【ニュースをみるほど脳細胞は減っていく!】
作家/ロルフ・ドベリ氏が、『News Diet』と題して、ニュースがどれだけ悪影響をもたらすかを示しながら、情報あふれる世界でよりよく生きる方法を指南する一冊。
■書籍の紹介文
ニュース。
毎日どれくらい触れているか、あなたは自覚していますか?
本書は、ニュースがもたらす脳や精神への悪影響を科学データをもとに示しながら、ニュースを断つことでもたらされる、情報あふれる世界でよりよく生きる方法を指南する一冊。
テレビのニュース番組、スマホのニュースアプリ、パソコンのポータルサイト・・・。
すこしふりかえるだけでも、わたし達の生活は異常なほどのニュースに囲まれていることに気づきます。
では一体、どれだけの数に囲まれているのか。
本書におけるデータによると、その数、なんと「20,000個」!!
1日あたりに直すと、約60個。
控えめに見積もったとしても、これくらいの数のニュースに囲まれて生活しているのです。
もちろん、数が多い少ないは本題ではありません。
重要なことは、それだけのニュースに触れて、果たして人生の役に立っているのかということです。
著者は「まったく役に立っていないばかりか害悪でしかない!」と主張します。
そのうえで、著者自身の経験や科学調査に基づきながら、主張を裏づける情報を提示していきます。
「精神を鈍らせる」
「本当に重要なことから目をそらさせる」
「意志の力を麻痺させる」
など、ニュースがもたらす悪影響の実態が示されます。
とくに、個人的に衝撃を受けたのは次の2点です。
(1)ニュースの消費頻度が高い人ほど、ある部分の脳細胞が減少していく
(2)脳は触れる頻度の高いものに合わせてどんどん変化していく(洗脳されるリスク)
ニュースに明るいと、意識が高いようにみられる。
こうした印象が、いかに滑稽であるばかりか、自分を危険に晒しているかを知る素晴らしい機会となる一冊です。
すでに、わたし達は多分にニュースに毒されています。
そのため、読むごとに「でもさ」「そうはいっても」とニュースの肩を持つ反応をしてしまいます。
それに負けず、「ニュース断ち」のチャレンジを続けていく。
すると、いままでにない体験(経験)をすることができるでしょう。
「ニュース断ち」という選択肢があることを、あなたは本書で知ります。
そのうえで、どうするかを決断しましょう!
◆絶対に読んでほしい良書!
News Diet
ロルフ・ドベリ サンマーク出版 2021-2-10
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■【要約】15個の抜粋ポイント
本やきちんとした調査にもとづく記事と違い、ニュースを消費しても満腹感は得られない。
ニュースを際限なくむさぼることはできるが、それらは安っぽい砂糖のかたまりにすぎないのだ。
その害が現れるのも、砂糖やアルコールやファストフードや喫煙と同じように、かなり時間が経ってからだ。
ニュースをあなたの生活から排除しよう。
ニュースから自由になるのだ。
それも、完全に。
私の方法が極端すぎるという人には、「おだやかな方法」をおすすめしたい。
日刊紙(紙・電子版とも)、ラジオ、テレビ、ソーシャルメディアから流れてくるニュースは完全に断って、週刊新聞一紙だけ(あるいは週刊誌一誌だけ)を読むのだ。
二紙や三紙でなく、一紙というのがポイントだ。
電子版ではなく、紙の新聞を読もう。
理由は簡単だ。
紙の新聞にはハイパーリンクがない。
あなたがこの一年でむさぼり読んだニュースは、およそ二万本にのぼるだろう。
控えめに見積もっても、一日あたり約六〇本は読んだことになる。
正直に答えてほしい。
そのなかに、あなたが自分の人生や家族や、キャリアや健康やビジネスに関して、よりよい決断を下すのに役立ったニュースはあっただろうか。
そのニュースを読んでいなかったら、下せていなかったと思える決断はあるだろうか。
どんな職業の分野においても、「能力の輪」の内側に属する専門メディアには必ず目を通すべきだが、「能力の輪」の外側にあるものは無視するのが一番だ。
目下の現実は、理解をくもらせる。
一番いいのは日々流入するニュースを完全に断つことだ。
世界の複雑さに対応しうる長文記事や本を読もう。
きらびやかなトップ記事や、事実の噴水や、つながりのないただの点を読むのではなく。
