【書評:1278冊目】論理ガール 〜Lonely Girl〜(深沢真太郎)

【数学に価値を見出せない人に捧ぐ】
ビジネス数学の専門家・深沢真太郎氏が、「数学は何のためにあるのか?」という疑問に、論理ガール・詩織の物語を通して答える一冊。学生時代に「こう習いたかった」と膝を叩く。

■この本の紹介文

「数学とは、何のためにあるの?」
こどもにこう聞かれたら、あなたはなんと答えますか。

 

本書は、計算して答え合わせして終わりという数学のイメージを覆すべく、数学がもっている”本質的な魅力”を、論理ガール・詩織を通した物語で伝える一冊。

 

「数学とは、心をときめかせるためにある」
これが、詩織を通した著者の答えです。

 

「数学」=「ときめき」。
思わずニヤけてしまいました、もちろん良い意味で。

 

人間関係・お金・仕事・遊び・恋愛・未来。
自己啓発の6大テーマと言ってもいい項目が、そのまま章構成になっています。

 

これらに対して、『数学の”本質的な魅力”』に気づくことがどう影響するのか。
この点を、ド理系の詩織とド文系の翔太との対話を通して明らかにしていきます。

 

そして、明らかになったことを目の当たりにしたとき。
「数学」=「ときめき」が腑に落ちます。

 

本来、問題が解けるわけですから、成功体験として嬉しいはずです。
にも関わらず、残念ながら多くの人にとって数学は苦痛な存在です。

 

この矛盾の解消は、『数学の”本質的な魅力”』に気づくことからはじまります。
社会人はもちろん、まさに数学の勉強に苦戦しているお子様にも読ませてください。

 

苦痛がときめきに変わる体験。
これもまた、人生にとってかけがえのないものとなるでしょう!

 

◆これは、オススメ!

■本がわかる!15の要約ポイント

物事を整理し、構造を把握し、論理的に思考することで必ず存在する解を導く。
その秩序立った行為の「美しさ」と「問題が解ける」という、シンプルな成功体験の積み重ねが、詩織を数学に夢中にさせた。

 

「反論できないことと、納得することは天と地ほど違う」

 

円の周辺は感謝する側、円の中心は感謝される側。
よりその人の人生を豊かにするのはどちらかと考えた時…。

 

●なぜ、お金の不安が存在するのか
①人生でいくら手に入るかわからないから
②人生でいくら使うかわからないから
③すぐにお金をつくる方法がないから

 

本質をわかっていない中でいくらルール通りに計算できるようになっても、意味がない。

 

「つまり、人からの信用の大きさがお金の大きさに直結するわけです。ならば、私たちがすぐにお金をつくる能力を持つために必要なことは、たった一つ」
「なに?」
「深い信用を得ることです。麻生ひとみのように」

 

仕事の満足度を決めるものは大きくわけて2つ。
一つは”ありがとう”の数。
もう一つは”好き度”という数。

 

数学で正しいと証明されたものは、100%正しいですから。
あとはその結論に人間が納得できるかどうかです。

 

要領がいいとは、工夫ができること。
工夫ができるとは、「くっつける・分ける・逆にする・ずらす」の4つのキーワードで頭を使うこと。
それを使うことで、心がときめく瞬間がある。
だからアイデアが生まれた時、人は嬉しかったり、達成感を得たりする。

 

「”工夫とは、知的な遊び心の発露である”私なりの『工夫』という概念の定義です」

 

数学が提供できるのは、あくまで事実だけ。
そこから先の”人間の心”までは及ばない。

 

何事にも、完璧などありえない。
それでも、数学は完璧を追求しながら発展を続けていく。
それは終わりのないゴールを目指して貪欲に成長しようとする人の人生に、どこか似ているのかもしれない。

 

機械的でない、論理では説明のつかないものにも等しく価値がある。
そのことに納得した詩織は、いままで目を逸らしてきた分野にあえてチャレンジしてみようと決意する。

 

「数学とは、人生を語り合うための最強の”言葉”である」

 

余計なことは考えず、まずは向き合ってみることです。
そして悩んだ時、苦しい時、迷った時、解決を放棄するのではなく、数学という言葉に置き換えて考えてみてほしいのです。
もし納得できたら、きっと心がときめきます。
そして行動に移せます。
これが、人が数学を役立てるということだと私は思います

 

■これをやろう!3つの実践ポイント

【1278-1】円の中心となり、円を描く存在を目指す

【1278-2】『あえて』くっつける・分ける・逆にする・ずらす、考え方をする

【1278-3】「つまり、どういうこと?」など数学的に考えることを癖づける

 

■ひと言まとめ

苦痛を、ときめきに。

 

■本日紹介した書籍情報

【書籍名】論理ガール 〜Lonely Girl〜 人生がときめく数学的思考のモノガタリ
【著者名】深沢真太郎著者情報
出版社実務教育出版
【出版日】2018/8/31
オススメ度★★★★★
こんな時に考える力を身につけたいときに
キーワード数学的思考信用残高小説
【頁 数】288ページ
【目 次】
第1問 人間関係
第2問 お金
第3問 仕事
第4問 遊び
第5問 恋愛
第6問 未来

 

この本が、あなたを変える!

 

深沢真太郎さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

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