【書評:2026冊目】女性管理職が悩んだ時に読む本(いくみ@女性管理職&ブロガー)

【相談できる先輩女性管理職がないときに】
いくみ@女性管理職&ブロガー氏が、『女性管理職が悩んだ時に読む本』と題して、キャリアの理想と現実のギャップに悩む女性に向けて、大切にしてほしいことを指南する一冊。

■書籍の紹介文

これからのキャリアを考えるとき。
あなたは、今どんな心配事や悩みを抱えていますか?

 

本書は、出産・子育てをはじめ、男性とは比較にならないほどキャリアの理想と現実の狭間で悩む女性たちに向けて、ひとりの先輩管理職として大切にしてきたことを語る一冊。

 

憧れるけど、とても真似できないよ・・・。
女性リーダーのビジネス書には、そんな”スーパーウーマン”的な著者が多いように感じます。

 

なんとか自分にもできそうなところを探しつつ、著者の凄さを前に一層悩みを深くしてしまう。
そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。

 

その点において、本書の著者は貴重な存在だと感じます。
多くの会社勤めをされている読者にとって、”会社にいる上司”そのものの立場の方だからです。

 

一般事務職で就職→結婚・出産→正社員復帰が叶わず非正規雇用→念願の正社員復帰→管理職へ。
管理職として18年、2022年に定年を迎えた現在も再雇用で管理職を継続中と、まさに「ザ・会社員人生」を邁進されてきた方です。

 

時代とともに、少しずつではありますが女性管理職も増えてきています。
その姿を見て、「いつか私も!」とモチベーションを秘めている後輩女性も増えていることでしょう。

 

一方で、まだまだ絶対的な数が少ないのも事実です。
「いざ管理職になったけど、管理職ならではの悩みを相談できる人がいない・・・」という女性管理職も、「目指すとなると、やっぱり私生活は犠牲にしないといけないのかな・・・」という女性部下も、たくさんいることでしょう。

 

そんな、職場の上司席に座っている女性管理職の胸のうち。
これをリアルに覗けるような内容のため、「こういう本を待っていた!」と感じる方も多いとおもいます。

 

管理職として、ワーキングマザーとして、感じてきた多くの悩み。
それらへ「向き合う方法」や「向き合う上で大切にしてほしいこと」を、真横で相談しているような空気感で”アドバイス”してくれます。

 

仕事も諦めたくないし、もちろん、家庭も諦めたくない。
「でも・・・」と弱くなってしまう心を支えてくれる、先輩女性管理職からのエール集です。

 

◆経験から来る言葉は重い。

女性管理職が悩んだ時に読む本
いくみ@女性管理職&ブロガー
日本能率協会マネジメントセンター 2023-4-28
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■【要約】15個の抜粋ポイント

仕事人って、つまり、プロフェッショナルだから。
どうせなら、会社員人生を極めたい。
そのためには管理職を目指していこうと一念発起、私はその道を突き進んできました。
とくに女性管理職のやりがいとして大切にしてきたのが、「ステップアップしたいと考えている後輩の励みになる」ということです。

 

(「人的資本開示」の流れにより)男女間の給与格差、女性管理職比率、男性の育児休業取得率などが、2023年以降に有価証券報告書への記載が義務付けられる予定で、投資家が企業を比較分析する際の新しい指標ともなりうるものです。

 

やりながら走りながら考えていけば、やがて「経験」という財産が積み上がって自分なりの方法を見出せるもの。
すると、当初は「この人管理職のくせに(全然できてないじゃない)」と冷ややかな陰口を言われてしまっても、いつのまにか「この管理職、やるねぇ」と賞賛の声も届くようになります。

 

うまくいかない時こそ、逆に徹底的に感謝するのです。
クライアントだったり周囲の仲間だったり会社や仕事そのものだったり。

 

まず、苦手意識を取り払うこと。
こちらが苦手だと感じてしまうと、相手にもそれが敏感に伝わってしまうもの。
年上だろうが異性だろうが分け隔てなく上司として接することが大切です。

 

他者から見える自分の姿ではなくて、とにかく自分が誇れる自分の姿に曇りがなければよいのです。

 

性別によって対処が変わる。
もし、そんな場面に遭遇してしまったら。
逆に自分は決してそういう振る舞いをしない。

 

日頃から「他部署の利」を意識して、それぞれの部門長とコミュニケーションを図ること。
相手の担当業務に敬意を払うこと。
部門長同士で接点のある共同会議などの機会に、できる限り「社内営業活動」をしておくと、困った時に助けてもらえることも増えます。
すると、部下さんから「自部署のことだけで解決できることじゃなかったとしても、この上司に相談すればなんとかなる」との信頼にもつながります。

 

判断する経験を積んでいくことで、判断力を磨くことができます。
場数を踏んでいくうちに「勘所」が身について、より的確な判断を下せるようになるもの。

 

仕事人と家庭人両方の生き方を選んだのは自分自身なのですから、できる範囲でそれぞれをやっていきましょう。
あっちもやりたいのに&こっちもやりたいのにって、焦ってしまっても身体は1つしかありません。
どちらか一方をやっている時はその為の時間なのだと捉えて全集中すればよいのです。

 

とにかく目の前の出来事に一喜一憂せずに焦らずに。
親も自分の人生を1歩1歩踏み固めていきつつ子供の成長に寄り添えばよいのです。
手前味噌ですみませんが、息子が社会人になってから「お母さん、すげーな」とよく言葉をかけてくれるようになりました。
上司は部下さんに育ててもらう、と、管理職仕事を通じて実感していますが、同様に、親は子供に育ててもらえる存在でもあるのですよね。

 

途切れ途切れだって、ツギハギだらけだって、とにかく「続けていくこと」が大事。
他人が勝手にコースアウトとかマミートラックなどと決めることじゃなくて、自分が「コース選びの主人公」になればよいのです。

 

「制度」や「上司」に拘るのではなく、「信念」に拘ろう。

 

チャレンジするからこそ成長できる→成長を得られることで健やかな心身を保つことができる→また次のチャレンジをしたくなる。
その繰り返しが人生の活力となってくれるのではないでしょうか。
「私はここまで」って自分で区切りを作ってしまおうものなら、なんだかそれだけで老け込んでしまうような感覚に陥りそうです。

 

「今日がいちばん新しい日」。
新たなワクワクを目指してさらに管理職道を極めていきたい。
それが私にとって「良いこと」に他ならないと確信しています。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2026-1】うまくいかない時こそ、逆に徹底的に感謝する

【2026-2】自分が誇れる自分の姿に拘る

【2026-3】「私はここまで」と、自分で勝手に区切りをつけない

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】女性管理職が悩んだ時に読む本
【著者名】いくみ@女性管理職&ブロガー著者情報
出版社日本能率協会マネジメントセンター
【出版日】2023/4/28
オススメ度★★★★☆
こんな時に明日のリーダー力を磨きたいときに
キーワード女性向けリーダー働き方
【頁 数】224ページ
【目 次】
第1章 女性管理職、やりがいを持って頑張れるの?
第2章 いくみはどうやって歩んできたの?
第3章 女性管理職の悩みあるある・職場編
第4章 女性管理職の悩みあるある・プライベート編
第5章 女性管理職の悩みあるある・生き方編
第6章 人生100年時代、生涯活き活きと過ごすことが長寿の秘訣

 

▼さっそくこの本を読む

女性管理職が悩んだ時に読む本
いくみ@女性管理職&ブロガー
日本能率協会マネジメントセンター 2023-4-28
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いくみ@女性管理職&ブロガーさん、素敵な一冊をありがとうございました!

※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。

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