アメリカ心理学会の調査によれば、全成人の半数がニュースの消費を原因とするストレス症状に苦しんでいるという。
ニュースはまさに、不要な感情を生じさせるためにつくられている。
なんの感情もなくニュースを消費するのは不可能とさえいっていい。
だから、ニュースにはかかわらないのが一番なのだ。
メディア消費と脳の関連については、研究者のケプ=キー・ローと、神経科学者でもある、AI起業「アラヤ」の金井良太CEOが次のようなことを突き止めている。
複数のメディアを同時に消費する頻度の高い人ほど、前帯状皮質の脳細胞の数は少なくなるのだという。
前帯状皮質というのは、注意力や倫理的な思考、衝動のコントロールなどをつかさどる脳の部位だ。
実際、ニュース中毒者にはその影響が見てとれる。
集中力が低下し、感情を制御するのにも苦労している様子が見受けられる。
ニュースを消費すると、競争相手の範囲は全世界に拡大する。
私たちは自分を、自分とはなんの関係もない人たちと、本当にまったく関係のない人たちと比較するようになる。
その結果、私たちは自分を実際よりも「卑小な存在」に感じてしまう。
パブリック・リレーションズ産業(PR産業)は、全世界で一年間に一五〇億ドルから三〇〇億ドルもの収益をあげている。
ジャーナリストと消費者が、いかに彼らの思うように操られ、彼らに影響され、好感を持つ対象をコントロールされているかを示す明確な証拠だ。
覚えておこう。
あなたの人間性は、悲惨なニュースをどのくらい消費するかで測られるわけではない。
その際に覚える同情の大きさで決まるわけでもない。
私からのアドバイスは次のとおりだ。
ニュースで報じられない悲惨な出来事は世界中にたくさんあるということを念頭に置いて、定評ある支援団体に定期的にお金を寄付しよう。
そうした組織ーニュースメディアではなくーは、どこで最も助けが必要とされているかを一番よくわかっている。
いま世界のどこで争いごとが起きているかを知らないほうが、最も有意義な寄付先を厳正に選べる可能性は高くなる。
新しいものをもっと詰め込むのはやめにして、頭を浄化し、解毒し、いまあるごみを取り除こう。
情報を追加するより、削減するほうが得られるものはずっと大きい。
現代では、「より少ない」ことにこそ豊かさがあるのだ。
●「ニュースの未来」四つの傾向
(その一)ニュースの洪水は飛躍的に増加する
(その二)ニュースはいついかなる場所でも私たちを包囲する
(その三)アルゴリズムはどんどん私たちへの理解を深める
(その四)ニュースはますます真実から遠ざかる
私の論拠は明確になり、人生の充実感が増し、時間の余裕ができ、決断の質が上がり、心の平静も深まった。
ニュースを消費しなければ、あなたもこれら全てを自分で体験することができるのだ。
この本を読んでくださったあなたは、いまではニュースを断つべき論拠をすべて手にしていることになる。
あとは実行に移すのみだ。
■【実践】3個の行動ポイント
【1757-1】スマホ、タブレットからニュースアプリを削除する
【1757-2】ニュース番組をみない
【1757-3】興味のある社会問題に対して定評のある支援団体にお金を寄付する
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】News Diet
【著者名】ロルフ・ドベリ
【出版社】サンマーク出版
【出版日】2021/2/10
【オススメ度】★★★★★
【こんな時に】考える力を身につけたいときに
【キーワード】教養、考える、情報整理
【頁 数】302ページ
【目 次】
・私がニュースを断つまで
・ニュースは、砂糖が体に及ぼす影響と同じような影響を精神に及ぼす
・ニュースはあなたとは「無関係」である
・ニュースは「思考」を妨げる
・ニュースは私たちを「受け身」にする
・ニュースは「心の平穏」を破壊する
・ニュースの未来
・ニュースを断つ感覚
[他]計35項目
この本が、あなたを変える!
News Diet
ロルフ・ドベリ サンマーク出版 2021-2-10
Amazonで探す Kindleで探す 楽天で探す
ロルフ・ドベリさん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)
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