【書評:2105冊目】脳を最適化すれば能力は2倍になる(樺沢紫苑)

【脳の仕組みと仕事の仕組みをリンクさせよ!】
精神科医・樺沢紫苑氏が、『脳を最適化すれば能力は2倍になる』と題して、7つの脳内物質の仕組みを解説しながら、科学的根拠をもとに脳を活性化させる仕事術を解説する一冊。

■書籍の紹介文

ここ最近のお仕事。
・・・・・・捗っていますか?

 

本書は、仕事で能力を発揮できない人ほど脳を正しく活用できていないと提起し、仕事の能力向上と密接に関わる7つの脳内物質を示しながら、脳を活性化させる仕事術を解説する一冊。

 

・ドーパミン
・ノルアドレナリン
・アドレナリン
・セロトニン
・メラトニン
・アセチルコリン
・エンドルフィン

 

この7つの脳内物質こそが、我々の日々のパフォーマンスに直結するとても重要なものです。
これらを正常に活性化する習慣を身につけさえすれば、常に高いパフォーマンスを発揮できるようになると説いていく本です。

 

それぞれの脳内物質の基礎知識と、活性化させるのに役立つ生活習慣。
この2つをバランスよく展開させながら、脳の仕組みと仕事の仕組みをリンクさせる方法が解説されています。

 

・重要な商談やプレゼンの前に襲ってくる、あの緊張感への対処方法
・寝ているはずなのに疲れが全然取れない、あの絶望感への対処方法
・新しいアイデアがまったく浮かんでこない、あの無力感への対処方法
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こうした、誰もが知っておきたいことも、脳内物質を理解することでわかるようになります。
そこに、気合い、根性などという精神論は存在しません。

 

生活リズムの乱れなどから受けるダメージは、刻々と心と身体に蓄積されています。
そしてそれは、わたし達の心と身体を正常に保つ司令塔である脳の働きにも悪影響を与えています。

 

まずは、このことを再認識し心と身体にお詫びをしましょう。
そのうえで、司令塔である脳の働きを正常に戻すために、7つの脳内物質を活性化させる方法を学び実践していきましょう。

 

無事に脳内物質が正常に活性化したとき。
見違えるほど、仕事のパフォーマンスが向上していることに気づくはずです。

 

◆脳を正しく活性化させよ!

脳を最適化すれば能力は2倍になる
樺沢紫苑 文響社 2024-5-9
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■【要約】15個の抜粋ポイント

・ドーパミン
・ノルアドレナリン
・アドレナリン
・セロトニン
・メラトニン
・アセチルコリン
・エンドルフィン
この7つの脳内物質こそが、あなたのモチベーションや働き方を変え、あなたの人生まで変えてくれる奇跡の物質なのです。

 

●ドーパミンを分泌させる7つのステップ
ステップ1:明確な「目標」を設定する
ステップ2:「目標を達成した自分」をイメージする
ステップ3:目標をくり返し確認する
ステップ4:楽しみながら実行する
ステップ5:目標を達成したら、自分にご褒美を与える
ステップ6:すぐに「新しい高い目標」を設定する
ステップ7:「目標達成のプロセス」をくり返す

 

常に自分の能力を伸ばし、自分の能力の新しい可能性を広げるチャレンジの過程に人間は、幸せを感じるのです。
見方を変えれば、チャレンジを続ける限り、誰でも幸せになれるのです。

 

ノルアドレナリンの分泌によって、覚醒度、集中度がアップします。
ぼんやりとしていた頭が冴え渡り、「闘う」べきか「逃げる」べきかの正しい判断が瞬間的にできるように、脳の働きも大きくアップするのです。

 

必須アミノ酸やビタミンは、食事から継続的に摂取するのが一番です。
どのようなサプリメントよりも、バランスの良い「普通の食事」こそが効果的なのです。

 

大きな声を出して叫ぶ(試合前の声出しなど)ことで、脳に刺激が与えられ、アドレナリンが分泌されます。
この「シャウティング効果」は、実験的にも確かめられています。

 

