【書評:1359冊目】なぜ、結果を出しているのに評価が低いのか?(西尾太)

【評価を上げるために、評価の中身を知る】
人事コンサルタント・西尾太氏が、多くの会社員が悩み、不満を溜める「なぜ、結果を出しているのに評価が低いのか?」に、評価の中身を紐解きながら解説する一冊。

■この本の紹介文

会社の評価制度。
あなたはどこまで理解していますか?

 

本書は、評価のそもそもの成り立ちを紐解きながら、評価を高めるための具体的な方法を解説する一冊。

 

評価を高めたければ、評価のツボをきちんと押さえなさい。
この本における著者の主張は、この一文に集約されます。

 

では、ツボとは何なのか?
その中身を、丁寧に紐解きながら解説していきます。

 

興味深いのは、『本人の性格』が評価に大きく影響しているという点です。
すなわち、自分の性格をきちんと理解した上で仕事に取り組んでいる人ほど、評価は高いということです。

 

300社、1万人以上のビジネスパーソンを見てきた経験から導き出された。
それが、『本人の性格』というのはとてもおもしろく感じられます。

 

『自分の性格』と『評価』をいかにマッチさせていくか
ここをきちんと理解することで、評価は高まっていくのです。

 

「なぜ、結果を出しているのに評価が低いのか?」
この不満を溜め込んでいる人ほど、効果を得やすい一冊だと思います。

 

◆人事評価のツボ。

■本がわかる!15の要約ポイント

「評価」は、「成果」と「行動」で決まるのだ。
会社が社員に求めることは、どんな企業もほぼ一緒だ。
それを理解し「行動」を変えれば、「成果」につながり「評価」は確実に上がるのだ。

 

評価は「性格」の影響を受ける。
これを知らないと、努力や成長の方向を見誤る。

 

評価されない人は、性格に共通点がある。
中には、評価されないだけでなく「困った人」と呼ばれ、その行動が問題視される人もいる。

 

●問題視される10のタイプ
(1)挨拶しない人
(2)悪口をいう人
(3)時間を守らない人
(4)努力しない人
(5)笑わない人
(6)謝らない人
(7)懲りない人
(8)人の話を聞かない人
(9)失敗の言い訳をする人
(10)自分では何もしない人

 

評価されるために、必要なのは、自分を大きく見せることではない。
自分を適切に評価することだ。
そして、何をすべきか、目標を明確にすることなのだ。

 

会社が社員に求めるのは「変化」と「成長」だ。
いわば「現在」の自分を変えることだ。
「現在」が、どういう状態なのかを理解できていなければ、そもそも何をどう変えていいのかわからないはずだ。

 

自分と向き合うことから逃げていては、何も変わらない。
完璧な人間などいない。
どんなに高く評価されている人も、弱みや欠点は必ずある。
だから、そこから逃げるべきではない。

 

嫌いなことや苦手なことも、続けるうちに苦でなくなる。
以前より好きになっていることもある。
継続は力だ。
苦手が減り、得意が増えれば、さらに自分を知ることが楽しくなる。

 

「欠点」や「弱み」といわれている性格も、武器にする方法はいくらでもある。
どんな性格も、それを武器にできるのだ。
まずは、自分の性格と特徴を知っておくべきなのだ。

 

自分と向き合い「これが得意です」「これが苦手です」ときちんと言える人は評価される。
自分の欠点や弱点を理解できていれば、それを克服するのか、別の方法で対処すればいい。

 

自分の弱みを人に話せる人は、それができない人より成長できる。
周囲からも好かれる。
自分を客観視して「弱み」が理解できれば、性格を変えなくても、行動を変えることができる。

 

「規律性」「積極性」「責任性」「協調性」の4つは、ほとんどの会社で重視されている。
行動に表し、多少あざとくても、積極的にアピールするべきだ。
そのほうが評価は高くなる。

 

評価を決める決定的な要素は「影響力」だ。
これは「タスクマネジメント」と「ヒューマンマネジメント」の掛け合わせだ。
さらに、リーダーシップの発揮度合いで影響力が決まる。

 

タスクマネジメントにおいては、自分が回すPDCAサイクルを大きくしていく。
ヒューマンマネジメントにおいては「協調性」や「主体性」を身につけ、人材育成を行う人数を増やすことだ。

 

自分を知ることは「楽」なことではない。
自分の短所や欠点を目の当たりにすることは、できれば避けたいものだ。
それでも自分の「弱み」を知り、対処できれば、「強み」を伸ばすことに集中できる。

 

■これをやろう!3つの実践ポイント

【1359-1】自分の性格分析をする

【1359-2】自分の欠点や弱みを、反転させて武器にできる点を探す

【1359-3】自分の欠点や弱みを、勇気を出して開示する

 

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

 

■本日紹介した書籍情報

【書籍名】なぜ、結果を出しているのに評価が低いのか?
【著者名】西尾太著者情報
出版社日本実業出版社
【出版日】2018/12/20
オススメ度★★☆☆☆
こんな時に明日の仕事力を磨きたいときに
キーワード働き方キャリアアップ社会
【頁 数】272ページ
【目 次】
第1章 あなたの評価はどうやって決まるのか?
第2章 評価で得する人、損する人
第3章 評価が高い人は「自分」を知っている
第4章 パーソナリティを見える化する自己診断チェックシート
第5章 性格で損をせずに、評価を高めるために大事なのは影響力

 

◆この本で評価を高めよう!

 

西尾太さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

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