【書評:1962冊目】精神科医が見つけた 3つの幸福(樺沢紫苑)

【幸福とは、三角形でできている!】
精神科医・樺沢紫苑氏が、『精神科医が見つけた 3つの幸福』と題して、幸福の度合いは3つの脳内物質によって決まると提起し、実践するほど幸せになる習慣と行動を指南する一冊。

■書籍の紹介文

あなたは今、幸せですか?
こう聞かれて、素直に「はい!」と答えられますか。

 

本書は、脳内の3つの物質が活性化されるほど、人は「幸福」を感じると提起し、実践するほど活性化されていく習慣と行動をわかりやすく指南する一冊。

 

◎ドーパミン
◎セロトニン
◎オキシトシン

 

これが、幸福に関わる3つの脳内物質です。
この3つがバランスよく活性状態にあるとき、人は幸せを感じられるのだと著者は説きます。

 

つまり、それぞれを活性状態にする「スイッチの押し方」を習得する。
これさえできれば、誰でも「幸せになれる」というわけです。

 

では、どうすれば「スイッチ」をコントロールできるようになるのか。
ここに徹底的にフォーカスして、誰もができて誰もが”すべきこと(TO DO)”を明確かつ具体的に示していきます。

 

「幸福とは何か」というような抽象的な問答は一切出てきません。
幸福を感じる条件→3つの脳内物質が活性状態にあるとき→じゃあ、どうすれば活性状態になるの?と、実用性にこだわった構成になっています。

 

まずは、実用性の部分を余すところなく吸収して幸せになりましょう。
そのうえで、「幸福とは何か」という”幸福論”を考えたければ、ゆっくり考えればいいじゃないですか。

 

そんな潔ささえ感じます。
「幸せを感じる条件とは?」を探究(研究)してきた著者だからこそ書ける空気感は、読書のスピードを落としません。

 

3つの脳内物質がバランスよく活性状態にあるとき、人は幸福を感じます。
であるならば、やるべきことは「活性化スイッチの押し方」の習得、この一択です。

 

◆幸せになるための実用書

精神科医が見つけた 3つの幸福
樺沢紫苑 飛鳥新社 2021-3-16
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■【要約】15個の抜粋ポイント

ドーパミン、セロトニン、オキシトシンが十分に分泌されている状態で、私たちは「幸福」を感じる。
つまり、脳内で幸福物質が出た状態が幸せであり、幸福物質を出す条件というのが「幸せになる方法」であると言えます。
ドーパミン、セロトニン、オキシトシンが、それぞれどういった条件、状態、行動、アクションで分泌されるのかがわかれば、私たちは「幸福」になることができるのです。

 

●「3つの幸福」の基本イメージ
◎セロトニン的幸福:「爽やか」「リラックス」
◎オキシトシン的幸福:「つながりによる安心感」
◎ドーパミン的幸福:「成功」「達成」

 

バブル崩壊でドーパミン的幸福のむなしさを知り、東日本大震災で「つながり」、オキシトシン的幸福の大切さを知り、今ようやくコロナ禍で「健康」、すなわちセロトニン的幸福の大切さを日本人は知ったのです。

 

●幸福の4つの性質
(1)幸せはここにある:「BE」の幸福、「DO」の幸福
(2)幸福は「結果」ではない。「プロセス(過程)」である
(3)幸せは劣化する:「減る幸福」と「減らない幸福」

 

セロトニンを活性化させる最高の習慣として、「朝散歩」をお勧めしています。
「朝散歩」は、起床後1時間以内に、15〜30分程度の散歩を行う、というもの。
ウォーキングのスピードは、やや早歩きで、リズムよく歩くのがコツです。

 

今日あった「楽しい」を感じとることができると、幸せになれる。
そのために「ポジティブを集める能力」を高めることが必要です。
ポジティブ思考をトレーニングする方法として「3行ポジティブ日記」をお勧めします。
「3行ポジティブ日記」の書き方はごくシンプル。
寝る前15分以内、できれば寝る直前に、「今日あった楽しい出来事」を3つ書く、というものです。

 

「なかなか仕事が忙しくて、緩急をつけられない」という人もいるでしょう。
そういう人に強制的にリラックスモードに入ってもらう方法があります。
それは、月に1日でいいので、自然の中で過ごす時間を持つことです。

 

●オキシトシンを分泌する4つの方法
(1)スキンシップ
(2)友情、仲間との交流
(3)親切、感謝
(4)ペットとの交流

 

意識的に親切を行う「親切ワーク」をやってみましょう。
「親切ワーク」は、「1日3回、人に親切をする」。
それだけなので、非常にシンプルです。
もちろん、もっとたくさんできる人は「3回」と言わずに、何回でもやっていただきたいと思います。
オキシトシン的幸福は逓減しないので、やればやっただけ効果があります。

 

「親切ワーク&親切日記」と一緒に行うと、さらに効果的なのが「感謝ワーク&感謝日記」です。
「感謝ワーク」とは、1日3回、誰かに感謝し、「ありがとう」を言うごくシンプルなワークです。

 

「お金に感謝するとお金持ちになる」
その理由を、世界で初めて脳科学的に明らかにしましょう。
それは、ドーパミン的幸福(金銭的幸福)が、オキシトシン的幸福(感謝)と結びつくからです。

 

自分の中のワクワクに素直に従ってみる。
それだけであなたは、自分らしい「幸福」、自分ならではの「幸福」へと、歩みを進めることができるのです。

 

「興味」「楽しい」のアンテナを立て、コンフォートゾーンから出るチャレンジの姿勢を忘れないでください。

 

●お金で幸せになる考え方
(1)稼ぐ人ではなく「使い方」が上手な人が幸せになれる
(2)一番無駄なお金の使い方は「貯金」
(3)最も効果的なお金の使い方は「自己投資」
(4)「物」ではなく「経験」を買え!
(5)「お金」ではなく、「人」と向き合う
(6)お金で買えるのは、「幸福」ではなく「安心」
(7)とりあえず、年収800万円を目指せ!
(8)お金をセロトニン的幸福、オキシトシン的幸福に再投資する
(9)お金で「時間」を買う
(10)お金について学ぶ

 

一食入魂。
たかが一食。
されど一食。
食事は1日3回も食べます。
一食、一食の「満足度」「幸福度」を高めることができれば、間違いなく、1日が終わったときの「満足度」「幸福度」も高まる。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1962-1】朝散歩を習慣にする

【1962-2】「親切ワーク&親切日記」を習慣にする

【1962-3】「感謝ワーク&感謝日記」を習慣にする

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】精神科医が見つけた 3つの幸福
【著者名】樺沢紫苑著者情報
出版社飛鳥新社
【出版日】2021/3/16
オススメ度★★★★☆
こんな時に自分を変えたいと思ったときに
キーワード習慣術メンタル健康法
【頁 数】368ページ
【目 次】
第1章 幸福とは、「脳内物質」だった!
第2章 「3つの幸福」のイメージを固める
第3章 幸せの「4つの性質」を知っておく
第4章 セロトニン的幸福を手に入れる7つの方法
第5章 オキシトシン的幸福を手に入れる7つの方法
第6章 ドーパミン的幸福を手に入れる7つの方法
第7章 人生が変わる「お金」「遊び」「食」の習慣

 

▼さっそくこの本を読む

精神科医が見つけた 3つの幸福
樺沢紫苑 飛鳥新社 2021-3-16
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樺沢紫苑さん、素敵な一冊をありがとうございました!

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