【「はじめたい!」を助けるプラットフォーム】
ボーダレス・ジャパン社長/田口一成氏が、『9割の社会問題はビジネスで解決できる』と題して、ソーシャルビジネスを次々生み出す独自の仕組みを指南する一冊。
■書籍の紹介文
自分の仕事と社会貢献。
関わりを考えてみると、どんな感情をもちますか?
本書は、「誰一人取り残さない社会」の実現を目指して、社会問題をビジネスで解決していくためのノウハウを惜しげもなく指南する一冊。
・世界15カ国で40の事業を展開
・従業員は約1500名
・グループの年商55億円超
事業内容は、社会問題を解決するビジネス(ソーシャルビジネス)のみ。
これが、著者が率いる”ボーダレス・ジャパン”の姿です。
『善意で買ってもらえるのは1回まで』
ふいに出てくるこの一節がとても印象に残る一冊です。
なにかを変えるのも、なにかを成し遂げるのも、”継続”が大切です。
続けることができなければ、いくら理想を掲げても絵に描いた餅です。
善意をいかに、自然に、日常社会へ溶け込ませて”継続”させていくか。
その手段として有用なのは、やはりビジネスです。
この本では、ソーシャルビジネスを育てていくノウハウが丁寧に収録されています。
ソーシャルビジネスに挑戦するうえで、あなたがもっておくべき心構えが学べます。
自分もできることをはじめてみたい。
多くの人が、今そんな気持ちを抱いていることとおもいます。
ただ、「はじめたい」を「はじめる」にするにはハードルが高いもの。
このハードルを下げる仕組みを整えてくれているんだ、と知ることが本書ではできます。
著者が築いたノウハウと、それを活用した豊富な事業事例。
著者の理念がきちんと各地で根を張り始めている、そんなリアリティを感じられる点が秀逸です。
”継続”できれば、変わります。
あなたの「変えたい!」という気持ちに応えるプラットフォームがココに。
◆オススメの良書
9割の社会問題はビジネスで解決できる
田口一成 PHP研究所 2021-5-29
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■【要約】15個の抜粋ポイント
ビジネスとしては当たり前の行為かもしれませんが、みんなが効率を追求すればするほど、効率よく働けない人や地域がマーケットから取り残されていく。
つまり、効率の追求という資本主義の基本原理が様々な社会問題を生んでいる、とも言えるのです。
社会的活動を事業として成立させることができれば、公的支援に頼らず、経済的に自走できるようになります。
事業が成長すれば、たくさんの雇用を生み出し、その課題解決に従事する人も増えます。
事業として取り組むことでより早く、さらに大きなインパクトを生み出すこともできるようになります。
善意だけで買ってもらう商品やサービスは長続きしない
●ソーシャルビジネスをたくさんつくる3つの仕組み
①起業家採用:3人一組1000万円。実際に起業体験
②資金提供:返済不要の事業資金を1500万円提供
③スタートアップスタジオとバックアップスタジオ
●ソーシャルビジネスを世界に広げていく3つの仕組み
①恩送りのエコシステム:余剰利益は共通のポケットに
②共同体経営:グループの全社長による合議制
③独立経営:採用も報酬も自分で決定
25歳でボーダレス・ジャパンを立ち上げてから現在まで、どこからも出資を受けていません。
創業期に資金繰りに苦しんでいた時期も、出資の話はたくさんありましたがすべて断り、「借入れ」にこだわりました。
借入れであれば、返済や利払いの義務がある反面、自由に経営できるからです。
あの時の自分は何が欲しかっただろうか、どんな仕組みがあればあんなに苦しまなくてすんだのだろうか。
様々な仕組みは、「あの頃の自分と同じ苦労をさせたくない」という強烈な想いが形になったものなのです。
中途半端な事業プランを考えて、「ごめんなさい、失敗しました」ではすまされない。
リーダーに大事なことは、大きな絵と一緒に、そこへたどり着く道筋も説明できるかどうかです。
ボーダレスグループが大切にしてきた文化は3つあって、
エコファースト(環境への配慮を最優先する)、
ファミリーワーク(家族のように助け合いながら仕事する)、
Something New(常に新しいことに挑戦する)、
これを「ボーダレスイズム」と呼んでいます。
ベターな選択肢の中から、最もベターな選択肢を一つ選んで、まずはそれをやってみる。
僕はこれを「Better than Better」と呼んでいて、大切にしている歩み方の一つです。
概念で考えるのではなく、リアルな現場に行く、当事者に会いに行く。
そうしてはじめて、「自分はこういう人たちのために頑張りたいのだ」と対象者の顔がありありと浮かんでくるのです。
みんなが必ずと言っていいほど陥るのが「正解探しモード」です。
ついつい頭で考えて「正解」を探し始めます。
これは絶対にやってはいけません。
「これが正解かな?」と頭で考えることに意味はありません。
どれだけ考えても、それは正解かもしれないし、正解ではないのかもしれません。
やってみないと絶対に分からないのです。
たくさんの仮説をぶつけてみて、それに対して反応があるかないか。
つまり、仮説・検証をひたすら繰り返します。
なんか違うなと違和感を持ったら、立ち止まる。
これが物事を好転させるための秘訣です。
ソーシャルビジネスの役割は、より良い社会をつくるための新たな選択肢を消費者に提示することですが、一方で、その新たな選択肢を受け取る消費者がいなければ成立しません。
つまり、提示する人も大切だけれど、受け取る人も大切。
その両方の存在があってはじめて社会は良くなっていくのです。
■【実践】3個の行動ポイント
【1710-1】自分が苦労していることを書き出す
【1710-2】どうすれば苦労しなくて済むかのアイデアを書き出す
【1710-3】書き出したアイデアから1つ選び実行する
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】9割の社会問題はビジネスで解決できる
【著者名】田口一成 ・ 著者情報
【出版社】PHP研究所
【出版日】2021/5/29
【オススメ度】★★★★☆
【こんな時に】社会貢献を考えるきっかけに
【キーワード】働き方、生き方、社会
【頁 数】352ページ
【目 次】
第1章 「社会問題を解決するビジネス」を次々と生み出す仕組み
第2章 この“仕組み”がどうやって生まれたのか。その実験の歴史
第3章 「社会問題を解決するビジネス」のつくり方
第4章 ビジネス立ち上げ後の「成功の秘訣」
終章 一人ひとりの小さなアクションで、世界は必ず良くなる
この本が、あなたを変える!
9割の社会問題はビジネスで解決できる
田口一成 PHP研究所 2021-5-29
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田口一成さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)
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2021年 10月 12日
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