【書評:679冊目】自分の小さな「箱」から脱出する方法(アービンジャー・インスティチュート)

【すべては自分に原因があった!】
人間関係を研究するアービンジャー・インスティチュートが、人間関係の悩みのすべての原因が『自分の小さな「箱」』にあると提起し、そこから脱出する方法を指南する一冊。

■この本の紹介文

人間関係に関する悩み。
あなたの中にも、悩みはありますか?

 

本書は、ビジネス・人間関係・家庭生活など、人間関係の問題の原因を、「箱」という考え方で見つめ直しながら、問題を解決する力を身につける一冊。

 

まずは、頭がすっぽり入る箱を被った姿をイメージしてください。
その状態で、なにが見えるでしょうか?

 

そう、自分しか見えません。
この状態で、様々な問題の原因を考えるとどういうことが起きるでしょうか?

 

自分しか見えない状態ですから、自分を正当化し始めます。
さらに、問題の原因を外に求めるようになっていきます。

 

これでは、問題を解決する糸口はみつかりません。
「自分は悪くない!悪いのはあいつだ!」という恐ろしい状態にハマってしまうだけです。

 

これを防ぐために、「自己欺瞞」「自分への裏切り」というキーワードとともに、「箱」の存在を提示します。
いま、自分が箱の中にいるのか外にいるのかを意識するだけで、問題を解決に導く力を養うための考え方を明らかにしていきます。

 

人間関係の悩みは、ものすごく体力と気力を奪います。
ぜひ、「箱」を使って悩みに振り回されない自分になりましょう!

 

◆自信をもって勧める良書!

自分の小さな「箱」から脱出する方法
アービンジャー・インスティチュート
大和書房 2006-10-19
売上ランキング(公開時):861
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■本がわかる!15の要約ポイント

君は周りの人のことを、『我慢』しなくてはならない存在だと思ってはいないだろうか。

 

「自己欺瞞、あるいは箱。これこそが大問題なんだ」

 

人間は、相手が自分のことをどう感じているか察知して、それに対して反応するんだ。

 

相手の名前に関心がないということは、一人の人間としての相手に関心がないということだ。

 

箱の中にいると、現実を見る目がゆがんでしまう。
自分自身のことも他の人々のことも、はっきりと見ることができなくなる。
自己欺瞞に陥るわけだ。
そしてそこから、人間関係のあらゆるごたごたが起こってくる。

 

自分の感情に背いたとたん、物事を見る目が変わってくる。
他の人、自分、その状況全体、すべてを見る目が、自分の行動を正当化するような形にゆがめられてしまう

 

自分が箱の中にいることによって他の人も箱に入れてしまう。
そして、箱に入った人々はお互いを責め合う。

 

箱の外にいると、自分がひどい目にあってもまるで得にならない。
そんな必要はないんだ。
それに、ふつう、相手のためにわざわざひどい目にあったりもしない。

 

ところが箱の中にいると、自分がひどい目にあったときにこそ、もっとも必要としていたもの、つまり自己正当化の材料を手に入れることができる。
相手は嫌な奴だった、自分が責めて当然の奴だった、という証拠が得られるんだ

 

●自分への裏切り
1.自分が他の人のためにすべきだと感じたことに背く行動を、自分への裏切りと呼ぶ。
2.いったん自分の感情に背くと、周りの世界を、自分への裏切りを正当化する視点から見るようになる。
3.周りの世界を自分を正当化する視点から見るようになると、現実を見る目がゆがめられる。
4.したがって、人は自分の感情に背いたときに、箱に入る。
5.ときが経つにつれ、いくつかの箱を自分の性格と見なすようになり、それを持ち歩くようになる。
6.自分が箱の中にいることによって、他の人たちをも箱の中に入れてしまう。
7.箱の中にいると、互いに相手を手ひどく扱い、互いに自分を正当化する。共謀して、互いに箱の中にいる口実を与えあう。

 

箱の中に入っていると、どうしても自分に気持ちが向いてしまって、結果に集中しきれなくなる

 

誰かに対して箱の外に出ていたいと思ったその瞬間、君はもう箱の外に出ている。
なぜなら、相手を人間として見ていればこそ、外に出たいと感じることができるんであって、人間に対してそういう感情を抱けるということは、すでに箱の外に出ているということなんだ。

 

●箱の中にいるときに、しても無駄なこと
1.相手を変えようとすること
2.相手と全力で張り合うこと
3.その状況から離れること
4.コミュニケーションを取ろうとすること
5.新しいテクニックを使おうとすること
6.自分の行動を変えようとすること

 

箱の外にいるときよりも、箱の中にいるときのほうが、はるかにしなければならないことが多く、負担が大きい

 

こちらもときには箱の中に入ってしまうわけだから、箱の中にいるということがどういうものか、感覚的に、わかっている。
さらに、箱の外にいさえすれば、箱の中にいるのがどういうことか、頭でも理解できる。
それに、こっちが箱から出てしまえば、相手がひどい奴である必要はなくなり、相手をひどい奴にする必要もなくなる。
だから、つらい状況を悪化させるのではなく、よい方向に持っていくことができるようになる。

 

■これをやろう!3つの実践ポイント

【679-1】「自分への裏切り」をノート書き留める

【679-2】自分の感情に背いた行動をとったと感じたら、それを記録する

【679-3】箱の外にいるのか中にいるのか、問答する習慣を身につける

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日紹介した書籍情報

【書籍名】自分の小さな「箱」から脱出する方法
【著者名】アービンジャー・インスティチュート
出版社大和書房
【出版日】2006/10/19
オススメ度★★★★★
こんな時に明日の人間関係を良くしたいときに
キーワード人間関係問題解決自己対話
【頁 数】280ページ
【目 次】
第1部 「箱」という名の自己欺瞞の世界
第2部 人はどのようにして箱に入るか
第3部 箱からどのようにして出るか

 

この本が、あなたを変える!

自分の小さな「箱」から脱出する方法
アービンジャー・インスティチュート
大和書房 2006-10-19
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アービンジャー・インスティチュートさん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

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