【書評:1704冊目】起業大全(田所雅之)

【起業家を覚醒させるスライド10,000枚の実践知!】
ユニコーンファームCEO・田所雅之氏が、『起業大全』と題して、起業成功の鍵は経営者だと提起し、起業家を事業家へと進化させる9つの要素を解説する一冊。

■書籍の紹介文

起業を成功させる鍵。
どこにあるとおもいますか?

 

本書は、誰よりもスタートアップに多く接してきた著者が、スタートアップ経営者にとって特に重要となる”9つの要素”を解説する一冊。

 

起業を成功させる鍵は、経営者にあります。
経営者が、起業を成功させるに値する能力を身につけられるかが勝負ということです。

 

この能力を構成する”9つの要素”を、章ごとに体系化して解説していきます。
(1)ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)
(2)戦略
(3)人的資源
(4)オペレーショナル・エクセレンス
(5)UX
(6)マーケティング
(7)セールス
(8)カスタマーサクセス
(9)ファイナンス

 

各要素を理解した上で、それらを有機的に結合していく。
その先に、スタートアップ成功の道が開かれていきます。

 

10,000枚のスライドを凝縮しており、視覚的にも各要素の勘所を吸収できます。
さらに事例を豊富に交えながら、理論の理解を一段と深めてくれます。

 

416ページに及ぶ大作。
質の面からも量の面からも、読破するには大変な労力を要します。

 

ただ、その大変さこそが、起業家としての成長の道なのだと自然と思えてきます。
デスクに置いて毎日読むことで、起業家から事業家へと経営者自身がステップアップしていけるでしょう。

 

とことん実践の書でありますが、なんとなく哲学書の匂いもします。
それだけ著者がスタートアップの成功に心血を注いでいるからこそ、薫ってくるのだとおもいます。

 

起業家から事業家へと、経営者自身が成長する。
会社の成長は、経営者の成長とイコールなのです。

 

◆巻末の300個の質問に答えられるか!?

起業大全
田所雅之 ダイヤモンド社 2020-7-30
売上ランキング(公開時):144
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■【要約】15個の抜粋ポイント

「スタートアップの成功は、経営陣が全ての鍵を握っている」
というのが本書で伝えたい結論だ。
さらにこの本の目的になぞらえて言うと、
「経営陣が起業家から事業家(CXO)になれるかが成功のキーになる」
ということだ。

 

スタートアップCXOにとってPMF後の最も重要な仕事の一つはミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の策定である。
CXOはMVVの策定を通じて最も本質的な問いをする必要がある。
・我々はなぜその事業をやるのか?(Mission:ミッション)
・我々はどこを目指すのか?(Vision:ビジョン)
・どのような基本指針/行動指針を持つのか?(Value:バリュー)
MVVの明確な言語化は、スタートアップにとっての最強の武器の一つになる。

 

●良いミッションの5つの切り口
1.「当たり前大義」を並べない
2.聞いた人や口に出した人が、エネルギーを生み出すことができるか
3.自社の強みに合っているか
4.10年後も使えるか
5.顧客は誰か明確にできているか

 

●良いビジョンの5つの基準
1.ワクワク感
2.巻き込む力
3.インサイトフル
4.世界観がクリア
5.未来志向/PMF志向

 

極論、スタートアップは20%のうちの20%のうちの20%をアーリーアダプター中のアーリーアダプター(イノベーター)として見つけ、プロダクトを使ってもらい、細かいフィードバックをもらいながら、熱狂的なファンになってもらうことが重要になる。
私は、これを「ボウリングのセンターピン」を見つけること、と表現している。
このセンターピンを見つけることが初期のスタートアップの至上命題であると考えている。

 

自社にとっての勝ち筋になるような採用チャネルを見つけることだ。
まずは共感を生むようなコンテンツ発信やSNSでの投稿から始まり、活動や考え方に興味を持ってもらう、そこから関係を強化していって、採用や応募に持っていくという流れだ。

 

良いマニュアルを満たす基準としては、仕事や業務の価値(顧客/役務の受け手から見たときの価値)を明文化していることだ。
そのためには「WHAT」「WHY」「WHEN」「WHO」「HOW」という切り口でまとまっているのがポイントだ。
そうすることによって人によって解釈が変わってしまうのを防ぐことができる。

 

ユーザーが求めているのは、コトの価値、トキの価値(自分の時間の利用価値がどのように最大化するか)であり、機能ではない。

 

スタートアップの中で「営業を入れてセールスを強化した」という話を聞くことがあるが、セールスに取り組む大前提として、「世の中の8割の商品やサービスにセールスは必要ない」ということを覚えておきたい。

 

インフルエンサーの中でも、ある特定領域において豊富な知見と情報量で影響力のあるマイクロインフルエンサーと呼ばれる人がいる。
彼らにフォーカスして勝手に広めてもらうよう何ができるか考えたい。
マイクロインフルエンサーのフォロワー数は、1万からせいぜい数万人程度。
インフルエンサーよりもはるかに少ないが、そこがいいのだ。
なぜなら、インフルエンサーは「憧れの対象」だが、マイクロインフルエンサーは「共感、信頼できる対象」になるからだ。

 

初期の頃は、顧客が何に不満を感じているのか、困っているのかをCXOが直接聞ける貴重な機会だ。
顧客の行動や思惑、それらの背景にある顧客の本音や顧客すら気づいていなかった深い欲求/インサイトを見つけることが焦点になる。

 

チームの共通言語に「顧客の成功」という言葉を浸透させることだ。

 

初期のスタートアップというのは、プロダクトもなく、まだ顧客もいない状況だ。
どこで評価されるかというと、創業メンバーの顔触れだ。
魅力的な創業メンバーがいて、そこに対して、適切な割合の株が配布されていることが初期のスタートアップの評価につながることに留意いただきたい。
リスクを避けるためには「創業者株主間契約」を結んでおく必要がある。

 

投資家に以下のような質問をして、自社の投資家にふさわしいか見極めたい。
・どういった領域に投資しているのか?(専門分野はあるか?)
・どういった投資実績があるのか?
・どういった投資家とシンジケーションしているのか?
・追加投資を行っているのか?
・リードインベスターになるか?
・ファンドの満期はどうなっているのか?
・個人としての思考スタイルはどうなっているのか?
・担当者はどれくらいコミットするのか?

 

最も重要なことは、各章で紹介してきた要素や能力を統合して、自分たちにとっての「唯一無二のストーリー」を構築していくことだ。
複数の構成要素をバラバラに打ち出すのではなく、組み合わせて相互作用させると、持続的な競合優位性(ディフェンシビリティ)が構築され中長期的な利益が実現されるということだ。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1704-1】ビジネスのミッションを策定する

【1704-2】ビジネスのビジョンを策定する

【1704-3】ビジネスのバリューを策定する

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】起業大全
【著者名】田所雅之著者情報
出版社ダイヤモンド社
【出版日】2020/7/30
オススメ度★★★★★
こんな時に明日の起業力を磨きたいときに
キーワードビジネス理論ファイナンスリーダー
【頁 数】416ページ
【目 次】
第1章 ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)
第2章 戦略(Strategy)
第3章 人的資源(Human Resouces)
第4章 オペレーション・エクセレンス(Operation Excellence)
第5章 ユーザー・エクスペリエンス(User Experience)
第6章 マーケティング(Marketing)
第7章 セールス(Sales)
第8章 カスタマー・サクセス(Customer Success)
第9章 ファイナンス(Finance)

 

この本が、あなたを変える!

起業大全
田所雅之 ダイヤモンド社 2020-7-30
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田所雅之さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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