【書評:1627冊目】転職の鬼100則(早川勝)

【主体的なキャリア設計としての転職】
採用面接のプロフェッショナル・早川勝氏が、『転職の鬼100則』と題して、鬼のように厳しい100の言葉を投げかけながら、転職をどう考え、どう行動するかを指南する一冊。

■書籍の紹介文

転職。
どれくらい考えていますか?

 

本書は、キャリアを主体的に設計するにはどうすればいいか、”鬼”のように厳しい言葉を投げかけながら、考え方や行動を指南する一冊。

 

「転職を考えていますか?」→「はい」
「具体的に、転職に向けて活動していますか?」→「今はまだ考えているだけです」

 

転職の話になると、このような会話がくり返されています。
わたしの周りでも、「いつまで考えているだけなんだよ…」という人間が複数います。

 

このような「考えているだけ」の人にとっては、”鬼”のように”喝”を入れられる一冊です。
タイトルにある”鬼”はその通りで、かなり毒気のある語り口になっています。

 

ただ、その語り口によって読み手に生まれる「反発心/反抗心」を、行動への推進力に向けるように考えられているように感じられます。
そういう意味では、『熱いメッセージの一冊』と言えなくもありません。

 

◎仕事に人生を捧げろ!会社に人生を捧げるな!
◎今の自分は、これまでの結果であることを認めろ!
◎「入社させてほしい」ではなく、「入社してあげる」くらいの態度で臨め!

 

こうしたメッセージを通して、
・キャリアの考え方
・会社の選び方
・効果が顕著にあらわれる転職対策
などの、考え方や行動の起こし方を指南していきます。

 

現状に不満を溜めながらも、いいところに転職できたらいいなと望むだけの中途半端な状況を打破するのに最適。
「なりたい自分」を実現するために、主体的にキャリアを設計するための原理原則を語り尽くします。

 

転職は考えているけど、どう動けばいいかわからない。
そんな人にとって、背中を強力に押してくれる一冊です。

 

◆鬼の至言。

転職の鬼100則
早川勝 明日香出版社 2020-2-12
売上ランキング(公開時):79,932
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■【要約】15個の抜粋ポイント

仕事に人生を捧げるのはいい。
だが、会社に人生を捧げてはいけない。

 

もちろん、自由には責任が伴います。
だが、やりがいもあります。
少なくとも、多様化を認め、その方向性を示す会社を選ぶべきです。
転職は、その選択の自由を得る手段になるのです。

 

転職は一世一代の重大な決断です。
社会的意義のある仕事を、まずは選択するべきです。

 

「転職は思い立ったが吉日」です。
天命が降りてきたら即行動するべきです。
機は熟しています。
本能が「転職しろ」と叫んでいるのだから、その警告を無視すべきでないのです。

 

今どき、大学の偏差値や前職の会社の大小で採用を判断するような企業は、こちらからお払い箱にするべきです。
真剣に「企業は人なり」を実践しているなら、人材の本質を吟味しようとするはずです。

 

職務経歴書は、会社や所属部署を説明するために書くものではありません。
自分の血の通った真価本領が記されるべきものです。
それが伝わって、はじめて職務経歴書と呼べるのです。

 

(面接で)開口一番にすべきことは、自分から心を開くことです。
要するに、面接官との距離を縮める裏プロフィールをさらけ出すのです。
自分の人生にもドラマチックな物語があるはずです。

 

「御社のために一肌脱ぎましょう」という自信満々な雄姿を貫き通すべきです。
「入社させてほしい」という安売りの態度は評価を下げるが、「入社してあげる」という態度は信用度をアップさせるはずです。

 

転職先企業に惚れ込むことは大切です。
しかし、転職活動を合理的に進めるなら、冷静にその企業と距離を置くことです。
心はホットでも頭はクールにしておくことは、知る人ぞ知る転職の思考原理です。

 

専門性を磨くのもいいが、固執せずに臨機応変に武器をアップデートするべきです。
切り捨ててしまう決断もありです。
絶頂期の今だからこそ思い切れるのです。
ただの古い人は、誰にも相手にされなくなります。

 

会社は、自分のためにあるわけではありません。
さらに言えば、世の中も自分のために存在しているわけではありません。
だから、会社は自分のために何もしてくれないと思うべきです。

 

転職できない人は、運命に過剰に期待している人です。

 

転職を成功させたいなら、「あれがほしい、これがほしい」という受動的なおねだりは止めるべきです。
「あれもできる、これもできる」という能動的な姿勢に変えるべきです。

 

今の自分の姿そのものが、正真正銘「自分がこれまで成し遂げた結果」なのです。
兎にも角にも、まずそこを認めないと、転職もうまくいきません。

 

人間、本当になりたいと思っている自分になれます。
だが、なれたらいいなあと漠然と願っているだけでは、決してそんな自分になれないのです。
それが真理です。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1627-1】「あれもできる、これもできる」という能動的な姿勢をもつ

【1627-2】今の自分は、これまで成し遂げた結果だと認める

【1627-3】「なりたい自分」へ本気になる

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】転職の鬼100則
【著者名】早川勝著者情報
出版社明日香出版社
【出版日】2020/2/12
オススメ度★★★☆☆
こんな時に明日の仕事力を磨きたいときに
キーワードキャリアアップ働き方自己対話
【頁 数】232ページ
【目 次】
第1章 Selections〜鬼選択〜
第2章 Decisions〜鬼決意〜
第3章 Interviews〜鬼面接〜
第4章 Organizes〜鬼捨離〜
第5章 Thoughts〜鬼思考〜

 

この本が、あなたを変える!

転職の鬼100則
早川勝 明日香出版社 2020-2-12
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早川勝さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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