【書評:1678冊目】読書について(アルトゥール・ショーペンハウアー)

【読書に逃げるな!】
哲学者/アルトゥール・ショーペンハウアー氏が、『読書について』と題して、読書は他人の思考を追体験しているに過ぎないと指摘しながら、自分の頭で考え軸をつくる真の読書法を指南する一冊。

■書籍の紹介文

読書は有益か無益か。
あなたはどちらだとおもいますか?

 

本書は、ただ読書するだけではなにも生まないと提起し、自分の頭で考えて自分の軸をつくる真の読書法を指南する一冊。

 

読書とは、他人の思考の過程を文章にしたものを読むことです。
言い換えれば、あるモノゴトについて他人が考えたことの結果を、文字で受け取る行為といえます。

 

これ自体は、悪いことでも無価値なことでもありません。
本書を読むと「読書は無益だ!」という人がいますが、それは論理が性急過ぎます。

 

問題なのは、他人に考えてもらったことを、自分が考えたことのように誤解することです。
読書をした時点では、他人の考えを聞いただけの途中経過の状態に過ぎません。

 

他人の考えを聞いたうえで、きちんと自分の頭で考えて、自分の考えをまとめあげる。
ここまでやってはじめて、”読書をした”状態(完了状態)といえるのです。

 

このことを理解せず、誤解したまま本を読んでも、途中経過を大量につくり出すだけです。
これでは、いくら本を読んでも、なんの役に立たず、なにも生み出せません。

 

にも関わらず、誤解した状態だと、たくさん本を読むことが快感になります。
「たくさんの本を読んで、たくさんの知識を得た」と(実際になにも得ていないのに…)。

 

では、どうすれば誤解を解き、きちんと”読書をした”経験を増やせるのか。
ショーペンハウアーは、流行りの本に惑わされず、古典をくり返し読むことを勧めています。

 

読書好きには耳の痛い言葉がたくさん出てきます。
しかし、耳が痛いと感じるほど、読書を誤解している可能性は高まります。

 

せっかくの読書を途中経過の中途半端で終わらせないために。
本書をくり返し読んで、”読書をした”状態を自分に染みつかせましょう。

 

◆途中経過の読書に逃げない!

読書について
アルトゥール・ショーペンハウアー
光文社 2013-5-14
売上ランキング(公開時):9,978
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■【要約】15個の抜粋ポイント

どんなにたくさんあっても整理されていない蔵書より、ほどよい冊数で、きちんと整理されている蔵書のほうが、ずっと役に立つ。
同じことが知識についてもいえる。

 

人生をついやし、本から知識をくみとった人は、たくさんの旅行案内書をながめて、その土地に詳しくなった人のようなものだ。
こうした人は雑多な情報を提供できるが、結局のところ、土地の実情についての知識はバラバラで、明確でも綿密でもない。

 

少なくとも読書のために、現実世界から目をそらすことがあってはならない。

 

報酬と著作権保護のための複製禁止は、根本的に文学を堕落させる。
書くべきテーマがあるから書く人だけが、書くに値することを書く。

 

書くとき、素材をじかに自分の頭から取り出す人物だけが、読むに値する書き手だ。

 

本は著者の思想を印刷したものにほかならない。
思想の価値を決めるのは、素材か、表現形式だ。
素材とは「何について考えたのか」であり、表現形式とはどう素材に手を加えたのか、「どう考えたのか」だ。

 

他人の著書を見て文体の難点に気づいたら、自分で書くとき同じ轍を踏まないようになさい。

 

真に簡潔な表現とは、いつでもどこでも、言うに値することだけを語り、必要なものと余計なものを正しく区別し、だれもが考えつきそうなことをくだくだしく論じないようにすることだ。

 

思考は、頭から紙に降りてゆくのは容易だが、紙から頭に上がるのはそれよりはるかにむずかしく、手持ちのありとあらゆる方法の手助けがいる。

 

おそろしくたくさん本を読んでいると、何も考えずに暇つぶしができて骨休めにはなるが、自分の頭で考える能力がしだいに失われてゆく。
いつも馬に乗っていると、しまいに自分の足で歩けなくなってしまうのと同じだ。

 

人々はあらゆる時代の最良の書を読む代わりに、年がら年じゅう最新刊ばかり読み、いっぽう書き手の考えは堂々巡りし、狭い世界にとどまる。
こうして時代はますます深く、みずからつくり出したぬかるみにはまってゆく。

 

したがって私たちが本を読む場合、もっとも大切なのは、読まずにすますコツだ。
いつの時代も大衆に大受けする本には、だからこそ、手を出さないのがコツである。

 

昔の偉大な人物についてあれこれ論じた本がたくさん出ている。
一般読者はこうした本なら読むけれども、偉大な人物自身が書いた著作は読まない。

 

重要な本はどれもみな、続けて二度読むべきだ。
二度目になると、内容のつながりがいっそうよくわかるし、結末がわかっていれば、出だしをいっそう正しく理解できるからだ。

 

哲学は世界を支配する。
したがって真の正しく理解された哲学は、最強の実質的な力でもある。
だがその影響はたいそうゆるやかだ。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1678-1】ただ納得せず、自分の頭で考えることを怠らない

【1678-2】重要だと思う本は、続けて2回読む

【1678-3】哲学に関する本を読む

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】読書について
【著者名】アルトゥール・ショーペンハウアー
出版社光文社
【出版日】2013/5/14
オススメ度★★★★☆
こんな時に読む力を身につけたいときに
キーワード読書術哲学文章力
【頁 数】194ページ
【目 次】
自分の頭で考える
著述と文体について
読書について

 

この本が、あなたを変える!

読書について
アルトゥール・ショーペンハウアー
光文社 2013-5-14
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アルトゥール・ショーペンハウアーさん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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