【書評:1926冊目】女女問題のトリセツ(黒川伊保子)

【「私、何やってんのかな…」と思ったら読む本】
脳科学・AI研究者/黒川伊保子氏が、『女女問題のトリセツ』と題して、イラつくのは女性脳が健全な証拠だと提起し、女が女にイラつく原因とその対処法を解説する一冊。

■書籍の紹介文

またイライラしてしまった・・・。
そんな、イラつく自分がイヤになっていませんか?

 

本書は、女性同士の人間関係に横たわる「イラつき」の原因を明かしながら、女の友情を賢く渡り歩いていくための対処法を解説する一冊。

 

『あなたがイラッとするのは女性としての脳が健全な証拠!』
この爽快なひと言からはじまる、グイグイと読者を引きつけていく勢いのある書籍です。

 

女性向けの本ですが、男性も一読の価値大いにあり。
女性の”脳”の仕組みを、わかりやすく端的に明かしており、とても勉強になります。

 

コンプライアンス遵守が叫ばれる昨今。
職場での女性との関わり方に悩む人にとっては、大きな力を与えてくれる教えが詰まっています。

 

「これだけは絶対やって!」「ここには注意して!」
このように、明日からすぐに使える行動が提示されているので、実用性の高さも嬉しいところです。

 

脳科学などの教養的な側面と実用的な側面。
その深さとバランスがとてもよく、読書意欲を最初から最後まで乱すことなく導いてくれます。

 

自分の中に巣食う「イラつき」をうまく飼い慣らす方法を学び確立する。
あなたがそれを達成したとき、あなたを悩ます人間関係は驚くほどスムーズになっているでしょう。

 

生きることが難しいからこそ、人生がより愛おしくなる。
著者の締めの言葉が、内容とともに印象に残る一冊です。

 

◆これはおもしろい!

女女問題のトリセツ
黒川伊保子 SBクリエイティブ 2022-9-6
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■【要約】15個の抜粋ポイント

子育てのために、親は一時期、人生資源を子どもに集約せざるをえない。
それをしない個体が、人生資源を安定して社会のために使い尽くしたり、自分のために使い倒したりすることで、社会が支えられ、経済が活性化する。

 

「女性脳」とは、子どもを持つと持たないとにかかわらず、生来の母性をたたえている脳のこと。
身体が男性であっても、「女性脳」の持ち主がいる。

 

人類の女性たちは、他の女性たちとつるまないと、子育てが完遂できない。
だから、生殖本能の一環として、「ひとりではいられない」「誰かに大切にされて、安心したい」という感覚が備わっている。

 

日々のねぎらいや感謝が、どれだけの女女問題を解消するかわからない。
本当だから、絶対やってみて。

 

厄介なのは、その人にイラつくのは、その人が悪いからだ、と思い込むこと。
脳がイラつく本当の理由は「自分の優位性が脅かされるから」だが、顕在意識は別の理由を探す。
何とか欠点を探し出して、「あの人のここが嫌」というふうに脳がこじつけてしまうのである。

 

価値観を多様化すればするほど、周囲に対するイライラが消えてくる。
周囲のイライラを、うまくいなすこともできる。
女女問題の解決のカギは、価値観の多様化である。

 

嫉妬に駆られたときは、「私の脳は、うまく機能しているな」と思えばいい。

 

対話の奥義は、「人の話は共感で聞き、自分の話は結論から話す」、これに尽きる。
共感で話を聞くと、「あの人、わかってくれる。余裕があって、大人だわ」と言われることになり、結論から話すと「あの人、話が早い。頭がいいんだわ」と言われることになる。

 

マウンティングの沼は、あなたの心の中にあるということ。
反射的に、誰かと自分を比べて、勝ち負けをはっきりさせようとする本能。
生存にまつわる大切な本能なのだが、対人関係では、これを休ませることも知らなくてはね。
こういうのを、大人の教養と言うのである。

 

「私、何やっているんだろう」と立ち止まってしまったら、キッパリ、「いい人だと思われたいからやる」をやめてみよう。
今後は、家事も、自分のタスク以外の仕事の気遣いも、「自分がそれをして気持ちいいからやる」と決めよう。

 

感謝すべきことがわからなかったら、「お母さん、いつも本当にありがとうね」と、まるっと感謝すればいい。

 

共感は、女女関係の接着剤。
だからこそ、私たちは、価値観の違う相手にイラッとする。

 

女性の会話に有効なのが、「同じ体験話」を添えること。
これが最高の共感を呼ぶ。

 

「なんでやらないの」と言いたくなったら、あっさり「これやってね」と言えばいいだけだ。
(略)
というわけで、「話、聞いてるの?」「やる気あるの?」「なんでやらないの?」は、もう死語としよう。

 

ひとりになるのが怖くて、「いい人」をやめられない。
けど、思い切ってひとりにならないと、本当の友は得られない。
それは、水泳のビート板に似ている。
泳ぎを習ったとき、ビート板を手放すのは怖かったけど、手放したら、自在に泳げるようになったはず。
ビート板のように、「いい人でいようとする気持ち」を手放さそう。
誰かの愚痴のゴミ箱になることだけは、もうきっぱりやめてね。
私が応援してる。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1926-1】日々のねぎらいや感謝の言葉がけを忘れない

【1926-2】人の話は共感で聞き、自分の話は結論から話す

【1926-3】「なんでやらないの?」ではなく「これやってね」と言い換える

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】女女問題のトリセツ
【著者名】黒川伊保子著者情報
出版社SBクリエイティブ
【出版日】2022/9/6
オススメ度★★★★☆
こんな時に明日の人間関係を良くしたいときに
キーワード女性向け人間関係パートナー関係
【頁 数】194ページ
【目 次】
第1章 女性脳の秘密
第2章 なぜあの女にイラつくのか
第3章 「イラつく女」のトリセツ〜イラつきの正体
その1 自分よりも美しい相手にイラつく
その2 自分よりも劣っている相手にイラつく
その3 なにかとマウントしてくる相手にイラつく
その4 感謝しない相手にイラつく
その5 価値観の違う相手にイラつく
その6 使えない相手にイラつく
その7 愚痴を繰り返す相手にイラつく

 

この本で、あなたは変わる!

女女問題のトリセツ
黒川伊保子 SBクリエイティブ 2022-9-6
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黒川伊保子さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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