【書評:1234冊目】食のパラドックス(スティーブン・R・ガンドリー)

【肥満・病気の原因がついに明らかに!?】
医学博士スティーブン・R・ガンドリー氏が、現代人の健康を阻害する原因を明らかにしながら、今までの常識を覆す健康長寿となる食事プログラムを解説する一冊。

■この本の紹介文

あなたの食事。
誰のために摂取していますか?

 

本書は、「健康的」とされている食品こそ肥満や病気をもたらす原因であると提起し、まったく新しい食事法「プラント・パラドックス・プログラム」を解説する一冊。

 

食事は自分のために摂取するに決まっているでしょ!
あなたはこう思ったかもしれません。

 

これこそが、「健康的」など”常識”とされる情報に惑わされている証拠だと気づかせてくれる本です。
それくらいに、食生活の常識を覆すほどのショッキングな内容が書かれています。

 

本書のキーワードは「レクチン」というタンパク質
野菜や穀物が、昆虫や動物から身を守り子孫を残すために編み出した、捕食者の毒となる物質です。

 

そのレクチンが、われわれの腸を傷つけ、さまざまな病気や肥満を引き起こしている。
この点を、著者の患者症例と学術的根拠を盛り込みながら理論的に解説していきます。

 

すなわち、便利・快適を追求した代償として、われわれは自分の食事で自分の腸を破壊し続けているのです
まさに”パラドックス”という表現がピッタリですよね。

 

腸は、身体を守る防波堤です
腸が正常に機能していないと、有害物質を排除できなかったり、必要以上に過剰摂取してしまったりと深刻なダメージを受けてしまうのです。

 

この腸の機能を正常にするためのまったく新しい食事方法として、「プラント・パラドックス・プログラム」が紹介されています。
食事の教養として、頭に入れておきたい一冊です。

 

◆身体を守る食事が、ココにある!

■本がわかる!15の要約ポイント

たいていの植物の種、皮、外皮、葉などに含まれるレクチンは、捕食動物の体内で精密誘導ミサイルよろしく炭水化物、特に多糖類と呼ばれる糖分子を狙って結合する。

 

トウモロコシや大豆、小麦などレクチンでいっぱいの食材は、大半の加工食品に用いられている。
人間が取り込むレクチン量は過去最大級だが、問題はそれだけではない。
この過去半世紀の間、除草剤、殺虫剤、薬品、肥料、食品添加物、スキンケア製品、その他さまざまな化成品も、体内の連絡機構、腸、そしてその中の微生物をかく乱してきた。
こうした過剰な化成品が、穀物や豆類他のレクチンを含む食物への対応力を損ねているのだ。

 

腸内細菌はいわば核エネルギーのようなもので、腸管壁はあなたを汚染から守っているのだ。
腸内細菌はあるべきところ、すなわち腸壁の「外側」に閉じ込められている限りは、健康に重要な貢献をしてくれる。
だが実際、腸管壁は日常的に破られ、全身にさまざまな大問題が及んでいる。

 

市販の鎮痛剤を1錠飲むことは、手りゅう弾を1つ飲み下すのと同じ、と心得てほしい。

 

スクラロース、サッカリン、アスパルテームその他の非栄養人工甘味料は腸内のホロビオームを変えてしまい、善玉菌を殺す一方で悪玉菌を過剰繁殖させる。

 

あなたは、あなたが食べているものでできているのであり、それはあなたが食べているものが食べてきたものなのだ。

 

食品、パーソナルケア製品、照明、さまざまな新薬などをめぐる変化こそが肥満や健康問題の原因なのだ。

 

●従うべき4つのルール
(1)何かの食品を食べることより、何かの食品を食べないことの方がずっと大事
(2)腸内微生物に気を配り養うこと。そうすれば彼らはあなたに気を配り養ってくれる。なにしろ、あなたは、彼らの棲みかなのだから
(3)果物はキャンディーと同じ
(4)あなたはあなたが食べているものであり、食べてきたものである

 

食事や軽食の食材の品質が重要だ。
できれば、次のようなものを使う。
・どんな野菜も完全有機栽培のものが良い
・野菜は生鮮品でも冷凍品でも良い。生鮮品なら旬のものを、地元の持続可能な農業で作られたものを用いるべき
・魚介類はすべて天然のものを
・鶏肉は必ず放牧鷄を

 

手に入る限り最もDHA値が高い肝油を飲む。
日量1000mgが必要だ。
肝油は、腸壁の保護に加え、海馬の大きさ、脳全体の大きさに関わっており、認知症などの加齢に伴う神経症状を避けるために大切である。

 

すべてをきちんと行えば、もともと太り過ぎであったにせよ痩せ過ぎであったにせよ、適正体重に戻っているはずだ。

 

私の助言は、適切な植物性食品を主なタンパク源とし、いくらかの魚介類とローズマリーを足せば、長く健康な人生を期待できるようというものだ。

 

脂肪とケトンが友人である一方、タンパク質、炭水化物、果物は敵である。
栄養士がなんと言おうと、糖尿病とは過剰なタンパク質、糖、果物が気の毒なミトコンドリアを疲弊させているために起きる代謝の乱れに過ぎない。

 

●健康のために最も重要な6つのサプリメント(G6)
①ポリフェノール類
②グリーンプラント・フィトケミカル類
③プリバイオティクス
④レクチン・ブロッカー
⑤シュガー・ディフェンス
⑥長鎖オメガ3類

 

我々の腸内細菌はかく乱要因に日々翻弄されている。
その結果、レクチンを分解できない腸内環境に陥り、腸管バリアーを超えたレクチンが全身に炎症を引き起こしている。

 

■これをやろう!3つの実践ポイント

【1234-1】レクチンを摂取しない食事を心がける

【1234-2】人工甘味料は極力摂取しない

【1234-3】加工・養殖ではなく、天然モノにこだわって食す

 

■ひと言まとめ

身体の門番を気遣った食事をしよう!

 

■本日紹介した書籍情報

【書籍名】食のパラドックス 6週間で体がよみがえる食事法
【著者名】スティーブン・R・ガンドリー
出版社翔泳社
【出版日】2018/6/20
オススメ度★★★☆☆
こんな時に健康的な人生を送りたいときに
キーワード健康法食生活教養
【頁 数】384ページ
【目 次】
◆PART1 肥満・病気の謎を解き明かす「サイエンスヒストリー」
◆PART2 レクチンフリーの食事法
◆PART3 ミールプラン

 

この本が、あなたを変える!

 

スティーブン・R・ガンドリーさん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

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