【書評:2035冊目】発達障害で「ぐちゃぐちゃな私」が最高に輝く方法(中村郁)

【自分を楽しむ心が人生を輝かせる!】
ナレーター/声優・中村郁氏が、『発達障害で「ぐちゃぐちゃな私」が最高に輝く方法』と題して、発達障害の診断にめげることなく、自分の人生を幸せにしていく方法を指南する一冊。

■書籍の紹介文

もしかして、自分は人と違うのかな?
そんなふうに感じたり思ったりすることはありますか。

 

本書は、自身の発達障害のエピソードをユーモラスに語りながら、障害にめげることなく、人生を楽しみ自分を幸せにしていくための方法を指南する一冊。

 

前向きな気持ちにさせてくれる”元気の出る”本。
この本を読んで、最初に浮かぶ感想です。

 

◎人間関係に馴染めない
◎過剰に集中してしまう「過集中」で周りが見えなくなる
◎物忘れが酷い(失くした鍵は50本以上!だとか)


 

ひとつひとつの症状をみると、発達障害の方にとって、「普通」の状態がいかに難しいのかということがわかります。
でも、著者には悲壮感のような重苦しい雰囲気はなく、底抜けに前向きで明るい空気感に包まれています。

 

たしかに「普通」は難しいけど、それが私なんだからしょうがないでしょ。
わたしは私という人生を、おもいっきり楽しんで生きるだけだもん。

 

この境地に達している姿は、どこまでも清々しく、尊敬の念を抱かせます。
いわゆる、これが「ありのままの自分を受け入れる」という自己肯定感の理想の形なのだとおもいます。

 

その境地に至るまでに著者が気づき、マイルールのようにしてきた「生き方」。
そこには、発達障害のある・なしに関わらず、すべての人が大事にすべきことへの示唆に富んでいます。

 

とかく日本社会は、「普通」ヘの圧力が強い傾向にあります。
同調圧力、空気読め!、それ常識!、といったような言動からも明らかでしょう。

 

一方で、多様性だの自己実現だの自己責任だのと喧伝される・・・・。
「もうどうすりゃいいの?」と生きづらさを感じている人がとても増えています。

 

この本のストーリーは、そんな生きづらさで息苦しい人にホッとひと息つかせてくれる内容です。
人と違ったり失敗したりしても、『ま、いっか』でいいのです。

 

◆落ち込んだときに読みたい一冊。

発達障害で「ぐちゃぐちゃな私」が最高に輝く方法
中村郁 秀和システム 2023-7-11
Amazonで探す Kindleで探す 楽天で探す

■【要約】15個の抜粋ポイント

発達障害とともに生きるうえで、もっとも大切なことは「環境調整」だといわれています。
環境調整とは、職場や、家庭、人間関係において、困難に感じていることを調整していくことです。
努力してもできない。
どうしても治せない。
ならば、環境調整する必要があります。

 

妄想は想像を超えます。
ご自身の力を無限大に発揮できる妄想を、ガンガンふくらませていきましょう。

 

ワクワクするもの以外、もはやあなたには必要のないものなのです。
「ずっとやってきたから…」と、惰性で続けるのだけはやめましょう。

 

人の目を気にしすぎる=自意識過剰という公式が、私のなかでできあがり、人の目が気になったときは「いやいや、それは自意識過剰やで」と、自分に言い聞かせるようになりました。
人というのは、自分が思うほど自分のことを見ていないのに、人の目が気になるなんておかしな話です。
「人の目」とは「自分が自分を見ている目」なのです。

 

私は、必ず自分から挨拶をするようにしています。

 

どのような場においても、自分がそこにいてもいい理由をつくっていけばいいのです。

 

「裏切られた」と感じるのは、信じるという言葉を借りて勝手に期待しているから、その期待どおりではなかった相手に裏切られた、と感じてしまうのです。
それは、本当の意味で人を信じる、ということではありません。
ただちに期待するのをやめてください。
期待してもいいことは何もありません。
ガッカリすることが増えるだけです。

 

片づけられないなら、無理にでも片づけなければならない環境(月に一度人を呼ぶなど)をつくり出すことです。

 

あなたも、誰かに否定されることがあると思います。
否定されるのはつらく悲しいことです。
しかしこれからは、否定されたら、こう考えてみてください。
否定されるとき。
それは、あなたが最大の力を発揮できるチャンスのときです。

 

自己肯定感とは、「あるがままの自分を受け入れる」ことです。
つまり「自己肯定感」を口にしている時点で、あるがままの自分を受け入れることができていないのです。

 

ダメな自分も認めましょう。
そのダメなところは、誰かに安心感や親近感を与える材料になりえます。
ダメな人ほど愛されるのです。

 

魔法の言葉「ま、いっか」と「知らんがな」、ぜひ活用していただければ幸いです。

 

失敗談はたくさんあるほうがいいのです。
成功話ばかりする人と、失敗談を楽しく話してくれる人、どちらが好まれるでしょうか。
どう考えても後者でしょう。

 

あなたも、絶対ゆずれないものを洗い出してみてください。
自分が大切にしたいものは、非常にシンプルであることに気づくでしょう。

 

「3年後、同じことで悩んでいることはない」
どうか心に刻んでおいてくださいね。

 

あなたの心は、清く凛とした蓮の花です。
たとえ今つらくても、苦しくても、いつか必ず素晴らしい花が咲きます。
自信をもって、歩いていきましょう。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2035-1】挨拶は自分からする

【2035-2】「ま、いっか」を口癖にする

【2035-3】「3年後、同じことで悩んでいることはない」という言葉を心に留めておく

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】発達障害で「ぐちゃぐちゃな私」が最高に輝く方法
【著者名】中村郁著者情報
出版社秀和システム
【出版日】2023/7/11
オススメ度★★★★☆
こんな時に他人の生き方に触れたいときに
キーワードメンタルマインド人間関係
【頁 数】224ページ
【目 次】
第1章 仕事やプライベートに集中できる環境は「日常生活の習慣」から
第2章 コミュ障でも問題なし! 常識とは真逆に行くほどうまくいく
第3章 切り替えられなくてOK 「困った」を回避するマインドスキル
第4章 まわりの目を意識しすぎない! 自分が好きになる人生逆転術
第5章 気にしすぎないで済む 不意打ちを食らったときの「魔法の復活」
エピローグ 「ぐちゃぐちゃ」な毎日のなかにある幸せの種

 

▼さっそくこの本を読む

発達障害で「ぐちゃぐちゃな私」が最高に輝く方法
中村郁 秀和システム 2023-7-11
Amazonで探す Kindleで探す 楽天で探す

中村郁さん、素敵な一冊をありがとうございました!

※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. 2023年 7月 26日

ページ上部へ戻る