「心臓がドキドキするのは、成功する証拠」
この言葉を、おまじない的に心の中でつぶやいてみましょう。
脳内物質の働きを知っていれば、ドキドキや緊張も恐くないはずです。

 

カーテンを開けて寝ると、朝、スッキリと目が覚める。
このとても役立つ習慣は、セロトニンによってもたらされています。

 

セロトニンを活性化したければ、「日光を浴びる」「リズム運動」「咀嚼」を定期的に行う。
そして、「共感力を鍛える」。
それだけで充分にセロトニンを活性化できますので、安易に薬に頼るようなことは絶対にやめましょう。

 

グッスリと眠るためには、メラトニン(睡眠物質)をしっかり分泌させることが必要なのです。
逆に不眠症の人は、メラトニンの分泌が悪い可能性があります。

 

●メラトニンを出す方法
(1)部屋を真っ暗にして眠る
(2)入眠前に薄暗い部屋でリラックスする
(3)入眠前に蛍光灯(青色灯)の光を浴びない
(4)深夜のコンビニに行かない
(5)入眠前にスマホやゲーム、パソコンをしない
(6)日中のセロトニンの活性化
(7)朝、太陽の光を浴びる

 

アセチルコリンは、仕事術的に言えば、「認知機能」や「ひらめき」、作業の効率や創造力・発想力などと関わってくる脳内物質です。
アセチルコリンをコントロールできると、「仕事がはかどる」「ひらめきを得る」といったメリットが得られるはずです。

 

(アセチルコリンの原料となる)レシチンを多く含む食材は卵黄と大豆です。
穀類(特に玄米)、レバー、ナッツなどにも含まれます。
つまり、「卵かけご飯と豆腐入りのお味噌汁」といった古典的な日本の朝食を食べていれば、レシチンはそうそう不足するものではありません。

 

ケガや病気やランニング、その他のストレスによって引き起こされる「痛み」や「苦しさ」。
それを「幸福」に転換し、ストレスから心と身体を守ってくれる物質がエンドルフィンです。
エンドルフィンは、「究極のストレス解消物質」と言えるでしょう。

 

人に感謝する。
人から感謝される。
あるいは、人の役に立つ。
人に貢献する。
そういう瞬間に「報酬系」の扁桃体が刺激され、ドーパミンやエンドルフィンを分泌させるように働くのです。
人に感謝すること。
そして人から感謝されることが、成功を引き寄せることは、科学的にも裏づけられているわけです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2105-1】朝、太陽の光を浴びる

【2105-2】卵黄と大豆食品(豆腐)を意識して摂取する

【2105-3】「ありがとう」という言葉を積極的に発する

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】脳を最適化すれば能力は2倍になる
【著者名】樺沢紫苑著者情報
出版社文響社
【出版日】2024/5/9
オススメ度★★★☆☆
こんな時に明日の仕事力を磨きたいときに
キーワード健康法生活習慣術メンタル
【頁 数】344ページ
【目 次】
序章 あなたの働き方はあなたの脳が決めている
1. ドーパミン仕事術:幸福物質を自在に操り、モチベーションを上げまくれ!
2. ノルアドレナリン仕事術:「恐怖」と「プレッシャー」で仕事効率を上げろ!
3. アドレナリン仕事術:「怒り」と「興奮」を味方に変える
4. セロトニン仕事術:「癒し物質」で、朝仕事の効率化と気分転換
5. メラトニン仕事術:「睡眠物質」で完全リフレッシュ
6. アセチルコリン仕事術:「認知機能」と「ひらめき」を高める方法
7. エンドルフィン仕事術:「脳内麻薬」を味方につける究極の仕事術

 

▼さっそくこの本を読む

脳を最適化すれば能力は2倍になる
樺沢紫苑 文響社 2024-5-9
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樺沢紫苑さん、素敵な一冊をありがとうございました!

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