【伝えたいと伝わったを「=」で結ぶ】
ビジネス数学教育家・深沢真太郎氏が、『説明がうまい人はやっている「数学的」話し方トレーニング』と題して、信頼される話し方を生む、5つの数学的思考の磨き方を指南する一冊。
もくじ
■書籍の紹介文
説明がうまい人だな。
どんなときに、そのような印象を持ちますか?
本書は、「思考」が変われば「話し方」が変わると提起し、信頼される「話し方」を生む土台となる、5つの数学的思考の磨き方を指南する一冊。
・理解に余計な労力を要しない
・疑問点や不明点が残っていない
・前向きな気持ちにさせてくれる
このようなポイントをクリアしたとき。
「この人は説明がうまい人だな」という印象を持つとおもいます。
では、自分がそう思われるためにはどうすればいいのでしょうか。
そのために必要な”力”を養うのに、大いに役立つトレーニングを用意したのが本書です。
必要な”力”とは何か。
著者は、数学的に物事を考える「数学的思考」という思考力、だと主張します。
「思考」が変われば「(説明の仕方である)話し方」が変わる。
うまい説明をするには、うまい説明を生む”思考力”が必要だからだと、その理由を説きます。
そのうえで、「数学的思考」に通ずる5つの要素を提示し、それぞれの鍛え方を用意します。
「定義」「分解」「比較」「構造化」「モデル化」の5つです。
数学的思考=(定義)×(分解+比較)×(構造化+モデル化)
意味はともかく、まずはこの公式を覚えてから読んでみてください。
公式の意味を理解し、公式の成り立ちが理解できたとき。
あなたの「数学的思考」は鍛えられ、「説明がうまい人」への土台が出来上がるように本書は設計されています。
AならばBである。
考えると、数学とは(皆が納得するための)説明の学問といえます。
「AならばBであり、ゆえにCである。証明終わり。」
学生時代、睡魔へと誘うあの呪文のような証明問題など、その最たるものかもしれませんね。
しかし、あの流れこそが「説明がうまい人」が自然とやっていることなのです。
なぜなら、説明する人も聞いている人もまったく同じ認識になれるからです。
自分が伝えたいこと【=】相手に伝わったこと。
この【=】を成立させられる人ほど、「説明がうまい人」なのです。
「話し方」を変えるには、「思考」を変える。
「思考」が変われば、「話し方」は必ず変わります。
◆相手に「なるほど」を届ける。
説明がうまい人はやっている「数学的」話し方トレーニング
深沢真太郎 PHP研究所 2022-12-16
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■【要約】15個の抜粋ポイント
もしあなたが自分の話し方を変えたいとするなら、「話し方」そのものを変えようとするのではなく、結果的に「話し方」が自動的に変わる何かを変えようということです。
それが正しいアプローチであり、本書はそれを「思考」とします。
そこであなたの中に生まれる次の疑問は、「では、思考(つまり考え方)をどのように変えればいいのか?」というものになるでしょう。
ご想像の通り、私の答えは次の1行になります。
数学的思考、つまり数学的に考えるアタマに変わること。
・定義
・分解
・比較
・構造化
・モデル化
この5つを組み合わせて物事を考えることが数学的思考なのです。
まず結論から示します。
次のような型で話すことを推奨いたします。
導入→主張→解説→結論
導入とは、本題に入る前に(必要であれば)することです。
主張はまさにその話の主たるメッセージ。
次のその解説を行い、最後にまとめる意味で結論を伝えます。
当然かもしれませんが、主張と結論は基本的には同じ内容になります。
数学的話し方とは次の1行で表現することができます。
(数学的話し方)=(定義)×(分解+比較)×(構造化+モデル化)
相手が知らない(可能性のある)言葉は、話の導入で先に定義して伝えるのです。
場を定義するという行為には具体的に時間・前提・目的の3種類があります。
実はこの3つに共通するのが、聞き手の”つもり”を設定する行為だということです。
「わかりやすく話す人の共通点は、話す前にその内容を分解している」
私はあなたに因数分解してから話すことを提案しています。
(略)
具体的には次のステップで行います。
STEP1:相手が理解するために必要な最低数の要素を挙げる
STEP2:その要素に順番をつける
STEP3:各要素について、それを相手が理解するために必要な最低数の要素を挙げる
STEP4:その要素に順番をつける
普段からできるだけ「具体的には?」や「どれくらい?」というツッコミに敏感になることをお勧めします。
敏感になるとは、そのようなツッコミをもらわないような内容で話すことを意識することです。
●比較する対象に必要な2つの視点
(1)あなたのしたい意味づけができる比較を選ぶこと
(2)話す相手がその比較対象をよくわかっていること
AとBが同じ構造ならば、Aがわかる人はBもわかる。
数学とは物事を構造で捉え、一見は異なるように見えるが構造的には同じであると説明する思考法を学ぶ学問でもあります。
ですから構造で話すとは、実に数学的な行為なのです。
モデルとは、「〜はこういう性質(法則)がある」と言語化されたもの。
あなたはどんな定義をし、どんな分解や比較を用い、どんな構造やモデルを使って説明するのでしょうか。
論理的で、わかりやすく、イメージが湧くように、そしてその主張が正しそうに伝わるように、ぜひチャレンジしてみてください。
その相手が「なるほど」という反応をしたら成功です。
■【実践】3個の行動ポイント
【1948-1】言葉を定義する練習をする(○○とは〜〜と定義します/とする)
【1948-2】時間・前提・目的を、説明の導入で定義する
【1948-3】「具体的には?」など、相手から「?」をもらったら、原因を考え減らしていく
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】説明がうまい人はやっている「数学的」話し方トレーニング
【著者名】深沢真太郎 ・ 著者情報
【出版社】PHP研究所
【出版日】2022/12/16
【オススメ度】★★★★☆
【こんな時に】伝える力を身につけたいときに
【キーワード】話し方、数学的思考、交渉術
【頁 数】264ページ
【目 次】
第1章 なぜ「数学的に話す」なのか
第2章 数学的な話し型
第3章 定義してから話す
第4章 分解して話す
第5章 比較して話す
第6章 構造化して話す
第7章 モデル化して話す
この本で、あなたは変わる!
説明がうまい人はやっている「数学的」話し方トレーニング
深沢真太郎 PHP研究所 2022-12-16
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深沢真太郎さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)
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2023年 1月 01日
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