【書評:1553冊目】編集思考(佐々木紀彦)

【新しい価値を生む”組み合わせ”を産め!】
NewsPicksStudios CEO・佐々木紀彦氏が、『編集思考』と題して、異質なモノをかけ合わせ、新たなビジネスを生み出す「編集思考」を指南する一冊。

■書籍の紹介文

この機能とこの機能を合わせたらおもしろいのにな。
商品・サービスを使っていて、こう思った経験ありませんか?

 

本書は、モノが満ち溢れている社会でも、新しい価値を生み出し、ビジネスで勝ち抜いていくための思考法として、「編集思考」を指南する一冊。

 

著者は、「編集」という言葉をつぎのように定義しています。
素材の選び方、つなげ方、届け方を変えることによって価値を高める手法

 

この定義に沿うかたちで、
 STEP1:セレクト(選ぶ)
 STEP2:コネクト(つなげる)
 STEP3:プロモート(届ける)
 STEP4:エンゲージ(深める)
この4ステップを通じて、「編集思考」を体系的に示していきます。

 

昨今、編集者経験のある方の活躍がとても目立っているように感じます。
それだけ、時代の求めるスキルを持っている証拠だといえます。

 

では、「なぜ求められているのか」「ビジネスパーソンはどう活かせばいいのか」。
編集思考の磨き方から、編集思考で成功を収めている企業事例まで、丁寧に語り尽くしています。

 

◎日本企業の停滞は、編集思考を見失っているからである
◎Netflix、Disney、メルカリなどは、編集思考で新しい価値を提供している
◎編集思考が一番欠如している業界は、出版業界である

 

”編集”という切り口での、企業・社会の分析が特におもしろい箇所。
そして、分析を楽しむうちに、「編集思考のスキルを鍛えなければ!」という気持ちをうまく喚起してくれます。

 

新しい価値を生み出したいけど、モノで満ち溢れた社会では難しい。
だれもが思い苦しんでいることです。

 

この状況を打破する方法こそ、編集思考なのです。
新しい価値を生み出す”組み合わせをみつける”ことと、”編集のスキル”が最適な相性だからです。

 

もちろん、組み合わせ方法だけを知っても、なにも生まれません。
STEP1につながる土台として、多くのヒト・モノ・コトを知っている必要があります。

 

ここについても、土台作りに役立つ”3つのリソース”として、きちんと解説されています。
最後まで、読者を置き去りにすることなく、「編集思考」を丁寧に説いてくれます。

 

モノに満ち溢れた社会では、まったく新しいものが出現することは大変少ないです。
新商品・サービスの大半が、すでに世の中にあるモノの新しい”組み合わせ”です。

 

であるならば、”組み合わせ”の手法である「編集思考」。
身につけたいですよね。

 

◆組み合わせへの探究心。

編集思考
佐々木紀彦 NewsPicksパブリッシング 2019-10-4
売上ランキング(公開時):4,331
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■【要約】15個の抜粋ポイント

日本の組織には負けパターンがあります。
それは、「縦割り病」です。
「横串」がうまい創業リーダーが去るやいなや、「縦割り」の官僚が跋扈し、自滅してしまうのです。

 

●「縦割り」をもたらす3つの原因
(1)人材の多様性の乏しさ
(2)大学教育のあり方
(3)日本型企業のカルチャー

 

「経済×テクノロジー×文化」のトライアングルを編集することこそが、これからの時代に個人が躍動するカギであり、日本を変えるカギになる。
これが、私の結論です。

 

編集という言葉にはさまざまな定義がありますが、私は「素材の選び方、つなげ方、届け方を変えることによって価値を高める手法」だと考えています。

 

現代は、「組み合わせでしか新しいものは生まれない」と言っても過言ではありません。
ここ最近のヒットを見ても、何らかの組み合わせによって生まれているものばかりです。
電話×パソコン×ネット=iphone
テレビ×ネット×ドラマ=ネットフリックス
車×シェア×ネット=Uber
家×シェア×ネット=Airbnb
モノ×シェア×スマホ=メルカリ
アイドル×選挙×コミュニケーション=AKB

 

●編集思考の4つの機能
STEP1:セレクト(選ぶ)
STEP2:コネクト(つなげる)
STEP3:プロモート(届ける)
STEP4:エンゲージ(深める)

 

今後の日本では、頑強な縦割りは徐々に崩れていくはずです。
もっとカジュアルに複数のコミュニティに出入りして、いろんな自分を持つことができるようになるでしょう。

 

映画村、テレビ村、活字村などに分かれていた村同士が溶け始めて、コンテンツの自由度が飛躍的に高まっているのです。

 

「コミュニティづくり下手」の筆頭が、出版業界です。

 

コンテンツ産業こそが、もっとも有望です。
編集思考を駆使して、新しいストーリー、エンタメ、芸術を創れる人の価値が飛躍的に上がると確信しています。
それを証明しているのが、ネットフリックスの快進撃です。

 

コンテンツへの需要が高まるにつれ、日本でも、プロデューサー、脚本家、クリエーターといったIP(Intellectual Property=知的財産権)とストーリーの種を持つ才能の引き抜き合戦が過熱するでしょう。
今はテレビや映画やCMの世界に集結している優れたプロデューサーや脚本家が、新たなチャンスを求めて大移動する可能性は十分にあります。

 

クリエーターファーストに徹したほうが、いい作品が生まれ、巡り巡ってユーザーに資することになる。
クリエーターファーストこそが、コンテンツ業界の勝利の鉄則なのです。

 

●編集思考の土台となる3つのリソース
・教養(知のネットワーク)
・人脈(人のネットワーク)
・パワー(権力と権威のネットワーク)

 

●編集思考を磨く6つの行動
行動1:古典を読み込む
行動2:歴史を血肉とする
行動3:二分法を超克する
行動4:アウェーに遠征する
行動5:聞く力を磨く
行動6:毒と冷淡さを持つ

 

ビジネスパーソンが、テクノロジーや経済に精通するだけでなく、自然と文化を語り、文化を愛し、文化にお金を投じ、経済とテクノロジーと相互に折り合いながら循環させていく。
そんな、かつての日本にあった生態系を、これから再構築していきたいと思っています。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1553-1】興味のあるコミュニティには積極的に参加する

【1553-2】古典を読む

【1553-3】歴史を学ぶ

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】編集思考
【著者名】佐々木紀彦著者情報
出版社NewsPicksパブリッシング
【出版日】2019/10/4
オススメ度★★★★☆
こんな時に考える力を身につけたいときに
キーワード発想力稼ぐ力問題解決
【頁 数】312ページ
【目 次】
第1章 「縦割り」の時代から「横串」の時代へ
第2章 編集思考とは何か
第3章 ニューズピックスの編集思考
第4章 世界最先端企業の編集思考
第5章 編集思考の鍛え方
第6章 日本を編集する

 

この本が、あなたを変える!

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佐々木紀彦さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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