【書評:1881冊目】「本当の自分」がわかる心理学(シュテファニー・シュタール)

【思い込みの呪縛から自分を解放せよ!】
ドイツ人心理学者/シュテファニー・シュタール氏が、『「本当の自分」がわかる心理学』と題して、生きづらさの原因は自分の心にあると提起し、心を解放する方法を指南する一冊。

■書籍の紹介文

鏡の前に立ってみてください。
鏡の中の「自分」は、幸せそうに見えますか?

 

本書は、自分が抱える問題の”本当の原因”は、心の奥底に巣食う「無意識」に潜むと指摘し、著者のレッスンを通じて、心を解放し人生を好転させる方法を指南する一冊。

 

「無意識」の中に潜み、わたし達を悩ます原因とは何なのか。
それは、心理学で云う『内なる子ども』という存在です。

 

『内なる子ども』とは。
子ども時代に、親など身近な人との経験を通じて刷り込まれた事柄(悪い刷り込みと良い刷り込み)の集合体であり、私たちの性格と自己価値感に大きな影響を与えています。

 

この『内なる子ども』の存在に気づき、受け入れること。
これが叶ったとき、目の前の景色がパァッと開けて、人生が好転し始めるというのが本書のテーマです。

 

『内なる子ども』がどういうもので、いかに厄介な存在なのか。
これを、心理学や著者の経験に基づきながら、第1章から第13章にかけて解説していきます。

 

そして、『内なる子ども』をどう受け入れて、どう心を解放していくのか。
そのために取り組んでほしい「レッスン」と「行動習慣」を、第14章から第19章で指南していきます。

 

「無意識」は、わたし達の行動と経験の80〜90%を操っています。
これは、科学的に証明されている事実です。

 

ということは、『内なる子ども』をきちんと理解し、受け入れていない状態だと。
自分であって、自分ではない状態で生きているといえます。

 

これこそが、生きづらさを感じる原因なのです。
あたかも、誰かに自分の体を心を、操られているようなものなのですから。

 

だからこそ、自分と向き合い、『内なる子ども』に気づき、受け入れてほしいと著者は力説します。
とても読みやすく、深く訴えかけてくる、読みごたえのある内容です。

 

この機会に、『内なる子ども』と向き合い、自分の手に「本当の自分」を感じられるようになりましょう。
すると、自分で自分を幸せにしていくことが真に可能になります。

 

自分が幸せになれば、人に対してもゆとりを持って向き合えるようになります。
必然的に、人生を左右する人間関係が良くなるわけですから、人生全体が好転しはじめます。

 

◆変わろう、変われるのだから。

「本当の自分」がわかる心理学
シュテファニー・シュタール
大和書房 2021-10-15
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■【要約】15個の抜粋ポイント

一日のうちに何度か手を休め、「私は今、どう感じている?」と自問し、自分の内面に注意を向けるだけでも十分です。

 

あなた自身が「大人の自分」を使って次のことをはっきりと理解することがとても重要になってきます。
『影子のネガティブな信念と感情は、単に子どものころの刷り込みから生じたものに過ぎず、真実ではない』。

 

笑うと、気分がものすごく上がります。
笑う気分ではないときでも、笑えば気分が上がります。

 

ケチは、あなたを幸せにすることも、人生をより安定させることもできません。
反対に、与えるものが多ければ多いほど、得るものも多くなるのです。
ぜひ、どんなときでも広い心で人に接してみてください。
すると、自分自身の気分と人間関係がものすごく良くなることに気づくはずです。

 

完璧にする意味を自分自身に問うことで、あなたの完璧主義を相対化するようにしてみてください。
そして、影子の手を取り、心を込めて根気よく何度も「君は、ありのままで十分なんだよ。ミスをしてもいいんだよ」というようなことを言ってあげましょう。

 

「嫌な生活をして、それが誰の役に立つというんだ?」
私の父がよく言っていた、私の好きな言葉です。

 

誰にでもいえることは「楽しくないことはなんの解決にもならない」ということです。
そこであなたも、できるかぎり人生を楽しむことを自分自身に許しましょう。

 

あなたの機嫌を良くする責任は、あなたにあります。
あなたがやりたいこと、やりたくないことを、ぜひ口に出して言ってください。

 

過ちは恥ずかしいことではありません。
恥ずかしいのは、過ちを認めないことです。
あなたも、繰り返しこのことを意識するようにしましょう。

 

自分を正当化することに際限なくのめり込んでいかないように注意しましょう。
そして、このような相手とはいつかはピリオドを打つようにしましょう。

 

「あなたのコントロール下にあることはすべて、あなたが簡単に変えることができる。しかし、それ以外のことは、そうではない」
だからこそ、「共感」という橋を渡ることで相手に歩み寄れそうであれば、その橋を渡ってもらいたいのです。
そのための第一歩を相手が踏み出してくれるのを待つのではなく、あなたから踏み出しましょう。
相手に歩み寄る行為は、どのような場合でも、スケールの大きな人の象徴であって、弱者の象徴ではありません。

 

あなた自身がより幸せに、より満足するように、いろいろとやってみてください。
そして、パートナーが変わるのを待つことはもうやめましょう。

 

自分を信頼していれば、「どのような人生にも太刀打ちできる」

 

一日の予定をきちんと立てることは、怠惰を予防する最良の方法です。

 

趣味や興味のあることを行うと、自分以外のことに注意を向けることができます。
つまり、自分に関する心配事から注意をそらすことができるのです。
さらに、どんどんうまくできるようになったり、どんどん知識が増えたりすると、心は喜びと誇らしい気持ちで満たされるようになります。
そうして、自己価値感を健全な方法で高めていくことができるのです。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1881-1】お笑い動画を観るなど、笑う機会を意識して増やす

【1881-2】予定を整理してから、一日をスタートする

【1881-3】キレイな風景を探しながら散歩する習慣をつくる

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】「本当の自分」がわかる心理学
【著者名】シュテファニー・シュタール
出版社大和書房
【出版日】2021/10/15
オススメ度★★★★☆
こんな時に心の平穏や導きがほしいときに
キーワードメンタル心理学自己対話
【頁 数】400ページ
【目 次】
1章 「今の自分」を生み出したのは“子ども時代の経験”
2章 心の中には「子ども時代の自分」と「大人の自分」がいる
3章 誰の心にも、陽気な「日向子」と傷ついている「影子」がいる
4章 無意識の中の自分は、どうやって生まれたのか?
5章 自分を振り返らないと、どうなる?
6章 心が求めるものは歳を重ねても変わらない
7章 四つの心理的な基本的欲求
8章 子ども時代の経験が「今の自分」にもたらす影響
9章 ネガティブな出来事ほど記憶に残るわけ
10章 信念はどれほど日常生活に影響を与えるのか?
11章 多くの人が「心のプログラム」にまったく気づけない
12章 「影子」の信念から感情が生まれるとき
13章 自己価値に対する「影子」の思いと「大人の自分」の考えの相違
14章 自分の「影子」を知る
15章 「影子」の傷を感じないようにするための防衛戦略
16章 「影子」の傷を癒やす
17章 自分の「日向子」を見つけ出す
18章 「本当の自分」が心地良くいられるための黄金戦略ー基本編
19章 具体的な黄金戦略

 

この本で、あなたは変わる!

「本当の自分」がわかる心理学
シュテファニー・シュタール
大和書房 2021-10-15
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シュテファニー・シュタールさん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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