【書評:2022冊目】つながらない練習(安藤美冬)

【つながらないことで自分を取り戻す】
作家・安藤美冬氏が、『つながらない練習』と題して、わたし達はあまりにもつながり過ぎだと警鐘を鳴らし、自身も実践したことで救われた「つながらない練習」方法を指南する一冊。

■書籍の紹介文

昨今叫ばれている「つながり疲れ」。
あなたは、どれくらい感じていますか?

 

本書は、つながり過ぎることで本当に大切なものが見えなくなると警鐘を鳴らし、著者自身も実践して救われた、「つながらない練習」方法を指南する一冊。

 

SNS依存という言葉に代表されるように、今、わたし達はつながり過ぎです。
SNSを通じた「情報」や「人間関係」は言うに及ばず、それらが運んでくる「常識(同調圧力)」や「ネガティブ感情(誹謗中傷)」などとも、絶えずつながっています。

 

つながっていることが通常で、つながり過ぎの自覚すら失いかけているかもしれない。
これがいかに危険な状態かと警鐘を鳴らしながら、「つながらない」という選択肢を体に覚えさせる練習方を説いていきます。

 

まず大前提として、わたし達は誰とも何ともつながらずに生きていくことは不可能です。
だから、つながっていて当然では?、つながらない練習に意味あるの?、と思う気持ちが湧いても自然なことです。

 

問題は、本当に大切なもの(大切にしたいもの)とつながれているかということ。
無自覚に際限なくつながりの海に落ちていると、それを見落としてしまう危険性が高まります。

 

イメージとして、健常者の場合、握手できる手は右手と左手の2つです。
「2つの手で何とつながりたいですか?」を考えるための本とも捉えられるわけです。

 

つまり、本当に大切なものと「つながる」ために、一旦「つながらない」というプロセスが必要だということ。
言うなれば、「つながりの断捨離」法を学べる本なのです。

 

ゆえに、本全体が澄んだ空気に包まれています。
主張を押しつけることもなく、かと言って読者をひとりにしない、丁寧につくられた一冊。

 

「つながり疲れ」を少しでも感じているなら、自分からのSOS。
別のつながりで誤魔化さず、「つながらない練習」を取り入れてみてください。

 

◆練習メニューは症状別に全部で49個。

つながらない練習
安藤美冬 PHP研究所 2021-8-19
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■【要約】15個の抜粋ポイント

月に1日でいい。
スマホを家に置いて外に出てみよう。
Google Mapsも食べログも使えないけれど、代わりにGPSがあなたの居場所を検知することもない。
スマホの画面の代わりに、目の前の景色を眺めてみよう。

 

●スマホ(SNS)依存から抜け出す3ステップ
STEP1:時間を制限する
STEP2:スマホからアプリを削除する
STEP3:アカウントを退会する

 

情報を断捨離するための「目安」を挙げてみよう。
①しばらく(1年以上)使っていない、見ていないもの
②今の自分には役に立たないもの(過去には必要だったとしても)
③触れていると不安や焦り、怒りなど、ネガティブな感情が湧いてくるもの

 

他人の言葉は他人のもの。
役立つ言葉だけを取り入れる、あくまで自分が「主」であろう。

 

人のことは放っておこう。
誰かが気になるときこそ、自分に集中するときだ。

 

予定やスマホのアドレス帳を見て、「本当につながりたい人か?」と自分に問いかけてみよう。

 

「私にはいらない」
「私はこれでいい」
「普通かどうかは、自分が決める」
今の自分で十分素敵だと、自分で自分を認めてあげよう。

 

人は、自分の過去から自由になれる。
過去、どんなに不本意な境遇にあっても、あなたはいつだって新しい世界で生きられるのだ。

 

もやもやを深く探ってみよう。
本当は何と言いたいのだろうか?

 

「今何をしたら、一番気分がいいだろう?」
これは好ましくない流れをリセットして、新しい流れを呼び込むための「魔法の質問」だ。

 

「いつかやろう」と思って放置したままだと、意識のどこかにある「気がかり」は、少しずつ自分の「ガソリン漏れ」を起こす。
だからこそ、未処理のものは一気に片づけるといい。

 

そのときにできる最大限の行動をすること。
そして、心に正直であることだ。

 

1日のどこかで、手を合わせて祈ってみよう。
健康への感謝や、ご先祖様への感謝など、信じる力を活用しよう。

 

完璧ではない自分を許そう。
過去の自分や今の自分、誰かの「許せないこと」を書き出して、ひとつひとつ手放していこう。

 

自分で自分のことを素晴らしい存在だと心底思えたとき、どんなふうに世界が見えるようになるか。
ぜひ、想像してもらいたい。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2022-1】1年以上使っていない、モノ・情報・アプリを捨てる(削除する)

【2022-2】不快感を感じた時は、「今何をしたら、一番気分がいいだろう?」と自問する

【2022-3】月に1日、スマホを持たずに外出する日を設ける

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】つながらない練習
【著者名】安藤美冬著者情報
出版社PHP研究所
【出版日】2021/8/19
オススメ度★★★★☆
こんな時に自分を変えたいと思ったときに
キーワード生き方人間関係自己対話
【頁 数】200ページ
【目 次】
第1章 SNSとつながらない8つの練習
第2章 情報とつながらない6つの練習
第3章 人とつながらない7つの練習
第4章 常識とつながらない7つの練習
第5章 ネガティブな感情とつながらない7つの練習
第6章 ハートとつながるための7つの練習
第7章 本当に大切なものとつながるための6つの練習

 

▼さっそくこの本を読む

つながらない練習
安藤美冬 PHP研究所 2021-8-19
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安藤美冬さん、素敵な一冊をありがとうございました!

※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。

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