【書評:1795冊目】書く瞑想(古川武士)

【書くことで、思考を脇に、感情を前に】
習慣化コンサルタント・古川武士氏が、『書く瞑想』と題して、心の整理には書くことが有効だと提起し、1日15分でできる「感情ジャーナル」の習慣化メソッドを指南する一冊。

■書籍の紹介文

書くことで気持ちがスッキリした。
そのような経験をしたことはありませんか?

 

本書は、自分の心の答えを知るには「書く」ことが有効だと提起し、答えを引き出しやすくなる、3ステップでおこなう「感情ジャーナル」というメソッドを指南する一冊。

 

頭の中にあることは、頭しかわかりません。
”心”もそれを知ることはできませんし、”自分”もそれを知れません。

 

でも、頭の奥深くには”心”と”自分”が知りたいものがあります。
どうしたいか、どう生きたいか、といった『感情』です。

 

この『感情』は、頭の中を埋め尽くす<思考>という高く大きな壁の向こう側にあります。
では、知る術もなく、そのうえ高い壁に守られているものに、一体どうすればたどり着くことができるのか。

 

書く。
ひたすらに、なにも考えずに、書く。

 

著者がたどり着いた方法は、ただそれだけです。
なぜその方法なのかは、心理学・脳科学・行動科学などの科学的根拠を踏まえながら解説していきます。

 

とはいえ、ただ書くとなると、「どうやって?」という余計な思考の壁が出てきてしまいます。
そこで、『感情』へ効率的にたどり着く道しるべ(書き方)として提唱するのが『感情ジャーナル』なのです。

 

「書き出す」「片づける」「習慣化する」。
習得がしやすいように、3つのステップで体系的に指南しています。

 

メソッドを習得することで、『感情』にたどり着けるようになります。
あとは、『感情』の示すように生きていくだけです。

 

◆書くことで、たどり着く!

書く瞑想
古川武士 ダイヤモンド社 2022-1-12
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■【要約】15個の抜粋ポイント

一歩一歩は微々たるもののようでも、1年、3年、5年となると複利的な変化になっていきます。
そのベースになる書く手法が感情ジャーナルです。

 

書くことで、自分を日常の心の激動から切り離して、内観することになります。
ポイントは思考ではなく、「感情」にフォーカスすること。
感情にフォーカスして、心の状態を書き出すことでセルフメンテナンスがしやすくなります。

 

●書くことによる3つの効果
①「気づき効果」ー人生を変える洞察と着想が生まれる
②「片づけ効果」ー大切なこと、不要なことが明確になる
③「自己認識効果」ー自分が深く求めていることがわかる

 

●感情ジャーナル3つの役割
[役割1]自己回復(セルフメンテナンス)
[役割2]自己管理(セルフコントロール)
[役割3]自己開発(セルフディベロップメント)

 

「1日の中で、あなたの感情、気分、エネルギーを下げたものは何でしょうか?」
この問いに対して思い浮かぶものをすべて網羅的に書き出します。

 

「1日の中で、あなたの感情、気分、エネルギーを上げたものは何でしょうか?」
この問いに対して思い浮かぶものをすべて書き出します。

 

書きっぱなしにせず、月に1回は俯瞰して内容を整理し、そこから気づき・洞察を生み出すことで自己改善と自己発見は進みます。

 

モノの片づけと心の片づけには共通するプロセスがあり、私なりに共通点を抽出すると次の3つになります。
ステップ1:とにかく全部出すことから始める(出す)
ステップ2:必要なこと・不要なことを感情基準で分ける(分ける)
ステップ3:不要なことを減らし、必要なことを増やす(変える)

 

書く片づけには、「インパクト図」「価値観マップ」「理想のビジョン」「行動プラン」「習慣化プラン」という5つのワークがあります。
価値観や理想を探究するには、最低でも月に一度はこの深い自己対話をしないと自己認識を高め、人生の方向性を見出すことはできません。

 

やりたいこと、生きがいを見つけるということは、単なる「事」を見つけることではありません。
むしろ、生きがいの源泉を感じることができるのか、欲求や願望を探ることが大切なのです。

 

自分の中の価値観に触れるキーワードは、見ているだけで心は高揚するものです。
しかし、それが本当に自分らしい価値観と言えるか、心が共鳴するか、次の3つの検証をしておくといいでしょう。
①キーワードをつないで一文にする
②今の状況を説明してみる
③一番良かった頃に当てはめる

 

時間軸で可視化して書くことで、何を入れて、何を捨てるべきかが見えてきます。

 

内省と行動を循環させて改善・進歩を続ける。
改善・進歩はある程度の段階で踊り場がくるが、継続することで停滞感を脱して1つ上の次元に進化する。

 

●書く習慣の5つの進化プロセス
STEP1:俯瞰(書き出して気持ちと状況を俯瞰する)
STEP2:最適化(小さなチューニングを繰り返して、状態を上げていく)
STEP3:自己洞察(自己認識を進めて一段深いテーマに目を向ける)
STEP4:真の望み(やりたいことのビジョンを結晶化する)
STEP5:日々進化(日々の行動と気づきから進化し続ける)

 

書く習慣のリズムは約30日で定着していきます。
最初の抵抗をどのように乗り越えていくか、3つのコツを紹介しましょう。
コツ1:ベビーステップで始める
コツ2:タイミングを決める
コツ3:最高、最低の基準を作っておく

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1795-1】本書を活用し、デイリー・ジャーナリングを実体験する

【1795-2】本書を活用し、マンスリー・ジャーナリングを実体験する

【1795-3】本書を活用し、クウォーター・ジャーナリングを実体験する

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】書く瞑想
【著者名】古川武士著者情報
出版社ダイヤモンド社
【出版日】2022/1/12
オススメ度★★★★☆
こんな時に心の平穏や導きがほしいときに
キーワード自己対話ことばのチカラ生活習慣術
【頁 数】256ページ
【目 次】
第1章 書いて、整える
第2章 考えない。呼吸するように書く
第3章 出す、分ける、変える
第4章 書いて、結晶化させる
第5章 書き出すと、変わっていく
第6章 習慣にすると、進化する

 

この本が、あなたを変える!

書く瞑想
古川武士 ダイヤモンド社 2022-1-12
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古川武士さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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