
【学ぶほど、言葉はおもしろい!】
明治大学教授・齋藤孝氏とTBSアナウンサー・安住紳一郎氏が、『話すチカラ』と題して、現役明大生への白熱教室の熱量を本へと移し、「話し方の本質」を語り尽くす一冊。
もくじ
■書籍の紹介文
話すのがうまい人は、どこが優れているのかな?
このような疑問をもったことはないでしょうか。
本書は、日本屈指の話し手である”先生”と”教え子”が、「話し方の本質」を後輩の前で縦横無尽に語りながら、「話すチカラ」の魅力を伝える一冊。
なんで、こんなにも話すのが楽しそうなのだろうか。
安住アナをテレビでみると、このような印象を持つことが個人的に何度もあります。
その”理由”と、そう感じさせられる”凄み”の一端を感じることができる。
読んでみてよかったと思える、とても満足感の高い一冊です。
当初は、齋藤先生と安住アナの対談形式を書籍化する予定だったとのこと。
それを、安住アナ達ての希望で、齋藤孝ゼミの現役明大生を前に語る講義形式に変更したのだとか。
その理由がわかりますか。
『「話すチカラ」を養うには、とにかく人前で話す実践こそが重要』だということを、身をもって実践したかったからなのです。
現場で感じたことをもとに、より良くするためには何をすればいいかを考える。
アウトプット→インプット→アウトプットのサイクルを、愚直に回し続ける姿勢には”プロの矜持”をつよく感じます。
感じられるからこそ、示されているアウトプットとインプットのコツを素直に学ぼう。
話し手としての高い能力を、ひとつでも多く盗みたいと思わせてくれます。
熱い安住アナと冷静な齋藤先生のバランスも絶妙です。
話すチカラを伸ばしたいとおもう、すべての人にオススメします。
◆学ぶほど、おもしろい!
話すチカラ
齋藤孝×安住紳一郎
ダイヤモンド社 2020-2-20
売上ランキング(公開時):131
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■【要約】15個の抜粋ポイント
人の集中力は15秒も持たない。
このルールから、15秒をすぎて同じ話を続けてはいけないことがわかります。
放送局のアナウンサーでも、「えー」「あのー」のフレーズをしっかり抜くには、3年はかかります。
「えー」「あのー」を入れないことを強く意識すると同時に、話したい内容を明確に持つクセをつけることも重要です。
自分が普段、語尾にどのような言葉を使っているのかをチェックしてみましょう。
段どりを手際よく説明する練習をするときは、「自分が得意な領域」について説明するのが基本です。
面白いことをまったく言おうとしない人は、その場に対する貢献度が低いとさえ私は思います。
番組でゲストに質問するときは、
「相手が何を話したがっているか」
「視聴者(リスナー)が何を見たがって(聴きたがって)いるか」
「私が相手にどんな興味を持っているか」
の3つを意識しながら、話を聞き出すことを意識しています。
どんな業界でも、仕事でいいアウトプットをしたかったら、その3倍くらいのインプットをしておく必要があります。
(いつもと)違う紙面を読むと、やっぱり”気づき”があります。
読書も同じで、いつも似通ったジャンルの似たような本ばかり読んでいると、知識が偏ってしまいます。
私の場合、定期的に職場の後輩をつかまえて「最近読んで面白かった本を教えて」と声をかけ、紹介された本を読むようにしています。
この手法は、ネットの動画や記事を見るときにも応用できます。
流行りものに接しておくと、「その時代を生きた」という実感が得られます。
しかも、流行りものだけに、それに触れた人も多いから会話が成立しやすくなります。
普段から、定番フレーズや使えそうなフレーズをノートなどに書き写しておき、場面に応じて使って見ましょう。
テレビやラジオ、本やインターネットなど、その気になって探せば、流行の日本語の言いまわしの傾向がわかってきます。
日本人は、大和言葉に外国語をとり入れながら、心地よい話し方を長年にわたって追求してきました。
話し言葉では、これらの言葉のバランスをある程度意識すべきです。
最近はカタカナ言葉のプライオリティーが高く、次に漢語、訓読みの大和言葉は一番少ないと思います。
なので、使われなくなっている訓読みの形容詞を意識してあえて使ってみると、全体の印象が変わります。
言葉の違いについて知れば知るほど、言葉に詳しくなり、話のセンスが磨かれてくるのです。
言葉の違いを知るうえで、私は「方言」が大事だと考えています。
楽しいことをしても気分が上がらないという人は、いっそ悲劇や悲愴な曲を鑑賞する手を試してみましょう。
テレビを見たり本を読んだりして、「ちょっと面白くないな」「自分の考えとは違うな」と思うことはあるでしょう。
けれども、わざわざSNSを使ってネガティブな言葉でけなすのは考えものです。
(略)
ですから、コメントをするなら、ポジティブに感動したときのほうがよいでしょう。
「肩甲骨をまわすと機嫌がよくなる」と齋藤先生から教えてもらったので、なるべく肩甲骨をまわして上機嫌を保つようにしています。
■【実践】3個の行動ポイント
【1641-1】語尾にどんな言葉を使っているかチェックする
【1641-2】肩甲骨をまわすようにする
【1641-3】TBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」を聴く
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】話すチカラ
【著者名】齋藤孝×安住紳一郎
【出版社】ダイヤモンド社
【出版日】2020/2/20
【オススメ度】★★★★☆
【こんな時に】伝える力を身につけたいときに
【キーワード】話し方、ことばのチカラ、情報発信
【頁 数】240ページ
【目 次】
第1章 わかりやすく話す
第2章 人間関係がうまくいく話し方
第3章 話すためのインプット
第4章 日本語の面白さにハマる
第5章 上機嫌で話すマインドセット
この本が、あなたを変える!
話すチカラ
齋藤孝×安住紳一郎
ダイヤモンド社 2020-2-20
売上ランキング(公開時):131
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齋藤孝さん、安住紳一郎さん、
素敵な一冊をありがとうございます(^^)
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