【書評:2076冊目】穏やかに生きる術(精神科医Tomy)

【自分のご機嫌を自分で取るのが上手な人になる】
精神科医Tomy氏が、『穏やかに生きる術』と題して、人生の悩みを消す23のレッスンを提示しながら、自分と向き合い、心を穏やかにして生きるメソッドを伝授する一冊。

■書籍の紹介文

今のあなたのご機嫌度。
0〜10のうち、点数をつけると何点ですか?

 

本書は、穏やかに生きるための23のレッスンを通じて、自分の感情や気持ちを整理する術を説きながら、心を穏やかにして生きる方法を伝授する一冊。

 

・感情の波
・仕事量の波
・環境変化の波

 

この3つの波がなるべく立たないように過ごすこと。
これができるようになると、「穏やかに生きる」ことにつながっていくと著者は説きます。

 

波穏やかな海を眺めると心は落ち着き、荒波の海を前にすると心は騒めき立つ。
こんなイメージからも、著者のいうことはスッと心に届きます。

 

と同時に、「感情」が難敵だなという印象を持ちます。
いかに自分の感情をコントロールし、ご機嫌な自分でいる時間を多くつくり出せるか、その方法を学び取れるかが本書の鍵となります。

 

著者はそのために、23のレッスンを用意してくれています。
レッスン内容を理解し繰り返し実践していくことで、「自分の感情を制し、心穏やかに生きる術」が身につくように計算されています。

 

著者自身がつらくしんどい経験を乗り越えるために考え出し、精神科医の知見と経験をもとに磨き上げてきた方法。
本書で学び取れる術は、このような背景をもっています。

 

だからなのか、やさしく語りかけるような空気感の中にあって、圧倒的に揺るがない信念のような力強さが感じられます。
ゆえに、自然と「斜に構えず、身を委ねてみよう」という気持ちにさせてくれます。

 

この点からも、どうしようもない、助けてほしい、けれど言葉が出ない・・・。
こうした耐えがたい苦しみの中でもがく人に、ぜひ頼ってほしい一冊だと強く感じます。

 

自分で自分の心を穏やかに保ち、ご機嫌を取れるようになれる。
バカっぽい表現ですが、それって「無敵な自分」になることだとおもいませんか。

 

◆心に届き、心動かされる練習帳。

穏やかに生きる術
精神科医Tomy KADOKAWA 2023-11-2
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■【要約】15個の抜粋ポイント

「ラクに生きる=感情を制す」といってもいいぐらい感情は大切です。
人生にはいろんな出来事が起きますが、大変なことであってもポジティブに受け流し、嬉しいことは純粋に喜ぶ。
こんな風にできれば人生はハッピー一色といってもいいのではないでしょうか?
何が起こるかより、どう感じるかの方がよっぽど大切なのですから。

 

●感情の3つの特性
(1)時間がたてば落ち着く
(2)気を逸らせば落ち着く
(3)体調の影響を受ける

 

感情を味方にするということは、シンプルに言えばこうなります。
「ポジティブな感情を増やして、ネガティブな感情を減らす」

 

自分を好きになるには、自分が好きなものを見つけ出すことが大切なステップです。

 

実は気持ちをラクにするには、気持ちではなく環境やカラダをラクにするのが一番いいのです。

 

人間関係で生じる悩みのどこかには必ず「期待」があるのです。
(略)
期待の有無と、善悪の話をごっちゃにすると、さらに悩みを解決させにくくするので、気をつけておきましょう。

 

どうしたら「あるがまま」を見られるでしょうか。
必要なことは「人生を俯瞰する」ことです。
(略)
第三者として自分を見るために一番のおすすめ方法は日記をつけること。

 

職場でのモヤモヤを解決するポイント、それは「オンとオフをはっきりさせること」です。
仕事から離れているときは綺麗さっぱりと忘れてしまい、また職場に戻ったときに思い出して解決する。
これが大変重要です。

 

「『逃げる』という言葉が頭に出てきたら、出口を決める」
つまり逃げたい気持ちが少しでも出てきたら、「○○になったら逃げる」というラインを設定しておくのです。

 

心理的な距離をとるための鉄則は、「コミュニケーションを減らす」「同じ空間にいる時間を減らす」の二つです。

 

皆孤独であり、それを前提とした上で誰かと関わっていくのです。
まずそれを認識することです。

 

(「試練のとき」に必要なものは)暗いトンネルの中を、出口はあるはずだと思いながら、淡々と進んでいく。
そんな気持ちのもっていき方が、もっとも大切なのです。

 

その日その日やるべきことだけやって、あとは「いつか解決するといいな」ぐらいに思っておく。
そのスタンスが重要です。

 

私は診察で、よくこう言います。
「極力波を抑えてくださいね」と。
この波というのは、感情の波。仕事量の波。環境変化の波の3つの波です。

 

目の前のことに集中する。
何もしていなければ行動して、それに集中する。
過去のことを思い出しそうになったら、これらを実行してみてください。
現実に引き戻され、いつの間にか過去について考える時間が減っていきます。
それが結局、過去への執着を手放すことにつながっていくのです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2076-1】相手への期待の感情に気付いたら、その期待を外すことを心がける

【2076-2】日記をつける

【2076-3】常に”目の前”に意識が向くように心がける

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】穏やかに生きる術
【著者名】精神科医Tomy著者情報
出版社KADOKAWA
【出版日】2023/11/2
オススメ度★★★★☆
こんな時に心の平穏や導きがほしいときに
キーワードメンタル自己対話人間関係
【頁 数】192ページ
【目 次】
第1章 感情を味方につければ毎日はもっと楽しい
第2章 自分を大切にする
第3章 人の悩みはほぼ人間関係から
第4章 仕事や職場のモヤモヤを解決する
第5章 家族との関係を見つめ直す
第6章 「試練のとき」をなんとかする
第7章 穏やかに生きる人生の秘訣

 

▼さっそくこの本を読む

穏やかに生きる術
精神科医Tomy KADOKAWA 2023-11-2
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Tomyさん、素敵な一冊をありがとうございました!

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