【書評:1726冊目】365日 #Tシャツ起業家(秋元里奈)

【だから、今日もTシャツを着る!】
産直ECサイト「食べチョク」代表・秋元里奈氏が、『365日 #Tシャツ起業家』と題して、自身と食べチョクのこれまでの軌跡をふり返りながら、起業家としての思考を語る一冊。

■書籍の紹介文

脳裏に強烈に残っている原体験(原風景)。
あなたの中に、そうしたものはありますか?

 

本書は、急拡大中の産直ECサイト「食べチョク」の代表が、現在までの軌跡をふり返りながら、大切にしている言葉やターニングポイントでの思考を語る一冊。

 

自慢で誇りであった実家の”畑”。
就職して、ひさしぶりに戻ったその”畑”は、荒れ果てていた・・・。

 

この強烈な体験と、どうしても見つからなかった「本当にやりたいこと」。
2つが合わさって生まれたのが、『食べチョク』です。

 

この事実を読むだけで、不思議と「信頼」と「応援」の感情が生まれてきます。
やっぱり、人は「人間臭さ」「泥臭さ」を感じるものに、自らの感情を乗せやすい(乗せたい!)生き物なのだなと感じます。

 

さらに、この「人間臭さ」「泥臭さ」を、起業家として一目で周囲に伝えるもの。
それが『Tシャツ』だったというのも、妙に「絶妙だな〜」と感心します。

 

デジタル社会の今。
ビジネスを成長させる”ツール(道具)”として、ITは欠かすことができないものです。

 

ただ、成長するビジネスには、かならず人(人々)の”熱”があります。
”熱”に人が集まり、共鳴し合いさらに大きな”熱”となり、やがてムーブメントになっていくのです。

 

著者が「これだ!」とみつけたやりたいこと。
そこに宿した”熱”は、人が集まる運命だったのだと強く感じる起業物語です。

 

仲間が集まり、生産者が集まり、顧客が集まり、その動きがさらに人を集める。
単なるECビジネスではなく、もっと大きなコミュニティ、共同体になっていく可能性を秘めているようにおもいます。

 

カーボン・ニュートラルやSDGsなど、持続可能な社会に向けた動きが加速するこれからの時代。
“食”を生み出す第一次産業の”力”は、非常に重要だと考えられます。

 

そんな生産者を元気にし、美味しいものを食べられる消費者も元気にする。
ここに切り込んでいく「食べチョク」の動向は、ひとつの試金石になると個人的に感じました。

 

その中心で”熱”を発する著者。
おおいに応援したい。

 

◎食べチョク(URL)
https://www.tabechoku.com/

 

◎食べチョク(QRコード)

 

◆さっそく会員になろうっと。

365日 #Tシャツ起業家
秋元里奈 KADOKAWA 2021-2-18
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■【要約】15個の抜粋ポイント

もともと負けず嫌いな性格だったわたしは、スポーツで身体を鍛え、自分の病弱さを克服しました。
やればできるんだ。
その言葉の意味を体感したわたしは、勉強にも精を出すようになっていきます。

 

母を喜ばせることが、わたしにとってすべての原動力。

 

きっと母は、農家を間近で見てきて、とても不安定な暮らしであることに危機感を抱いていたのでしょう。
自分の子どもにはこんな不安定な人生を送らせたくない。
そんな母心が「農家は継がなくていい」という言葉になったのだと思います。

 

「ただ見ているだけではダメ。自分で経験しないと、本当の意味でスキルを身につけることはできない」(DeNA創業者・南場智子)

 

わたしのなかで、実家の畑は幼少期に見た風景のままで止まっていました。
きちんと整地されていて、一年中作物が植えられている。
近所の子どもたちが農業体験に来ては、採れたての野菜を味わい、美味しそうに笑ってくれる。
それが自慢で、そんな畑を持っていることがなによりも誇りだったのにーーー。
たくさんの想い出が詰まっていた畑は、無残な姿になっていたのです。
とてもショックでした。
同時に胸のうちには、「どうして農業を辞めちゃったんだろう」という純粋な疑問が湧きました。
「農業は儲からない」という母の言葉がよみがえってきます。
でも、本当にそうなのだろうか。

 

農業をよくしていきたい。
それは生まれて初めて心の底から「やりたい!」と熱望したことでした。

 

やらない理由は時間が経つほど増えていく。
やりたいと思ったタイミングこそ、やるべきときだ。

 

拒絶されたら諦めるのではなく、「一体、どの単語に拒否感を覚えたんだろう」と分析し、話を聞いてもらえるように細かくチューニングしていく必要があるのです。

 

その話を聞いた瞬間、涙が止まりませんでした。
美味しいものを作っているのに、販路がない。
販路がなければお金を稼ぐこともできず、結局は廃業するしかない。
そんなことがあっていいんだろうか。
(略)
だったら、わたしが「販路」をつくればいい。
農家さんたちがこだわって作ったものを、求めるお客様にダイレクトに届けられる仕組みをつくればいいんだ。
この瞬間、「食べチョク」の原型となる構想が固まりました。

 

サービスがいかにうまくいくか、ではなく、なぜわたしがこの事業をやりたいのか、というのが一番大事だったように思います。

 

「食べチョクTシャツ」を着ていると、「え、それ毎日着てるの?やばい、本気なんだね」と一発で信頼を勝ち取れます。
なかには「秋元さんは気概が違いますね」と褒めてくださる方もいるくらいです。
Tシャツを着る前と後で私自身のスキルや想いは全く変わっていないのに、こんなに反応が変わるんだなと驚きました。

 

「断られる度に、何かひとつ以上学びを得る」

 

「食べチョク」は、作物を売るマーケットプレイスをつくりたくて立ち上げたのではなく、生産者さんのこだわりが正当に評価される世界にするために始めたサービスです。
であれば、わたしたちがすべきことは、生産者さんたちがより生産に集中できる環境を整えてあげること。

 

今やりたいことがない人は、まずは目の前のことに夢中になってみる、「夢中力」を鍛える訓練をしてみてください。
そうすればいつか自分のやりたいことに出会ったときに、より深い熱量を持って取り組めると思います。

 

わたしたちの身体は、野菜やお肉、お魚など、日々食べているもので出来ています。
それを供給してくれているのは、全国各地にいる生産者さんたちです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1726-1】「食べチョク」に登録する

【1726-2】「食べチョク」で購入する

【1726-3】「食べチョク」の利用を通して、著者の想いを感じ取る

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】365日 #Tシャツ起業家
【著者名】秋元里奈著者情報
出版社KADOKAWA
【出版日】2021/2/18
オススメ度★★★★★
こんな時に明日の起業力を磨きたいときに
キーワード働き方生き方ビジネスモデル
【頁 数】200ページ
【目 次】
第1部 Tシャツ起業家の成長ストーリー
第2部 365日Tシャツに身を包み、「食べチョク」ブランドを確立するまで

 

この本が、あなたを変える!

365日 #Tシャツ起業家
秋元里奈 KADOKAWA 2021-2-18
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秋元里奈さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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