【書評:830冊目】ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。(原田まりる)

【なぜ人は存在するのか?】
コラムニスト・原田まりる氏が、『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』と題して、哲学者とアリサの交流を追いながら、生きる意味を考えるエンタメ小説。

■書籍の紹介文

「なんで生まれてきたんだろう?」
何気なく頭に浮かんだ経験ありませんか。

 

本書は、ニーチェを筆頭に”実存主義”と呼ばれる哲学者たちを現代的風貌で京都に呼び出し、主人公・児玉アリサに、〝生きる意味〟を教えていく哲学エンタメ小説

 

『こんなにも哲学への興味を掻き立ててくれる本ははじめてだ!』
こう感じながら、ぐいぐいと話に惹き込まれていった傑作です。

 

「自分は、なぜ生きているのか?」
「自分は、なんのために生きているのか?」

 

このことを追求し続けたのが、実存主義の哲学者。
ニーチェ、キルケゴール、サルトル、ショーペンハウアー、ハイデガー、ヤスパース。
いずれも名前くらいは聞いたことがある、歴史に名を刻む偉大な人物です。

 

彼らに向き合うのは、哲学のことなど何も知らない17歳の女子高生・児嶋アリサ。
彼らと出会うことで起こる不思議な出来事や、哲学を学ぶことで起こる葛藤の数々・・・。

 

アリサの物語を追っていくうちに、自然とアリサは自分に置き換わっていきます。
この感覚が、とても絶妙で心地よく、「いい本だな」と思う点です。

 

人生は、死ぬ瞬間にはじめて確定する。
そのときにこう思いたい。
「またこのような人生を送りたい」と。

 

では、そのときを迎えるために、今をどう捉えて、どう生きていくのか。
この模索こそが”哲学”なのだとおもいます。

 

哲学に触れてみたいけど、ハードルが高くて・・・。
そんな人には絶対に読んでほしい素晴らしい一冊です。

 

◆真剣になるほど、哲学は深まる。

ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。
原田まりる ダイヤモンド社 2016-9-30
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■【要約】15個の抜粋ポイント

習慣的に周囲に合わせていると、自分で考える能力を徐々に衰えさせてしまうことにも繋がるのだ。
『すべての習慣は、我々の手先を器用にし、我々の才知を不器用にする』

 

お金を追い求めている人は”利己的な人”だから、お金よりももっとよいものを追い求める”非利己的な人”を”よい”とすることにより、自分を慰めているのだ。
自分自身の人生が価値のないものだと、思いたくない。
しかし、現実で価値があるとされているお金も権威もない。
だからこそ、自分の手の届くものに価値を見出し、よいとしているのだ

 

”人生は無意味だから、どうでもいいや”ではなく”人生は無意味だから、自由に生きてやれ!”とただのニヒルではなく、積極的なニヒリストとして生きていけばいいのだ。

 

さまざまな出来事、現象、結果は”力への意志”がせめぎ合った末に落ち着いたポイントにすぎないのだ。
”力への意志”がせめぎ合った結果にすぎないので、自分にとって何か悪い結果が生まれたような時に、”こうなったのはあいつのせいだ”とか”〇〇が悪かったからこんなことになったんだ”と他人のせいにするのは、見当違いなのだ

 

大衆からすると、個性を持って、主体的に生きている人は”妬み”の対象になるのです。
個性的な人たちの生き方が肯定されれば、自分たちの生き方がちっぽけでつまらないものに感じられたりもしますからね

 

”何かを選択する”というと、何かを選んで行動することだと思いがちですが”何かを選択する”というのは、何かを選んで選択するだけではなく、何もしないという行動も選択出来るということ

 

人間は、退屈をしのぐために欲望を持ち、欲望が満たされるとまた退屈になるという、いたちごっこから逃れられないのだ

 

人間はわかりやすい外的なもの、つまり金や名声、贅沢品などを追い求めがちだが、精神性が伴っていないと結局それらによって身を滅ぼすこともある

 

私たちは、他人にいくら近づいたところで、他人の領域に踏み込むことは出来ないし、他人の意識を味わうことも出来ない。

 

『死をもって生を見つめた場合に、人は代わりがきかない存在』

 

自分の人生を生ききって死ぬ時に、自分の人生がどういうものであったかがはっきりするのです。
逆をかえせば、死ぬまでは自分の人生がどういうものであったかは断定できない未完成な状態なのです。

 

本来的な生き方とは、いつか自分に訪れる死を覚悟し、自分にしかできない自分自身の人生を生きるということ

 

人の話を聞いたり、本を読むことは、他人の頭をつかって何かを知る行為です。
そこから持ち帰って、自分の頭で考えてみることで、自分の考えが生まれるものです。

 

答えや真理にたどり着かなくても、不思議だと思ったことに、”どうしてなんだろう?”と、疑問を持ち、考えてみる。
答えを出すよりも、考えること自体に意味がある。
答えを出すことじゃなくて、答えを出すまでの過程に、哲学の意味が凝縮されていると僕は思います

 

『お前はお前の偉大を成し遂げる道を行く。お前の背後にすでに道が絶えたということが、いまお前の最高の勇気とならなければならない』

 

■【実践】3個の行動ポイント

【830-1】「人生は無意味だから、自由に生きる」と意識する

【830-2】「死ぬそのときまで、人生は未完成品」と意識する

【830-3】「自分の後ろは一歩下がれば断崖絶壁」と意識する

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。
【著者名】原田まりる著者情報
出版社ダイヤモンド社
【出版日】2016/9/30
オススメ度★★★★★
こんな時に生き方に迷ったときに
キーワード哲学生き方教養
【頁 数】376ページ
【目 次】
祝福できないならば呪うことを学べ
死をもって生を見つめた場合に、人は代わりがきかない存在だ
真理は二人からはじまるのだ
[他]

 

この本が、あなたを変える!

ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。
原田まりる ダイヤモンド社 2016-9-30
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原田まりるさん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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