【書評:1548冊目】成熟社会のビジネスシフト(並木将央)

【成長社会から成熟社会への適応を急げ!】
成熟社会の専門家・並木将央氏が、『成熟社会のビジネスシフト』と題して、社会が変化すればビジネスも変化が必要だと提起し、成熟社会のビジネスの在り方を指南する一冊。

■書籍の紹介文

自分の勤めている会社。
社会の変化にどれくらい対応できていますか?

 

本書は、2008年を契機に、日本は成長社会から成熟社会へシフトしたと提起し、変化に呼応して激変するビジネス環境を生き抜くための”ビジネスの在り方”を指南する一冊。

 

成熟社会を、つぎのような社会と定義しています。
・「誰も困っていない」「誰もがそこそこ満足」という社会
・消費生活の隅々にまでモノやサービスが行き渡り、「不足」「不便」「不安」「不満」「不経済」という悩みは解消されている社会

 

大量生産・大量消費に代表される成長社会では、常識だったビジネス手法。
それが、ことごとく機能不全に陥っていることを詳細に分析していきます。

 

たとえば、金融機関から融資を受けて事業を拡大すること。
これも成長社会での手法であり、成熟社会では手詰まりになる一方だと指摘しています。

 

なぜなら、融資とは、将来の成長を担保に、金融機関から借金をして事業を拡大するということです。
成熟社会では、担保となる”成長”が成長社会とは比較にならないほど難しくなるからです。

 

すると、文字通り”借金”が借金として重荷になります。
これが、国家・社会・企業・個人に閉塞感につながっていくのです。

 

本書では、どのようにすれば閉塞感を打破し、歯車を前に進められるか。
「10年後も会社が続くために」今すべきことを提示していきます。

 

打てる対策は実行しているのに、一向に状況が改善しない。
これこそが、成長社会の”常識”に囚われている証拠です。

 

本書を活用して、成熟社会のビジネスへとシフトを図りましょう。
これからもビジネスを続けていくために。

 

経営者・企画職・管理職・現場リーダー・従業員・・・。
すべての人が読み、考えるべきことが書かれている一冊だと感じます。

 

◆社会の変化への適応を急げ!

成熟社会のビジネスシフト
並木将央 総合法令出版 2019-10-10
売上ランキング(公開時):53,352
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■【要約】15個の抜粋ポイント

日本経済の最大の転換期は、鎌倉幕府の時代からずっと右肩上がりに増加を続けてきた人口が、2008年をピークに減少を始めたときだと言えます。

 

●成熟社会における「イノベーション」の3つの条件
(1)共感
(2)ビジネスとしてキャッシュフローが回っていること
(3)イノベーションを実現できるための技術が十分に備わっていること

 

イノベーションのためには、過去に刷り込まれてきた物事、自分の中の決め付けられた考え方を疑う意識を持たなければいけません。
何かを観察するときには、「相手がすべて正しい。自分の師匠である」と考える。
それくらいの心持ちで臨んでほしいと思います。

 

ビジネスとして成り立つためには二つの点がポイントになります。
①できなかったことをできるようにしてあげること
②快感を与えるか、苦痛を取り除くこと。またはその両方

 

成熟社会では、何事も始めてみないとわかりません。
しかも一回だけではわからないので、一度世の中に出してみて、市場の反応を見ながら調整を繰り返して育てていく必要があるのです。

 

マーケティングの本質は”「勝手に売れる仕組み」をつくること”、つまりセールスをなくすことです。

 

マーケティングを優位に運ぶためには、心理的安全性が高い状態で、どのように人の頭の中に記憶されるかが大事です。

 

成熟社会における企業のビジョンは、社員の世界観を統一するためのものです。
そして、そのビジョンに共感してくれた顧客はファンになってくれ、どうせ買うならここで買おうと考えてくれます。

 

社員が辞めてしまう、良い人が育たないとただ嘆いているのではなく、時代が変わったのだから自分たちの在り方も変えなければならないと認識することが第一歩なのです。

 

成熟社会では「これしかわかりません」「これしかできません」「新しいことは覚えたくありません」という社員に居場所はなくなります。
特定の仕事を行うことが価値なのではなく、新しい価値、不足している価値をどんどん生み出していくことが成熟社会の社員の役割です。

 

社員と企業の信頼関係を築くために必要なのは、社員として当然の希望を満たすことです。
①仕事に見合った報酬(感情的報酬と金銭的報酬)
②仕事をするのに幸せな環境(人間関係や労働条件)
③共感ややりがいを感じることのできる仕事(自己実現や目的を意識)

 

成熟社会に生まれる企業として、未来の価値をつくっていこう、イノベーションを起こしていこうと考えるのであれば、主流になってくるのは直接金融です。

 

新しいビジネスを起こすときにも、自前主義はあくまで他社に渡したくないコアな部分(コアコンピタンス)だけに絞り、そのほかはできるだけコストを削減することを考えてもいいと思います。

 

私は成熟社会に必要なものの見方を”相反する思考法”と呼んでいます。
”二律背反””万物流転””矛盾統合”の三つを統合したものです。
(1)二律背反:すべてのものは二つに分かれる
(2)万物流転:物事はひとつの状態には定まらない。常に変化し、循環している
(3)矛盾統合:一見対立しているかのような物事を統合する

 

成熟社会における強い会社は、「感謝の交換の場所」になれる会社。
この言葉を覚えておいていただけると嬉しく思います。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1548-1】何かを観察するときには、「相手がすべて正しい。自分の師匠である」と考える

【1548-2】行動しながら修正を繰り返すという姿勢で活動する

【1548-3】できることを1つ1つ増やしていく

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】成熟社会のビジネスシフト
【著者名】並木将央著者情報
出版社総合法令出版
【出版日】2019/10/10
オススメ度★★★☆☆
こんな時に明日のマーケティング力を磨きたいときに
キーワード組織改革リーダー働き方
【頁 数】256ページ
【目 次】
第1章 すでに過ぎた転換点
第2章 イノベーションが生まれる場所
第3章 成熟社会型ビジネスモデル
第4章 マーケティングの常識が変わる
第5章 企業・顧客・社員の新しい関係性
第6章 リーダー・マネージャーの役割
第7章 財務・予算の目的は
第8章 すべての歯車をかみ合わせるために

 

この本が、あなたを変える!

成熟社会のビジネスシフト
並木将央 総合法令出版 2019-10-10
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並木将央さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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