【書評:703冊目】99%の人が知らない数字に強くなる裏ワザ30(深沢真太郎)

【数字を見るから数字を読むへ】
ビジネス数学の第一人者・深沢真太郎氏が、『99%の人が知らない数字に強くなる裏ワザ30』と題して、思考のムダが消え、頭の中をシンプルにできる数学的思考法を指南する一冊。

■書籍の紹介文

いつも持ち歩くその鞄。
『電卓』は入っていますか?

 

本書は、「数字に強い人」を4つの条件を使って定義し、あなたが「数字に強い人」になるために身につけるべきコツを、30個に厳選して指南する一冊。

 

さっそくですが、4つの条件をお伝えします。
著者は、つぎのように定義しています。

 

●「数字に強い人」の4つの条件
(1)電卓を正しく扱える
(2)数字を使って考えられる
(3)数字のマジックに惑わされない
(4)数字の裏まで読み解ける

 

・「ポイント10倍デー」に釣られて、不要なものまで買い込んでしまった…
・「多くの人が効果を実感!」に釣られて、高価なサプリを買ってしまった…

 

このような経験をされたことがある方もいるでしょう。
「数字に弱い」と、数字に弄ばれてしまい損をするリスクが増してしまいます。

 

「ポイント10倍デー」、よくよく商品をみたら、普段の割引価格ではなく定価で売られていた!
「多くの人が」、よくよく注釈をみたら、モニターの数が10人ととても少なかった!

 

「数字に強い」と、こうしたことにすぐに気づけるようになります。
そのうえで、その数字に乗るべきかどうか、容易に判断できる力を持てるのです。

 

数字は嘘をつきませんが、それを使う人間は嘘をつきます。
だからこそ、「数字に強い人」になって、自分で自分を守れるようにしておく必要があるのです。

 

そのためにも、自分が4つの条件を満たせているか、本書を使ってチェックしてみてください。
もし条件を満たしていないものがあれば、この機会にコツを掴んでしまいましょう!

 

「たった1冊読んだくらいで強くなれるの?」と思うかもしれません。
しかし、数字に強い人と数字に弱い人の差は、それくらいわずかでしかないことに気づかせてくれる内容です。

 

数字に強い人になれる、ちょっとしたコツ。
オススメです。

 

◆もう数字には弄ばれない。

99%の人が知らない数字に強くなる裏ワザ30
深沢真太郎 ダイヤモンド社 2016-2-26
売上ランキング(公開時):2,749
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■【要約】15個の抜粋ポイント

数字に強いビジネスパーソンとは、次の4つの条件を満たす人物のことを言います。
・電卓を正しく扱える
・数字を使って考えられる
・数字のマジックに惑わされない
・数字の裏まで読み解ける

 

数字に強い人は、
・必要な数字とそうでない数字が見極められる
・計算の「二度手間」を避ける工夫をしている

 

極論にはなりますが、「短時間での概算」さえ自分でできればビジネスの世界では生きていけます。
ですから、このような電卓テクニックを身につけておき、短時間での概算ができるようになっておくべきなのです。

 

効率的とは
以下の数字が大きいほど、効率的であると表現します。
効率=得られるもの(数字)÷それに割く資源(数字)

 

定量化できる人ほど、決められる。
定量化できない人ほど、決められない。

 

日本全国という大きな「箱」で考えるから難しいわけです。
ならば、視点をズームインしてこの研修会場という小さい「箱」で考え、その数字を参考に今度はズームアウトして日本全国という大きな「箱」を捉えていけばよいのです。
筆者は、これを「ズームイン・ズームアウト法」と呼んでいます。

 

絶対的な正解のないこのテーマにおいて、ひとつだけ大切な視点をお伝えするとしたら、筆者はこれを選びます。
相手の「ハッピー」を数字で定義する。

 

ビジネスにおいて予測とは「想定外」をなくすためにするもの

 

「%」の分母を把握せよ

 

数字に強い人は、損をしにくい人です。
なぜなら、「お得だから」ではなく、「必要だから」という視点を持っているからです。
そして、このような「おいしい数字」に惑わされないコツはたったひとつ。
「そんなに必要?」というツッコミを自分自身に対してすること。

 

「作られた数字」の正体を見抜くトレーニング法をひとつご紹介しましょう。
休日に街に出たとき、自宅で新聞や雑誌を読んでいるとき、さまざまな広告を目にすることと思います。
そんな広告に記載されている「口説きの数字」は、どう作ったのかをぜひ探ってみてください。
その方法は極めて簡単。
おそらく小さい文字で記載されているであろう、注釈をよく読むことです。

 

数字を見る:事実の把握のみ。まさに見ただけ。
数字を読む:数字を見て、そこから何が言えるのかを考える。

 

●数字の裏を読み解く3つの「キーワード」
「定義は?」→先入観を排除する役割がある
「一方で」→別の視点に誘導する役割がある
「極端に考えると」→ものごとの本質に迫る役割がある

 

数字の「裏」を読むときに必要なこと。
それは、その数字が誕生したのはいつ、どんな場面で、どんな人が、その瞬間どんな感情であったかまで考えることです。

 

あなたに必要なのは、かつての算数や数字を教科書どおりに学び直すことではありません。
電卓と仲よくし、数字で考える時間を少しだけつくり、街中にあふれる数字に敏感になり、その裏まで読むクセをつける。
本書でご紹介したことを信じて、でも決して焦らず、少しずつ数字と接する時間を増やすことを心がけてください。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【703-1】電卓を常に持ち歩く

【703-2】広告や記事などで目にする数字の成り立ちを考える

【703-3】自分が触れる数字に対して、「定義は?」「一方で」「極端に考えると」を投げかける習慣をつける

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】99%の人が知らない数字に強くなる裏ワザ30
【著者名】深沢真太郎著者情報
出版社ダイヤモンド社
【出版日】2016/2/26
オススメ度★★★☆☆
こんな時に考える力を身につけたいときに
キーワード数学的思考考える教養
【頁 数】160ページ
【目 次】
第1章 数字に強い人の一瞬で計算を終わらせる電卓スキル
第2章 一生ものの武器に! 数字を使ってサクッと考える技術
第3章 もうダマされない! あなたを惑わす「数字のマジック」対処法
第4章 真実が見えてくる! 数字の「裏」まで読み解く技術

 

この本が、あなたを変える!

99%の人が知らない数字に強くなる裏ワザ30
深沢真太郎 ダイヤモンド社 2016-2-26
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深沢真太郎さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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