【不器用な広報によるツイッター成長記】
キングジム公式ツイッター担当者が、『寄り添うツイッター』と題して、10年の軌跡を振り返りながら、運営上の課題克服法から心構えまで、培ったノウハウを書き下ろした一冊。
■書籍の紹介文
自分が開設したSNSアカウント。
開設の目的からブレていませんか?
本書は、社長の鶴の一声からツイッターの担当者になった”中の人”による、不器用ながらも亀のように続けてきた結果、培った運営ノウハウを書き下ろした一冊。
SNSが社会の一部になって久しい昨今。
開設したアカウントをどう運営するか、悩む人が非常に多いように感じます。
「どう運営すればいいのかわからない」
「どう継続すればいいのかわからない」
こうしたことを口にして、運営が苦痛になっている人も見受けられます。
これらの人に共通していることを、本書でもくり返し言及しています。
それが、冒頭にも書いた「開設の目的からブレていませんか?」ということです。
要するに、『なんのために運営・更新するのか』を見失っているのです。
目的がわからないのに続けられるほど、人はできていません。
著者は、”中の人”として「キングジムを好きになってもらうこと」を目的に定めました。
そして、そこからブレなかったからこそ、企業アカウントとしては異例の成功をおさめられたのです。
目的からブレることなく、時代のニーズに愚直に向き合い続ける。
これ以外に、アカウントの運営を続ける秘訣はありません。
企業アカウントの運営をテーマにした書籍ですが、個人アカウントにも応用できる勘所が満載。
SNS疲れや運営に悩む人は、一読の価値が大いにある一冊です。
◆目的を定め、ニーズに寄り添う。
寄り添うツイッター
キングジム公式ツイッター担当者
KADOKAWA 2020-3-2
売上ランキング(公開時):5,040
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■【要約】15個の抜粋ポイント
こちらにとっての「無難」は、見る側にとっての「退屈」です。
コミュニケーションの入り口は「共感」なのだ
ひとつひとつ考えながら自分の言葉で語ってこそ、親しまれる場が作れるのです。
「この情報は、見る人にとって有益だろうか?」は、常に自問しています。
つぶやいたほうがいいことと、つぶやいてもいいこととは、何でしょうか。
「必要なこと」と「楽しめること」です。
二つに絞り込んで発信する、という方向性が定まったのです。
「迷ったらGO」ではなく「迷ったらSTOP」が、発信前に十分気をつけていることです。
100文字ぐらい打ってみて、「やめよう」と取り消すことが頻繁にあります。
こまめに初期の目的に立ち返ることによって、ツイートの内容にも、自分の姿勢にも、ブレが出ないように気をつけています。
いわゆる「インスタ映え」を狙うなら、加工を重ねて作り込んだほうがいいのですが、ツイッターの場合は逆です。
パッと撮ってパッと投稿したほうが、ツイッターのスピード感・臨場感にフィットします。
平たく言うと、手間をかけすぎないほうが「ツイッター映え」するのです。
親しさがあり、「気軽さ」もあり、だけど踏み込みすぎない、がベストな距離感でしょう。
ツイッターは「売るための」道具ではない、と私は常々考えています。
実践と改善を繰り返して感覚を磨くのが一番。
絶えず人が行き来し、変化し続けるツイッターには、それが最も適しているようです。
どんな未来であるにせよ、ツイッターという場所があるかぎり、このアカウントは今日と同じように一日一日を楽しんで、訪れる人々に楽しさを届け続けます。
ふだん交流のないアカウントと突然キャンペーンを行えば、必ず違和感が出てしまいます。
「商品宣伝を頼まれたということ?」「これってステマ?」
と、見る人に疑念を抱かせることは避けたいところです。
「自社にメリットが発生するか」
「フォロワーが楽しめるか」
の二つの観点で考えていれば、企業アカウント交流でも一貫性を保てるのではないでしょうか。
「どんなことが起きても諦めない粘り強さ」と「ほんの少しの勇気」。
精神論と言われればそれまでですが、10年間続けられたのは、知識でもセンスでもコミュ力でもなく、この二つのおかげでした。
■【実践】3個の行動ポイント
【1648-1】「この情報は、見る人にとって有益だろうか?」は、常に自問する
【1648-2】『「迷ったらGO」ではなく「迷ったらSTOP」』を合言葉に、発信前の確認をきちんとする
【1648-3】ツイッターをやる目的を定める
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】寄り添うツイッター
【著者名】キングジム公式ツイッター担当者
【出版社】KADOKAWA
【出版日】2020/3/2
【オススメ度】★★★☆☆
【こんな時に】伝える力を身につけたいときに
【キーワード】SNS活用、情報発信、ことばのチカラ
【頁 数】256ページ
【目 次】
序章 キングジム公式アカウント、いざ出航
第1章 キングジムを好きになってほしい
第2章 フォロワーと深くつながりたい
第3章 アカウントに「人格」が生まれた
第4章 PR担当者としての矜持
第5章 想像もできない世界が待っていた
この本が、あなたを変える!
寄り添うツイッター
キングジム公式ツイッター担当者
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キングジムさん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)
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