【書評:1603冊目】幸福の意外な正体(ダニエル・ネトル)

【幸福との付き合い方を考える】
英国ニューカッスル大学心理学助教授/ダニエル・ネトル氏が、『幸福の意外な正体』と題して、幸せに関する心理学や社会学などの研究を紐解きながら、幸福とは何か?を考察する一冊。

■書籍の紹介文

あなたは幸せですか?
こう聞かれたら、なんと答えますか。

 

本書は、世界各国の学術的研究データを紐解きながら、「幸福とは何か?」という普遍的なテーマを考察する一冊。

 

幸せかと聞かれると、幸せですと答える。
にも関わらず、充分な幸せは手に入れていないとも答える。

 

とかく、幸せとは抽象的であり、人々を惑わせます。
幸せとは、手にしたとおもったら、スルッと脇を抜けて、また離れてしまうようなものです。

 

では、どうすれば幸せを手に入れられるのか。
それは、自分にとってちょうどいい”幸福とのつきあい方”を見つけるしかありません。

 

そのために役立つヒントが本書には書かれています。
心理学、脳科学、社会学、経済学など、あらゆる分野の「幸福に関する研究結果」に基づく考察がまとめられています。

 

幸福に絶対的な定義はありません。
だから、自分にとっての幸福を、自分なりに折り合いをつけるしかないのです。

 

欲望や他者との比較にしたがった幸せに囚われるほど、幸せは離れていきます。
本書のヒントをきっかけに、じっくりと考えてみましょう。

 

答えを出す必要はありません。
考えることに、意味があるのです。

 

◆幸福とはなにか。

幸福の意外な正体
ダニエル・ネトル きずな出版 2020-1-28
売上ランキング(公開時):230,756
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■【要約】15個の抜粋ポイント

「幸せ」というのは絶対的な状態ではなく、そこには暗に、期待値との比較、あるいは他人が持っているものとの比較が込められているのです。

 

幸せや喜びは、私たちに益をもたらすような変化を環境の中から感知し、そのいいものに神経を集中するべく、ほかの関心事や意図を忘れるよう導くプログラムなのです。

 

もしあなたが落ち込んでいて、まわりの誰もが幸せに思えるようなときには、他人はみな上手に幸せなふりをしているのだ、と考えればいいのです。

 

もしもあなたが、どんなときも人生は灰色だとしか考えられないとしたら、
「比較の対象が間違っていないだろうか」
「むやみに過去や未来にとらわれていないだろうか」
と自問してみればいいのです。

 

過去半世紀のあいだ、先進国の1人当たりの所得は何倍にも増えたのに、幸福度はまったくといっていいほど変わっていません。

 

そしてそれ以上に重要なのは、人生における私たちの選択が、実際に幸せな思いをした経験ではなく、幸せについての思い込みによって後押しされていることです。

 

自己評価の幸福度がひときわ高い人は、神経質評点が低い外向的な人です。
一人で過ごすことが少ないので、誰かとつき合って帰宅したばかりという可能性が高いのです。
というわけで、繰り返しになりますが、外向的であればあるほど得だといえます。

 

人が何かを選ぶのは、そのほうが幸せに通じると考えるからです。
そう信じていなければ、無関心やあきらめの気持ちが先に立ち、やがてはすべてが嫌になってしまうでしょう。

 

あるものへの「欲望」をつかさどるメカニズムと、手に入ったものを「好きだと思う感覚(快感)」をつかさどるメカニズムは、まったく別物なのです。
何かを強く求めていながら、それが手に入ると、ほとんど、あるいはまったく喜びを感じないということもあり得るのです。

 

もし幸福が化学反応に左右されるもので、その化学反応もある程度は遺伝による青写真で決まってしまうのなら、自分を薬漬けにしたり遺伝子操作を試みたりする以外に、いまより幸福になれる希望など、いったいどこにあるというのでしょうか?

 

恐れ、心配、悲しみ、怒り、罪悪感、羞恥心といったネガティブ感情は、度を越すと、不幸をつくり出す原因になります。

 

「目先を変える」ための重要な方法が、欲望や欠乏感をきっぱり捨て去ることなのです。
欲望は、単に達成できないか、あるいはたとえある程度達成できても、いつまでたっても飽き足らないからです。

 

幸せをポジティブな状態と認識し、かつ、ポジティブな結果につながる行動を増やして逆の行動を減らすための学習能力が与えられれば、個人に最も適した行動はおのずと決まってくる

 

幸福からは限られた利益しか得られないのだから、よき人生を形づくってくれるような目的意識や共同体、連帯感、真実、正義、美といった「蓄積」にも、手を広げていくべきです。

 

時には自分の気持ちから目をそらしてみることです。
あなた自身が何か、価値がある、挑戦しがいがある、大切である、と思えるものに意識を集中させてみればいいのです。
いくつもの美徳に向けて努力をすれば、それだけリスクを分散させることができ、生活も変化に富んだものになります。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1603-1】まわりが幸せに思えるとき、他人はみな上手に幸せなふりをしているのだと考える

【1603-2】欲望や欠乏感をきっぱり捨て去る

【1603-3】時には自分の気持ちから目をそらしてみる

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】幸福の意外な正体
【著者名】ダニエル・ネトル
出版社きずな出版
【出版日】2020/1/28
オススメ度★★★☆☆
こんな時に生き方に迷ったときに
キーワード哲学思考心理学
【頁 数】272ページ
【目 次】
第1章 幸せって、何だろう? 幸福の定義について考えてみる
第2章 人生は喜びに、満ちている? あなたが幸せになれない理由
第3章 幸せな人って、どんな人? ウェルビーイングの基盤
第4章 性格で、幸福度は決まる? 日常の変化をどう受け入れるか
第5章 不幸せは、脳の仕業? 落ち込んだ気分を変える方法
第6章 感情は、コントロールできる? ネガティブな状態から抜け出そう
第7章 人は今より、幸せに生きられる? 矛盾をはらむ幸福の心理を解明する

 

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ダニエル・ネトル きずな出版 2020-1-28
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ダニエル・ネトルさん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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