【Appleにでき日本企業にできないこと】
マーケティング戦略アドバイザー・永井孝尚氏が、100円のコーラを1000円で売る方法と題し、日本企業の「高品質・多機能。でも低収益」問題からの脱却法を指南。
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■1分間紹介文
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本日紹介するのは【マーケティング】に関する一冊。
著者は、永井孝尚さん。
日本IBMで数々のマーケティング実績を上げてこられたマーケティングのプロ。
あなたへの質問です。
「ライバル企業で実現できているのに、自社で実現できていないことはなんですか?」
本書は、ビジネス小説として物語を楽しみながら、コトラーからブルーオーシャンまで、主だったマーケティング理論が学べる一冊。
新人商品プランナー宮前久美を軸に、10の物語から構成されており、どれも実践的なシチュエーションなので、自分の仕事への応用を考えながら読み進められる。
マーケティングを1から学びたい方
学んだけど、実践でどうやって活かせばいいか悩んでいる方
そもそもマーケティングって?という方
マーケティングに興味がある方はぜひ!
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■本がわかる!15の要約ポイント
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(アメリカの鉄道会社の衰退について)
「その原因は鉄道会社自身の考え方にありました。
彼らは、自分達の事業を”輸送事業”ではなく”鉄道事業”と考えていたんです。
だから、自分達のお客さんがバスを使っても、『ウチは鉄道会社だから関係ない』と思ってしまったんです」
「自社の事業を”化粧品の製造販売”と考えるのは製品志向の考え方です。
一方で、”ライフスタイルと自己実現、そして夢を売ること”と考えるのが市場志向、つまり顧客中心の考えたです。
違いはわかりますよね。」
◆顧客満足の式
顧客が感じた価値ー事前期待値=顧客満足
「そういうことです。
シェアトップのバリューマックス社は、業界の中で一番低コストで商品を提供できる、つまり、コストリーダーシップを握っています。
このようなシェアトップの会社に価格勝負をしかけるのは自殺行為です。」
「やっぱり思い込みがあってわからないみたいですね。
宮前さんは、顧客が”価格”と”品揃え”だけを重視すると思い込んでいませんか?
街の電器屋さんは、それ以外のメリットを重視する顧客を取り込んだわけです。
街の電器屋さんが提供できて、家電量販店が提供できないものを考えると、答えがでてきます。」
バリュープロポジション
=”顧客が望んでいて” ”競合他社が提供できない” ”自社が提供できる” 価値のこと
(エステで無料カウンセリングを受けるシーンにて(化粧品の押し売り?と警戒))
「当社は、スキンケア商品をお売りすることはありません。
お客様のお肌をもっと美しくすることが私たちの仕事です。
スキンケア商品はそのための一つの方法にすぎません。
使わないほうがいいこともあるんですよ」
「では、何が必要なのか。
このコンセプトをもとに、実際の商品やサービスを開発し、プロモーション戦略やチャネル戦略、価格戦略に展開し、商品を世の中に送り出して、お客さんに届けることが必要です。
そして何よりも重要なのは、ビジネスの結果を残すこと。
ビジネスの結果は、顧客に価値を届けられたという証拠です」
「『競合するから協業はできない』と決めつけるのではなくて、『どうすれば協業できるか』を、頭を使って考えることが必要なんですよ。
ひたすらお願いするのではなくて、ね」
Customer Myopia(カスタマー・マイオピア)
(お気に入りスーツと出会い即決買った帰り道、全く同じものがオープンセールで半額だったシーンにて)
「値引きする場合は、他のお客さんでも納得できるような理由が必要だ、ということです。
もしその店が毎年数百万円も買っているお客さんだけを対象に値引いているとしたら、宮前さんだって納得するでしょう?
問題は、お得意さんと一見さんを区別せずに値引いていることです。
そういうのはお得意さんを裏切る値引きです。
宮前さんだって、もう買わないでしょう?」
”プロダクトセリング”と”バリューセリング”
(例)同じ液体のコーラ
ディスカウント店:30〜40円
リッツカールトン:1035円
コミュニケーションに戦略的に一貫性があることが大切です。
「コミュニケーションは戦略的に一貫していなければいけない、って言いましたよね。
具体的には、こういうことです。
ターゲットを明確にして、目的を決定する。
そして、目的実現するためのコミュニケーションの方法を設計して、メッセージを伝えるチャネルを選択する。
そのために必要な予算を設定して、さまざまなメディアやイベントといったコミュニケーションミックスに予算を配分する」
「見込み客は2種類に分かれるということです。
”リスク重視型”の見込み客と、”リスク歓迎型”の見込み客です。
リスク重視型は全体の8割以上で、うまくいかないかもしれない理由が気になる様ですね。
セールスに時間もかかりますし、成約率もそんなに高くありません。
”リスク歓迎型”は全体の1、2割ですけど、即断即決で決まりますし、成約率は高いです」
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■これをやろう!3つの実践ポイント
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【327-1】カスタマー・マイオピアを排除する
【327-2】自分を商品と捉え、マーケティング戦略を練る
【327-3】選ばれるためにどうするかを常に中心に考える
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■今回のまとめ
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常にフラットな視点で物事を考えよう!
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■本日紹介した書籍情報
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【書籍名】100円のコーラを1000円で売る方法
【著者名】永井孝尚
【出版社】中経出版
【出版日】2011/11/29
【オススメ度】★★☆☆☆
【こんな時に】明日のマーケティング力を磨きたいときに
【キーワード】ビジネス理論、発想力、稼ぐ力
【頁 数】221ページ
【目 次】
1 アメリカの鉄道会社はなぜ衰退したのか?
2 「お客さんの言いなりの商品」は売れない?
3 顧客の要望に100%応えても0点
4 値引きの作法
5 キシリトールガムがヒットした理由
6 スキンケア商品を売り込まないエステサロン
7 商品を自社で売る必要はない
8 100円のコーラを1000円で売る方法
9 なぜ省エネルックは失敗してクールビズは成功したのか
10 新商品は必ず売れない?
永井孝尚さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/
本日もお読みいただきありがとうございました!
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2019年 9月 17日
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