【書評:1869冊目】1%の本質を最速でつかむ「理解力」(山口拓朗)

【理解力は、すべてのチカラの源である!】
伝える力【話す・書く】研究所所長・山口拓朗氏が、『1%の本質を最速でつかむ「理解力」』と題して、理解することの本質を語りながら、理解力を高める方法を指南する一冊。

■書籍の紹介文

自分の理解力。
充分だとおもいますか?

 

本書は、物事を理解する力はすべてのチカラの源だと提起し、深く早く理解するノウハウを明かしながら、理解力を高める方法を指南する一冊。

 

理解力とは、どんな力ですか。
こう聞かれると、多くの人が『物事を正しく把握する力』と答えるでしょう。

 

ですが、著者はその答えだと理解の本質を捉えられていないと指摘します。
では、著者が考える理解力とはなんなのか。

 

「理解したつもり」という壁を乗り越えて、深みへと踏み込む力』。
これが著者の「理解力」の定義です。

 

著者の定義を聞いて、あなたはどうおもいますか。
「なるほどね」「そうなのか」と肯定的に受け入れるでしょうか。

 

理解力を磨く上で重要なのは、ここで安易に受け入れないことです。
「本当にそうなのか?」「著者はなぜその考えに至ったのだろうか?」と、疑問をぶつける必要があります。

 

疑問をぶつけることができれば、人はそれを解消しようとします。
調べたり、話を聞いたり、体験したり、と行動を起こします。

 

この行動こそが、とても大事なのです。
そして、行動が増えれば増えるほど、「理解力」は高まっていきます。

 

本書では、起点となる「疑問をぶつける」姿勢を身につけるためのノウハウがまとめられています。
「?」をどう準備し、「?」をどこに打つのか、プロのテクニックがたくさん出てきます。

 

本来、人は「?」を打つのが面倒くさいと感じる生き物です。
これくらいでいいじゃないかと誘惑し、「理解したつもり」の罠へハメようとします。

 

これに抗い、理解への行動を増やすためには、技術が必要です。
本書に学び、習得することで、技術を自分のものにしていくことができます。

 

理解力が高まると、さまざまなことに対応する力が高まります。
それは、自分を助け、他人に貢献することにつながっていきます。

 

◆学び多き一冊。

1%の本質を最速でつかむ「理解力」
山口拓朗 日本実業出版社 2022-5-20
Amazonで探す Kindleで探す 楽天で探す

■【要約】15個の抜粋ポイント

その対象のどこに光を当てるかによって、理解の「ある・なし」やレベルの高低は変わります。
どんなテーマ、事柄であっても、「何を」「どの程度」理解しているか、というふうに考えなければいけないのです。

 

理解力を高めたいなら、いつでも「理解したつもりになっていないか?」と自分に問いかけるクセをつけましょう。

 

●理解に必要な4つのアプローチ
①聞く
②読む
③体験する
④思考する

 

●理解を落とし込むために必要な3ステップ
①「言葉」を理解する
②「幹→枝→葉」で理解する
③「クリティカル」に理解を深める

 

言葉を調べるか調べないか。
その差が語彙力や理解力の差を生みます。
「何となくわかっている」を「わかっている」に変えていく。
その積み重ねが理解力の屋台骨となるのです。

 

数字に遭遇したときは、どのような経緯でその数字が出たのか、裏づけはあるか、ファクトチェック(情報の正確性・妥当性を検証すること)にも力を入れましょう。

 

人の話を聞いたり、文章を読んだりするときには「これは何についての話だろう?」と考えるクセをつけましょう。
何はともあれテーマを把握するのです。

 

あなたが誰かの話や文章に触れているときは、「この話(文章)の幹(全体)は何だろう?」と考える必要があります。
幹が理解できれば、枝葉の理解も進みますが、幹が理解できなければ、枝葉の理解度はどうしても下がります。

 

特定の情報や考えにとらわれすぎることなく、複数のソース(情報源)にあたってみることもクリティカルな行動と言えます。
もちろん、猜疑心が強すぎてはいけませんが、「この情報は正しいのだろうか?」という意識を持つことは、情報に翻弄されないためのリスク回避策でもあるのです。

 

自分の理解の精度を高めたいなら、第三者から「この理解で合っているか」について確かめてもらう方法、すなわち、フィードバックが有効です。

 

「何を理解しなければいけないのか」を理解する。
理解度が高い人は、実はこの重要性をよく知っています。

 

●仕事をするうえで理解しておくべき10のポイント
①「目的」を理解する
②「テーマ&コンセプト」を理解する
③「システム」を理解する
④「理由」を理解する
⑤「背景」を理解する
⑥「前提」を理解する
⑦「現状」を理解する
⑧「リスク」を理解する
⑨「役割」を理解する
⑩「行動」を理解する

 

理解力を高め、脳内ライブラリーの充実・活性化を図ることによって、あなたは「与える人」になる権利を得ることになります。

 

こちらが伝えたことを相手が理解しているかどうかを見抜く方法があります。
それは、相手にそのことについて説明させる、というもの。

 

「質問受けつけ魔」になることも、理解力を飛躍的に高める方法です。
「○○について、いろいろと質問してくれない?」と、質問を受けつけてみましょう。
パッと的確に答えられるものは、理解ができている、という確認になります。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1869-1】「理解したつもりになっていないか?」と問うクセをつける

【1869-2】「この情報は正しいのだろうか?」と問うクセをつける

【1869-3】理解したことは、どんどん他者に与える

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】1%の本質を最速でつかむ「理解力」
【著者名】山口拓朗著者情報
出版社日本実業出版社
【出版日】2022/5/20
オススメ度★★★★☆
こんな時に考える力を身につけたいときに
キーワード思考情報整理問題解決
【頁 数】313ページ
【目 次】
第1章 理解力に必要なアプローチ
第2章 「言葉」を理解する
第3章 「幹→枝→葉」で理解する
第4章 「クリティカル」に理解を深める
第5章 仕事で求められる10の理解
第6章 「理解」をアウトプットに活かす

 

この本で、あなたは変わる!

1%の本質を最速でつかむ「理解力」
山口拓朗 日本実業出版社 2022-5-20
Amazonで探す Kindleで探す 楽天で探す

山口拓朗さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

■お知らせ

▼書評ブロガーの読書術を公開中!

▼【仲間大募集中!】101年倶楽部

▼「いいね!」応援をありがとうございます!

※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る