【書評:1637冊目】「畳み人(たたみにん)」という選択(設楽悠介)

【想いをカタチにする”凄み”】
幻冬舎・設楽悠介氏が、『「畳み人(たたみにん)」という選択』と題して、畳み人とはなにか、なぜ選択肢になるのかを提起しながら、「やりたい仕事」につながる働き方を指南する一冊。

■書籍の紹介文

毎日奮闘している仕事。
どこまで「本当にやりたい仕事」に近い内容ですか?

 

本書は、アイデアを着実に実行に移す人材を『畳み人(たたみにん)』と定義し、その魅力や可能性、身につける必要のあるスキルまでを指南する一冊。

 

畳み人(たたみにん)とは、
・アイデアを実行可能な状態に設計し、着実に実行に移せる人材
・経営者やリーダーにとっての「右腕」「名参謀」といえる存在
・ときにメンバーの先導役、ときにプレイヤーと変幻自在に活躍する人材
・リーダーが0→1ならば、畳み人は1→10→100にもできる人材

 

マイクロソフトのビル・ゲイツには、ポール・アレン。
アップルのスティーブ・ジョブズには、ティム・クック。
世の中を変えるアイデアを生んだリーダーには、本書でいう「畳み人」と呼べる名参謀がいました。

 

著者自身も、まさに「畳み人」という存在。
幻冬舎の見城徹社長、名物編集者の箕輪厚介氏という個性の強いリーダーのアイデアを、数多く実行に移してきた(畳んできた)経験を持っています。

 

本書では、失敗や成功のくり返しの中で培った「畳み人」の技術をまとめています。
まさに、会社勤めをする大半の人にとって、身につけるべきスキルといえる内容です。

 

経営者や上司のアイデア・指示を、実行可能な状態に設計し実行に移すことこそ、仕事だからです。
その意味で、「畳み人」のスキルを磨くことは、自身の仕事力は飛躍的に高めることになるでしょう。

 

リーダーを一番近くでサポートするということは、リーダーの在り方を吸収できます。
メンバーを束ねて着実に実行し推し進めるということは、マネジメントの在り方を吸収できます。

 

つまり、「畳み人」を極めようとすることが、次のリーダー(アイデアを広げる「広げ人」)への準備になるのです。
そのため、示される「畳み人」としてのキャリアは、読んでいてとても前向きな気持ちになれるのでオススメです。

 

事実、スティーブ・ジョブズが亡くなった後、畳み人であるティム・クックがアップルを率いています。
当初は悲観論も多く聞かれましたが、いまやジョブズとは違ったタイプの名経営者と呼ばれています。

 

会社勤めをしていて、キャリアが見通せないと悩む人も多いとおもいます。
そんなときは、「畳み人」というキャリアを目指すことが、生き残る術としても有効だとおもいます。

 

◆「畳み人」とは、今求められる人材。

「畳み人(たたみにん)」という選択
設楽悠介 プレジデント社 2020-2-27
売上ランキング(公開時):5,812
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■【要約】15個の抜粋ポイント

ビジネスにおいて「突飛なアイデア」という大風呂敷を広げる経営者やリーダーを「広げ人」と仮に定義するならば、僕が本書で定義したい「畳み人(たたみにん)」は、仕事のアイデアを形にし、着実に実行に移す仕事人のことです。
リーダーに対する「名参謀」や「右腕」のような存在と言ってもいいでしょう。

 

実行部隊であるべき現場には、アイデアを実行に移すための実行力や経験、さらにそれを指揮する人材が不足しているのです。

 

もちろん業界ごとに専門的な知識も必要にはなりますが、「仕事を実行に移す」というスキルは、どこに行っても通用するコアなビジネススキルなのです。

 

広げ人からアイデアを聞いたら、まず面白がる。
それが、広げ人がアイデアを広げた瞬間に、畳み人が真っ先に取るべき行動なのです。

 

畳み人は、リスクの高いアイデアを面白がり、広げ人と二人三脚で実行していく立場です。
広げ人の不安や迷いを察したら、とにかく広げ人の一番近い味方として話を聞きましょう。

 

「自分はチームにおいて一番冷静でいよう」と心がけることが大切です。

 

一つのアクションに対して、少なくとも5つぐらいの選択肢を想定できるようにしておくことをおすすめします。
そのためにはふだんから、選択肢を複数想定する習慣を身につけることが大切です。

 

人は心の底から実現したいと思ったことは、できるまで努力します。
その原動力となるのが、「共感」や「やる気」なのです。

 

畳み人は、どのようにして(How)広げ人の掲げた目標や指示を達成するかを考え、メンバーに伝えましょう。
この瞬間は、まさに畳み人の腕が試される時です。

 

畳み人として目指したいのは、仕事を行ううえで「(相手と)円滑にコミュニケーションができる程度に好かれる」ということ。
(略)
その方法は、至ってシンプルです。
ー あいさつをする
ー お礼を言う
ー 相手の名前を呼ぶ

 

全ての仕事は、多くの人とのつながりでできています。
仕事のコミュニケーションは壮大なバケツリレーのようなものです。
予想する以上に多くの人がつながってビジネスが動いています。
だからこそ、その流れを円滑にすることが重要になってきます。

 

陸上選手やF1ドライバーの気持ちになって、「一秒でも時間が縮められれば、仕事の成果が変わる」といった意識で取り組みましょう。

 

見直し時間を惜しまず作ることが、時間泥棒にならないための第一歩です。

 

広げ人になる人も畳み人のスキルが必須であり、畳み人の経験があるからこそ、大いに風呂敷を広げられると思っています。

 

「畳み人」のスキルやその働き方は、ビジネスを実行させて成功に導くためにはなくてはならないもの。
そして「畳み人」のスキルを高めることが、やりたい仕事ができるようになる最良の選択なんだ。
だから「畳み人」を世の中に広げたい。
もっとこのポジションに光を当てたい。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1637-1】冷静でいることを心がける

【1637-2】1つのアクションに対して、5つぐらいの選択肢を想定できるようにしておく

【1637-3】仕事を「見直し」する時間を設ける

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】「畳み人(たたみにん)」という選択
【著者名】設楽悠介著者情報
出版社プレジデント社
【出版日】2020/2/27
オススメ度★★★★☆
こんな時に明日の仕事力を磨きたいときに
キーワード働き方人間関係生き方
【頁 数】234ページ
【目 次】
第1章 畳み人が求められている理由
第2章 畳み人の仕事術
第3章 畳み人のチームビルドとマネジメント術
第4章 畳み人になるための仕事の基礎
第5章 畳み人こそ、最強の広げ人になれる

 

この本が、あなたを変える!

「畳み人」という選択
設楽悠介 プレジデント社 2020-2-27
売上ランキング(公開時):5,812
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設楽悠介さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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