【書評:1708冊目】諦めの価値(森博嗣)

【諦めとは敗北にあらず!】
作家・森博嗣氏が、『諦めの価値』と題して、真に「諦め」を身につけることが人生にどれほど好影響をもたらすのかを示しながら、「諦め」の好ましい捉え方と付き合い方を伝授する一冊。

■書籍の紹介文

「諦め」。
あなたは、この言葉にどれほどネガティブな感情をもっていますか?

 

本書は、「諦め」とはけっしてネガティブなものでも卑下するものでもないことを示しながら、人生をより生きやすくするための「諦め」の捉え方と活かす方法を伝授する一冊。

 

よく、人生とは選択の連続であると表現されます。
この選択とは、あるものを選び、その他多くのものを”諦める(捨てる)”という行為です。

 

であるならば、”諦め”とは、現実を少しでもよいものにしようとする「最善の行動をとった」と、前向きに捉えることができるはずです。

 

しかしながら、”諦め”には敗北感や無力感など、どうしても重たい負の空気を感じてしまいます。
なぜ、このようなギャップを感じてしまうのでしょうか?

 

「諦める」とは、目的へ向かう行為を止めることだ
本書で著者はこう定義します。

 

この定義を紐解きながら、”諦め”の正体へと迫っていきます。
自分がいかに誤った捉え方をしていたか、いかに自分で自分を生きにくくしてしまっているかを痛感させられる内容です。

 

“諦め”に取り憑く敗北感や無力感という呪縛。
著者の言葉を受け止め、じっくりと考えを巡らせていくうちに、その呪縛からあなたは解き放たれていきます。

 

頭は疲労感でいっぱいだけど、なんともいえない爽快感を感じる。
良い本の特徴をしっかり味わえる一冊です。

 

◆諦めるを卑下しない。

諦めの価値
森博嗣 朝日新聞出版 2021-8-12
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■【要約】15個の抜粋ポイント

人生においてつぎつぎと直面する「どちらにするのか?」という判断は、「何を諦めるのか?」という選択なのである。
「とにかく諦めるな」「絶対に諦めないぞ」という精神論は、この際、まったく無意味である。

 

「諦めなければ夢は実現する」という言葉は、精確には間違っているかもしれない。
むしろ、「諦め続けることで、夢は実現する」の方が現実に近い。
何度も挑戦し、何度も諦めることで自分が成長する、という要素があって初めて、夢が実現する場合がほとんどだからだ。

 

人間の最大の武器は「考える」能力である。
諦めるためには、考えなければならない。
考えることを避けている状態が、「諦めない」という頑固な姿勢なのだ。

 

諦めなかったから、成功したのではない。
成功できた人は、諦める必要がなかっただけだ。

 

「諦められない」多くの人が、依然として「期待」を寄せていることは、ほぼまちがいない。
そして、期待を寄せているわりには、そのことでなんら対処(行動)をしていない、という実情がある。

 

「諦める」という行為に善悪はない。
正解も間違いもない。
そのときどきで、難しい判断をするしかない。
生きていくうえで、これは避けられないことなのだ。

 

願っていることは、簡単に諦めず、とことん願い倒して、考え尽くすべきである。
もし、本当にそれを願っているならば、それくらいのことは自然にやってしまうことになるだろう。
抑えきれない力が、あなたをそうさせるはずだ。

 

期待をしていなければ、なにがあっても「諦める」ような事態にならない。

 

目的に向かうためには、道が必要であるし、また目標を諦めずに進むためには、道を選ばなければならない。
ある道を選ぶことは、その他多くの道を諦めることでもある。
道というのは、「方法」のことだ。
したがって、「諦めるものは方法だ」というのは一つの真理だといえる。

 

多くの方法が存在すること自体が、どれが良いのか悪いのか、わかっていないからなのだ。

 

「諦める」のは、自分の感情をコントロールする行為であり、これが上手くできるようになれば、自分を思いどおりにできる。

 

自分の考えしかわからない。
自分としか正直な対話はできない。
自分だけが自分のことを理解している。
それが普通なのだ。
だから、全員がまちがいなく孤独死する。
それが人間の人生である。

 

客観的には、その人がどんな行動を起こしているか、によってしか「夢」の強さは判断できないだろう。
その行動とは何か。
つまり、夢へ近づくための具体的な方法やスケジュールを持っていて、それについて検討し、現在の進み具合が説明できる、ということである。

 

日頃から自分がどんな状況にあるのか、高い視点で観察して、客観的な判断ができるように心の準備をしておく。
そのために必要なのは、悲観的な予測と、柔軟な思考だろう。
それが、「諦めの極意」である。

 

諦めることは、失うことではない。
負けを認めることでもない。
そのようなネガディブな判断ではなく、もう少し事前というか、手前の段階において、「わきまえる」ことではないか、と思う。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1708-1】「自分で考えて、自分で判断する」ことを決して諦めない

【1708-2】人の生き方をたくさん学ぶ

【1708-3】「何が諦められるだろうか?」という意識を常に持つ

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】諦めの価値
【著者名】森博嗣
出版社朝日新聞出版
【出版日】2021/8/12
オススメ度★★★★☆
こんな時に生き方に迷ったときに
キーワード生き方人間関係決断
【頁 数】304ページ
【目 次】
第1章 諦めなければ夢は叶うか?
第2章 諦められないという悩み
第3章 何を諦めるべきか
第4章 諦めが価値を持つとき
第5章 諦めの作法
第6章 生きるとは諦めること
第7章 変化を選択する道について
第8章 他者に期待しない生き方

 

この本が、あなたを変える!

諦めの価値
森博嗣 朝日新聞出版 2021-8-12
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森博嗣さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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