【書評:2080冊目】ハッとする言葉の紡ぎ方(堤藤成)

【言葉を紡ぐほど、人生は濃くなっていく】
コピーライター・堤藤成氏が、『ハッとする言葉の紡ぎ方』と題して、プロが使う31の理論を解説しながら、言語化する技術の磨き方と言葉を紡ぐ楽しさを指南する一冊。

■書籍の紹介文

なぜ、人は言葉を追いかけるのだろうか。
あなたは、この問いにどのように答えますか?

 

本書は、言葉を紡ぐ楽しさに目覚めるほど言語化する技術は磨かれていくと語りながら、プロが使う31の理論を解説しながら、言葉を紡ぐ”作法”を指南する一冊。

 

言葉は、わたし達の人生を大きく左右する力を秘めています。
ゆえに、わたし達は取り憑かれたように言葉を追いかけているように感じます。

 

ときに、その力は人生を大きく飛躍させるキッカケとなります。
ときに、その力は人生を深い闇へと引きずり込んでしまいます。

 

では、どうすれば後者を排し、前者を呼び込めるようになるのか。
この分かれ目となるのが、本書のテーマである『言葉の紡ぎ方』です。

 

言葉を紡ぐ”方法”を身につけ、言葉を紡ぐ”楽しさ”に目覚める。
これができると、人生を、運命を切り開いていく言葉に出会え、味方にすることができるようになると著者は説きます。

 

紡ぐという言葉は、「綿や繭から繊維を引き出し糸にすること」が本来の意味です。
”糸にする”、つまり、連なって続いていくというイメージを持つことがとても大切なように受け止めました。

 

言うなれば、人生も一本の糸のようなもの。
だからこそ、場当たり的に選ぶのではなく、大事に丁寧に言葉を紡いでいく姿勢が大切なのです。

 

そして、姿勢を磨くには作法を学ぶのが一番の近道です。
作法を身につけ、くり返し行動し続けることで、姿勢は身についていくからです。

 

この本では、作法の磨き方がとても読みやすくまとめられています。
思いを言語化する技術を磨きたい方、言葉をもっと大切にしたい方は読んでみてください。

 

◆ハッとするお話ばかり。

ハッとする言葉の紡ぎ方
堤藤成 祥伝社 2023-12-26
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■【要約】15個の抜粋ポイント

自分と向き合うことで、何かが生まれてくる。
もしかしたら「言葉を紡ぐ」とは、忙しいスピードが求められる現代において、あえて書くことによってスピードをゆるめて散歩すること。
そんな当たり前に気づくための方法といえるかもしれません。

 

「自分の物語を紡ぐ」とは、自分の生きてきた人生や、今やりたいことをあなたの視点でまさにナラティブ(主観的)で語ることなのです。

 

親からの手紙など、自分が心を動かされた言葉はできるだけ取っておくのがいいと思います。
今ならスマホでカシャっとして電子データで保存してもいい。
紡ぐことと向き合う場合、まずはそんな身近なところから始めてみましょう。

 

「言葉を紡げない」と苦手意識を感じているのなら、まずは信頼する誰かに聞いてもらうこと。

 

非日常のなかで紡ぐ言葉もまた、普段の自分を超えた広がりをつくってくれるのかもしれません。

 

紙とペンを通して外部に出すことで、今の自分の内面を客観視することができます。
そしてその志は、韻を踏んだり、リズム感にこだわったりしてみることで、より持ち運びやすく覚えやすい自分専用のお守り言葉になります。

 

頭でっかちになっていつまでも行動できない状態にならないように、ほんの小さなタスクでいいのでアクションを紡いでみましょう。

 

僕たちが行動するとき、「必ず成功させる」ではなく、「仮説を試すだけ」と考えると、気持ちが楽になります。

 

みんな結局、自分以外のものにはなれません。

 

人は言葉で学びを紡ぎながら、変化していくのです。

 

人間はちっぽけな存在であるという「大河の一滴」という言葉がありますが、逆にいえば「その一滴一滴が、大河になる」と捉えることもできます。

 

アイデアが浮かばないと悩むくらいなら、旅に出てみる。

 

制約があるからこそ、その大切な価値に気づける。

 

今結果が出ないと焦る人も、その人にとってのベストなタイミングで夢がかなったり、アイデアがカタチになったりするのです。
もし、時間があるなら、ぜひそんな自分だけの自伝を、一度じっくり書いてみるのをお勧めします。

 

言葉が考えを紡ぐのならば、行動や習慣、人格、運命さえも紡ぐものであるということができます。
シンプルにこう記すこともできます。
言葉は思考を紡ぎ、
行動を紡ぎ、
習慣を紡ぎ、
人格を紡ぎ、
運命を紡ぐ。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2080-1】自分が過去に書いた文章を読み返す

【2080-2】なんとなく引っかかる「語彙」について、なぜ気になるのか深掘りしてみる

【2080-3】考えることに詰まったときは散歩に出る

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】ハッとする言葉の紡ぎ方
【著者名】堤藤成著者情報
出版社祥伝社
【出版日】2023/12/26
オススメ度★★★★☆
こんな時に書く力を身につけたいときに
キーワード文章力発想力ことばのチカラ
【頁 数】208ページ
【目 次】
序章 言葉の散歩に、出かけてみませんか?
第1章 想いをめぐらす「物語(ナラティブ)を紡ぐ」
第2章 内面をたがやす「志(パーパス)」を紡ぐ
第3章 覚悟をあらわす「実験(トライ)」を紡ぐ
第4章 社会をうるおす「学び(ラーニング)」を紡ぐ
第5章 未来をまなざす「企画(アイデア)」を紡ぐ

 

▼さっそくこの本を読む

ハッとする言葉の紡ぎ方
堤藤成 祥伝社 2023-12-26
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堤藤成さん、素敵な一冊をありがとうございました!

※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。

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