【書評:826冊目】言葉にできるは武器になる。(梅田悟司)

【言葉を磨く前に磨くべき言葉がある】
コピーライター・梅田悟司氏が、「言葉にできるは武器になる。」と題して、人の心を動かす言葉の法則を解説する一冊。磨くべき言葉を理解したとき、言葉で人の心を動かせる!

■書籍の紹介文

言葉って難しいな。
そんな悩みを持ったことがありませんか?

 

本書は、自分の思いをどうすれば「言葉」にして「伝える」ことができるのか、人の心を動かす言葉の法則を解説する一冊。

 

『言葉は思考の上澄みに過ぎない。』
この言葉が、とても印象的です。

 

言葉には、2種類があります。
「内なる言葉」と「外に向けた言葉」です。

 

では、人の心を動かす言葉はどちらなのか。
「内なる言葉」こそ重要だと、著者は主張します。

 

なぜなら、言葉は自分の中にあるものでしか表現できないからです。
つまり、人は思考の範囲の中でしか言葉をつくれないのです。

 

言葉を武器にしたければ、自分の思考を磨かなければいけません。
外向けの言葉だけを磨いても、「内なる言葉」、すなわち、心が乗らない薄っぺらい言葉にしかならないのです。

 

本書では、「内なる言葉」の育て方を学ぶことができます。
プロの言葉の磨き方を、自分のものにしていくことができるようになっています。

 

いい上澄みを取りたければ、思考を磨く。
考えて考えて考えた先に、言葉が生まれるのです。

 

◆言葉は身体の中から出てくる。

言葉にできるは武器になる。
梅田悟司 日本経済新聞出版社 2016-8-26
売上ランキング(公開時):954
Amazon Kindle 楽天

■【要約】15個の抜粋ポイント

●伝わり方のレベル
不理解・誤解→理解→納得→共感・共鳴

 

人間は、相手の言葉に宿る重さや軽さ、深さや浅さを通じて、その人の重要性そのものを無意識のうちに評価しているのである。

 

本書でテーマにしたいのが「内なる言葉」の存在である。
自分の頭の中に生まれている「内なる言葉」に幅や奥行きを持たせることによって得られる、言葉の重みである。
そう、相手の胸に響く言葉を生み出すために必要なのは、実際に書いたり、話したり、入力したりする「外に向かう言葉」そのものを磨くことではないのだ。

 

言葉において大切なのは、人を動かす力ではなく、人が動きたいと思わせる力である。

 

内なる言葉を育てることで、自然と外に向かう言葉は磨かれていくのだ。

 

真っ先に行うべきことは、頭の中に浮かんでくる内なる言葉をとにかく書き出すことである。
そして、目の前に書き出された内なる言葉を軸にして、考えの軸を広げたり、奥行きを深めればいいのだ。

 

●7つの思考プロセス
①頭にあることを書き出す
②「T字型思考法」で考えを進める
③同じ仲間を分類する
④足りない箇所に気付き、埋める
⑤時間を置いて、きちんと寝かせる
⑥真逆を考える
⑦違う人の視点から考える

 

重要なのは、きちんと時間を確保して、自分と、自分の内なる言葉と向き合うことである。
さらに言えば、定期的に時間を取ることで、自分と向き合い続け、習慣化することである。

 

言葉の型を知ること、言葉を生み出す心構えを持つこと

 

言葉は誰でも使えるからこそ、野生なままでいる人が多いとも言える。
そこで、型を知れば、言葉が自分の個性を表現する武器になるのだ。

 

●5つの表現の型
①たとえる<比喩・擬人>
②繰り返す<反復>
③ギャップをつくる<対句>
④言いきる<断定>
⑤感じる言葉を使う<呼びかけ><誇張・擬態>

 

言葉は誰にとっても平等である。
何も考えなくても言葉を話すことができるし、書くこともできる。
だからこそ、「1歩先に行こう」という小さな差が、大きな差に変わっていくことになる。

 

どんなに大勢の人に向けて話す時でも、特定の1人を思い浮かべながら、「この人にだけは伝えたい」という気持ちで言葉を生み出していく。
それが、多くの人の心に響く言葉を生み出す第1歩である。

 

文章を書いていくことは、書くことと消すことを繰り返していく作業である。
頭に浮かんでくる内なる言葉を掴みとり、外に向かう言葉に変換していく。
文章を書く手が止まってしまったり、書いているうちに何を書いているか自分でも分からなくなってしまい、文章を見直す。

そして、「もっとこう書いたほうが分かりやすいかな」と思いながら、その一節、あるいは、全体を消して、次へと書き進めていく。

 

人に読まれる文章であったとしても、相手は文字を追いながら、内なる言葉で読んでいる。
そのため、文章が出来上がった際には、きちんと自分の口で読んでみて違和感がないかを確認してみていただきたい。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【826-1】「内なる言葉」を積極的に書き出す

【826-2】特定の1人に向けて文章を書くという意識を持つ

【826-3】書いた文章は、声に出して読み返す

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】言葉にできるは武器になる。
【著者名】梅田悟司著者情報
出版社日本経済新聞出版社
【出版日】2016/8/26
オススメ度★★★★☆
こんな時に書く力を身につけたいときに
キーワードことばのチカラ文章力発想力
【頁 数】256ページ
【目 次】
1 「内なる言葉」と向き合う
2 正しく考えを深める「思考サイクル」
3 プロが行う「言葉にするプロセス」

 

この本が、あなたを変える!

言葉にできるは武器になる。
梅田悟司 日本経済新聞出版社 2016-8-26
売上ランキング(公開時):954
Amazon Kindle 楽天

梅田悟司さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

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