【書評:2078冊目】ヤバい仕組み化(松田幸之助)

【成果→仕組み化→横展開!】
仕組み化経営コンサルタント・松田幸之助氏が、『ヤバい仕組み化』と題して、「仕組み化日本一の中小企業を創る」のビジョンのもと、事例を開示しながら仕組み化経営の手法を解説する一冊。

■書籍の紹介文

成果の出る仕組み。
こう聞いて、どのように構築すると想像しますか?

 

本書は、「仕組み化日本一の中小企業を創る」のビジョンのもと、膨大な数の試行錯誤の末に手元に残った、”成果の出る仕組み”を駆使した仕組み化経営の手法を解説する一冊。

 

成果の出る仕組みをつくるには、まずは成果を出す必要があります。
そのためには、当然ながら試行錯誤が必要不可欠です。

 

ある方法を試す。
うまくいく→続ける
うまくいかない→やり方を変える

 

これをひたすらくり返しながら、何度か試してうまくいかないものはさっさとやめる。
そうするうちに、手元には「うまくいく方法=成果の出る方法」だけが残ることになります。

 

この成果の出る方法を分解して、”仕組み”に落とし込んでいく。
すると、成果を”再現”できるようになり、成果を出し続けることができる「成果の出る仕組み」になるのです。

 

しかし、言うは易しの類でしょ?と思うことでしょう。
たしかに、そのとおりです。

 

では、それでも本書を読む価値はなんなのか。
それは、2008年以降、成果の出る仕組みをつくり続けてきた過程で研ぎ澄まされたノウハウがまとめられていることです。

 

つまり、およそ15年分の試行錯誤をショートカットできる。
こう捉えてみると、手を伸ばしたくなる(スルーできない?)本だとおもいます。

 

やや、著者の会社が展開するツールに依存する解説が多い点は気になります。
ですが、なぜそのツールにたどり着いたのかなどの考え方や意味には、大いに学べると感じます。

 

さまざまな業界で人材不足が叫ばれる時代。
「人に依存する経営」から「仕組み化経営」へ。

 

日々の舵取りに悩む経営リーダーに役立つ一冊だとおもいます。
15年研ぎ澄ましたノウハウ、ぜひ読んでみてください。

 

◆ギリギリまで手法を公開!

ヤバい仕組み化
松田幸之助 あさ出版 2023-11-27
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■【要約】15個の抜粋ポイント

プリマベーラでは「仕組み化」という言葉の意味も「マニュアル化、チェックリスト化、カレンダー化、横展開化、自動化、自走化をすること」と定義しています。

 

10回実験すれば、極論すると9回は失敗に終わります。
ですが成功した(成果の出た)1回の取り組みを仕組み化して横展開することで、会社は確実に変わります。

 

「仕組み化の定義」以外にも、もう一つ仕組み化の定義があります。
それは、仕組み化とは、「やらざるを得ない仕組みを創ること」というものです。

 

「やらざるを得ない仕組みを経て、やりたいことができる自由を得られる」

 

●経営の必須項目
・報告(報告の仕組み)
・決定(決定の仕組み)
・実施(実施の仕組み)
・チェック(チェックの仕組み)

 

もっとも重要な情報源が、「従業員から寄せられた現実・現場からの報告」です。

 

毎日行う日報という報告の場を、教育の場にすることができれば従業員の即戦力化を行うことが可能となります。
だからこそ、日報は、「ナレッジワーカーを育てる教育の仕組み」でもあるのです。

 

会議を行う際には「NATO(No Action Talk Only:話してばかりで実際のアクションはない)禁止」を共通の認識にしてみてください。
これだけでも会議の生産性が大きく上がるはずです。

 

「期待成果(そのプランを行うことによる成果見込み)」に基づいた仮説を立ててから実行することが重要です。

 

●マニュアル化の3つのメリット
(1)仕事の属人化を防ぐ(仕事に人をつける)
(2)サービスの均質化が図れる
(3)マニュアル変更でサービスのレベルが向上する

 

マニュアルの精度を高めるためには、成功事例やノウハウの横展開が前提です。
そこでプリマベーラでは、人事評価制度の中に「人に教えざるを得ない仕組み」を組み込んでいます。

 

環境整備とは、「整理」「整頓」「清潔」「礼儀」「規律」を徹底する取り組みです。

 

見えないアタマの中の価値観を揃えたいなら、見えるモノを揃えることが有効です。

 

経営計画書は、方針書と事業年度計画だけでなく、諸表編や用語解説を加えることで、より価値観が強固になる。

 

経営計画書をオンラインにすると、マニュアルがリンクで紐付き、従業員の実行確率がさらに上がる。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2078-1】方針・目標・ToDoなどの設定は、「やらざるを得ない」ところまで仕組みを創りこむ

【2078-2】マニュアル作成は、「目的→禁止事項→手順→注意点→具体例→画像・動画」の順で記載する

【2078-3】成功事例やノウハウを人に教える経験をする

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】ヤバい仕組み化
【著者名】松田幸之助著者情報
出版社あさ出版
【出版日】2023/11/27
オススメ度★★★★☆
こんな時に明日のリーダー力を磨きたいときに
キーワードリーダー稼ぐ力働き方
【頁 数】360ページ
【目 次】
第1章 最短・最速で結果を出す「仕組み化経営」とは
第2章 成果を出す「決定サイクル」の考え方
第3章 なぜ「日報」で成果が上がるのか?
第4章 社長の「決定」が会社を変える
第5章 実施できない理由をなくす
第6章 「決められたことを実行したか」をチェックする
第7章 「経営計画書」に方針化する

 

▼さっそくこの本を読む

ヤバい仕組み化
松田幸之助 あさ出版 2023-11-27
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松田幸之助さん、素敵な一冊をありがとうございました!

※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。

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