【書評:1862冊目】マッキンゼー×最新脳科学 究極の集中術(田中伸明)

【集中力を発揮するためのメンタルヘルスの整え方】
脳神経内科医・田中伸明氏が、『マッキンゼー×最新脳科学 究極の集中術』と題して、脳の仕組みを理解すれば集中力は発揮できると提起し、脳の整え方を指南する一冊。

■書籍の紹介文

集中力を発揮したいとき。
あなたは、どのようにしますか?

 

本書は、ほんとうに集中できる人は集中なんて考えていないと提起し、集中力を発揮する土台づくりとなる、脳のメンタルヘルスを整える方法を指南する一冊。

 

「さあ、集中するぞ!」


(15分後)


「あぁ〜ダメだ、あれもこれも気になって集中できない。。。」

 

こんなことって、よくありますよね。
そうなんです、集中力というのは、集中するぞ!と思うだけで発揮できるものではないのです。

 

では、どうすれば集中力を発揮できるのか。
それは、脳の仕組みを理解し、常にいい状態を保っておくことです。

 

脳の仕組みを理解し、脳の状態を左右するメンタルヘルスを整えておく。
これを日頃から心がけることで、意識せずとも、いつでも最大限の集中力を発揮できるようになります。

 

言い換えれば、集中力は脳の健康バロメータ
つまり、「集中できない」と感じている方は、メンタルヘルスに問題を抱えている可能性があるのです。

 

本書では、集中力と脳の関係を、医学的視点から解説していきます。
そのため、「タイトルと内容が乖離していないか?」とストレスを感じる方もいるとおもいます。

 

タイトルを見ると、「最新のメソッドが学べる」「できる人のテクニックを真似しよう」と思って手に取るでしょう。
ですが、そのようなものは一切出てきません。

 

あくまで、脳神経内科医の視点から「集中力」への知見を述べた書籍です。
ここを間違えて読んでしまうと、「期待はずれ」という印象をもってしまうかもしれません。

 

集中力を発揮するためには、脳という司令塔のコンディションを整える。
コンディションを整えるためには、仕組みを理解し、整え方を学び、実践する。

 

集中力を発揮する土台のつくり方。
興味があれば、ぜひ読んでみてください。

 


マッキンゼー×最新脳科学 究極の集中術
田中伸明 アチーブメント出版 2022-6-5
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■【要約】15個の抜粋ポイント

集中したければ集中を高めようとするよりも集中を阻害するものを排除する

 

体、生活を整えておかないと集中は持続しません。

 

脳機能はまず予測してから認知するということです。
(略)
実際は物があるから見えるのではなく、物を見ようとするから見えるようにできているということがわかってきました。

 

未来も過去も脳内のイメージでしかありません。
過去と未来が存在しないということは、現在の前後がないことになります。
事実世界には幅のない一瞬、”いま、ここ”しか存在しません。
過去、今、未来はつながっていないのです。
これは、過去がどうであれ、今一歩を踏み出せば、未来は必ず変わるということでもあります。

 

私たちは人生を誤らないように歩みたいと考えますが、誤らないように適切なルールをもつためには、たくさんの失敗経験をする必要があります。
失敗だけが唯一の成長の機会なのです。

 

価値観は過去の成功体験からつくられます。
相手の価値観に注目し、人間関係を構築しながら、合理的な価値観に変えることができれば、その先にあなたの描く美しい世界を共有できます。

 

私たちはことばによって脳内に現実をつくりだしているのです。
無色透明の事実世界に彩りをつけるのはその人の価値観です。
その価値観はことばでできています。
あなたのもっていることばがあなたの価値観をつくっています。

 

先人の価値観を学び取ることも正しいルールを身につける近道です。
歴史、芸術、哲学、倫理など新しい価値観にたくさん触れましょう。
歴史をつくったルール、古くからいまも残って広まっている価値観を学ぶことで、思考の質は高くなっていきます。

 

事実世界にいるのは単なる上司です。
嫌な上司はどこにいるのか?
嫌な上司は自分の脳の中にいます。
同じ上司を見て、なかには指導力のある上司だと認識している同僚もいます。
嫌な上司だと思えば嫌な上司が、優秀な上司だと思えば優秀な上司が現れます。
すべては自分の価値観(ルール)が生み出しています。

 

集中とはひとつのことにたくさんエネルギーを注ぐというより、それ以外を考えない状態で発揮されます。

 

「わたし」は脳内の現実世界、過去や未来、思考や感情を映し出すスクリーンだったのです。

 

「わたし」の欲望がおさまれば、スクリーンの映像は止まるので、静寂な事実世界をありのままに捉えることができます。
世界と対峙する「わたし」でなく、「わたし」が世界を映し出すスクリーンとなり、世界が「わたし」に内包されるようになる。
これが解脱です。

 

できるだけ同じ時間に起きて、朝太陽の光を5分浴びましょう。
そこから一日で計30分以上日光を浴びると、光が足りないことによるセロトニン不足は起こりにくくなります。

 

セロトニンを出すのは一定のリズムで筋肉の緊張と弛緩を繰り返す運動です。
5分以上、30分以内で淡々とおこなえるものを選びましょう。

 

セロトニンの原料は必須アミノ酸であるトリプトファンです。
◎トリプトファン豊富な食品
・バナナ
・大豆製品
・卵
・ナッツ
・ごま類
また、トリプトファンからセロトニンになるためには炭水化物とビタミンB6が必要です。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1862-1】古典、伝統芸能、芸術などに触れる機会を増やす

【1862-2】朝起きたら、5分程度、日光を浴びながら足踏み運動をする

【1862-3】空き時間ができたら、積極的に散歩する

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】マッキンゼー×最新脳科学 究極の集中術
【著者名】田中伸明著者情報
出版社アチーブメント出版
【出版日】2022/6/5
オススメ度★★☆☆☆
こんな時に心の平穏や導きがほしいときに
キーワードメンタル脳科学ヤル気
【頁 数】176ページ
【目 次】
第1章 脳が集中する仕組み
第2章 「わたし」を消して集中するとはどういうことか?
第3章 思考の最適化:ことばが世界をつくる
第4章 解剖生理学に基づく集中脳のつくり方
第5章 クールな覚醒状態になる体づくり

 

この本で、あなたは変わる!

マッキンゼー×最新脳科学 究極の集中術
田中伸明 アチーブメント出版 2022-6-5
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田中伸明さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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  1. 2022年 6月 07日

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