるべきです。

 

相手からのメールのタイトルと最初の一行程度で、読み進めるかどうかを判断すべきです。

 

書く際のポイントですが、とにかく”簡潔に”という意識を持ちましょう。
相手が3秒で判断できるように書くのです。

 

「どうしたら今の動きを習慣化することができるだろうか」と考え、試し、流れに組み込んで実行し、定着させる。
そこまでできて初めて「改善ができた」と言えるのだと思います。

 

仕事観を整理するためには、そもそも自分は何のために働いているのか、仕事で何を実現したいのか、どんな人生でありたいのかを考えるのです。

 

問題に対してはまず「なぜ」と頭に浮かべて根本原因を考える習慣をつけてみてはいかがでしょうか。
根本原因を探ろうとすることで、余計な問題を可能な限りそぎ落とすことができるようになります。
余計なことを考えないようになれば、思考の動きも軽やかになっていくはずです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1449-1】『人生を変える15分早歩き』を読む

【1449-2】テーマに制限をつけて考える

【1449-3】相手が3秒で内容を判断できるようにメールを書く

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】トヨタで学んだ動線思考
【著者名】原マサヒコ著者情報
出版社祥伝社
【出版日】2019/6/1
オススメ度★★★☆☆
こんな時に明日の仕事力を磨きたいときに
キーワード思考習慣術問題解決
【頁 数】240ページ
【目 次】
はじめに トヨタの現場で叩き込まれたのは「正しい動線」だった
第1章 さあ、ムダな動きを減らそう
第2章 職場の動線を極めよう
第3章 スケジュールの動線を極めよう
第4章 机の上の動線を極めよう
第5章 パソコンの動線を極めよう
第6章 頭の中の動線を極めよう
おわりに 動線を減らすための投資をしよう

 

この本が、あなたを変える!

トヨタで学んだ動線思考
原マサヒコ 祥伝社 2019-6-1
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原マサヒコさん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

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