【書評:1861冊目】「絶望の国」でズルく賢く生きのびる(長倉顕太)

【「努力すれば報われる」の嘘がバレた時代の生存戦略】
プロデューサー/編集者・長倉顕太氏が、『「絶望の国」でズルく賢く生きのびる』と題して、国とともに衰退しないために、凡人でもできる生存戦略を指南する一冊。

■書籍の紹介文

これからの日本という国、日本での暮らし。
あなたの見通しはどんなものでしょうか?

 

本書は、国がダメになろうが一定数の人はうまく生きていると提起し、特別な才能もないお金もない”凡人”でもできる、ズルく賢く生きのびる『生存戦略』を指南する一冊。

 

国も個人も、これから先も前途洋洋だ!
こんなふうに見通している人は、今の日本にはほとんどいないのではないでしょうか。

 

たしかに、今の日本は「モノが安い」「食べ物も安くておいしい」「治安がいい」という天国のような状態かもしれません。
ですが、それは過去に築き上げた貯金を、少しずつ切り崩しているようなもの。

 

未来のため、次の世代のため、果たして新しい貯金ができているのか。
こう考えると、途端に言葉を失い、絶望感に苛まれてしまうのが、今の日本だとおもいます。

 

そして、絶望感に目を背け、根拠のない「大丈夫」で乗り切れる時間も、いよいよ少なくなってきたように感じます。
正しい危機感をもち、「自分はどうやってこの先生きていくのか」を真剣に考えないと、舵のない船の上でどこに流されるのかとビクビクする人生になりかねません。

 

ただ、安心してください。
この本に興味を持った時点で、あなたの中に少なくても危機感はあります。

 

であるなら、あとは、自分なりの生存戦略を考えていくだけです。
そのために活用していきたいのが本書。

 

自分の頭だけで考えていても、時間だけが過ぎて、いいアイデアが出る可能性も限りなく低いとおもいます。
だからこそ、すでに生存戦略を確立し、うまくいっている人の方法をマネるのが一番です。

 

では、なぜ本書なのか。
それは、わたし達”凡人”の視点で書かれた、凡人による凡人のための生存戦略だからです。

 

凡人といわれると、イラッとした感情も湧くとおもいます。
そのイラッとの度合いが高い人ほど、本書の生存戦略は役に立つでしょう。

 

なぜなら、生存戦略の一歩目は「自分は凡人だ」と素直に認めることだからです。
言い換えれば、根拠のない可能性だったり、不必要な見栄みたいなプライドだったり、を捨てないとはじまらないということ。

 

著者も述べていますが、「この本に興味をもつ時点で凡人」なのです。
そのうえで、凡人らしく『ズルく』『賢く』『したたかに』生きていくと”覚悟”するのです。

 

どの国でも、国の栄枯盛衰に関わらず、うまくやっている人は一定数います。
日本でうまくやっていくための方法を、本書から盗みましょう。

 

◆これからは、こう生きろ!

「絶望の国」でズルく賢く生きのびる
長倉顕太 光文社 2022-5-24
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■【要約】15個の抜粋ポイント

もはや一部のエリート以外はいつ貧困層に陥ってもおかしくない状況だ。
私自身、今でこそこうやって本を書いたりしているが、いつどうなるかわからない危機感は常に抱えている。
今の世の中はそれくらい二極化への圧力が強い。
【学力でたとえれば、偏差値75以上の人以外は貧困層に転落する状況にある】
と考えたほうがいい。

 

私たちの人生レベルでもSFプロトタイピングのように考える必要がある。
つまり、予測することは不可能であるという前提で生きる必要がある。

 

そもそも人生なんてつまらないのが前提なのだ。

 

私は「適度さ」を重視して、資本家でも労働者でもない生き方をすすめている。
もはや規模を追う時代じゃないからだ。

 

私は、人生における4つの資産をどう運用するかで人生が決まると思っている。
4つの資産とは「時間」「能力」「人間関係」「お金」だ。

 

「余白」を作ること。
つまり、何もしない時間を意識して作る必要がある。

 

どうやって「余白」を作るのか。
まずやるべきは、
・やめること
・速くやること
の2つ。
当たり前だが何かをやめなければ、「余白」は生みづらい。
もしくは、今までより速くやることで「余白」は生まれる。

 

【能力が低いのであれば、優秀な人の役に立つ、能力が高い人の役に立つ】
ということ。
実際私はその戦略で生き抜いてきたのだ。

 

情報を自分よりも持っている人、持っていない人のどちらも世の中にたくさんいるということ。
その差異によってヒエラルキーができ、上位の人のほうが下位の人よりも有利な世の中になっていること。
まずは、このことを理解しておくべきだ。
なぜなら、そこに凡人の勝機があるからだ。

 

どうすれば価値のある情報を手に入れることができるのか。
それは「読解力」によってである。
これは、生まれ持った能力が高くない凡人が身につけるべき力だ。

 

よくよく考えてみれば、「給料」だって他人が決めているし、「結婚」だって他人がOKしてくれなければできない。
「就職」だって他人が許可してくれなければ入社は不可能だ。
このように世の中の大事なことはすべて他人が決めているのだ。
そうなると、どんな人に出会うかで人生は大きく変わることになる。

 

●優秀な人に気に入られる3つのポイント
・即レス
・即イエス
・即報告
だ。

 

国は最低限の生活を保障せざるをえない。
であるなら、どんどんリスクをとっていくのが戦略としては正しい。

 

私たち凡人ほどコンテンツビジネスをやるべき。
コンテンツビジネスのどこにそんなメリットがあるのかというと、
(1)粗利が高い
(2)コストが限りなくゼロに近い
(3)どこに住んでいてもできる
(4)資産化ができる
(5)自動化ができる
の5点だ。

 

●情報社会で生き残るための9つの習慣
習慣1:散歩をする
習慣2:倍速で聞く
習慣3:フォローする人を変える
習慣4:書店に行く
習慣5:オーディオで学ぶ
習慣6:社会貢献に参加する
習慣7:目に見えないモノを買う
習慣8:海外に投資する
習慣9:学び続ける

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1861-1】『それでも人生にイエスと言う』を読む

【1861-2】何もしない”余白”の時間を必ず予定に組み込む

【1861-3】「渋谷○○書店」(渋谷ヒカリエ8階)に行く

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】「絶望の国」でズルく賢く生きのびる
【著者名】長倉顕太著者情報
出版社光文社
【出版日】2022/5/24
オススメ度★★★★☆
こんな時に生き方に迷ったときに
キーワード生き方働き方稼ぐ力
【頁 数】216ページ
【目 次】
第1章 変わり続ける世界
第2章 無価値人間たち
第3章 凡人のための時間戦略
第4章 能力は生まれつき
第5章 人間関係で人生が決まる
第6章 学びを「お金」に換える
第7章 情報社会で生き残るための9つの習慣

 

この本で、あなたは変わる!

「絶望の国」でズルく賢く生きのびる
長倉顕太 光文社 2022-5-24
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長倉顕太さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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