【礼を尽くせば、文章は短くなる!】
現代文学の旗手・島田雅彦氏が、文学の名表現を解説しながら、簡潔で心揺さぶる文章作法を指南する一冊。SNS時代の自己表現レッスンを修了することで、表現力は磨かれる!
あなたの書く文章。
簡潔でわかりやすくなっていますか?
本書は、古今東西の名文学をレッスンの題材にしながら、人に伝わりやすい「簡潔で心揺さぶる」文章の書き方を指南する一冊。
きちんと伝えよう。
これを意識すると、文章は長くなります。
ただ長くなった文章は、読み手に伝わりません。
というよりも、読み手は読みたいと思いません。
長い文章で申し訳ありませんが、ガイドをしますのでついてきてください。
そういう意図を感じることができて、はじめて読んでもらえるのです。
では、どうやって意図を伝えればいいのでしょうか?
その点を「礼儀」という表現をもって、意図の伝え方を学べるようになっています。
そして、意図の伝え方が上達すると、あることに気づきます。
そう、文章が簡潔になるのです。
文学から学ぶ文章術。
表現の幅を広げるのに役立つ骨太な一冊です。
◆文章の礼儀作法を身につけよう!
イメージだけがものをいう現代において、「自己表出」「自己表現」をするために何が効果的なのかを考えなくてはなりません。
そこではひとまず「孤独になること」をすすめます。
自己表現の第一歩は、ひとりぼっちになることから始まります。
是非、「ひとりで」場所、距離、所要時間などにとらわれず、自由にほっつき歩いてみてください。
必ず「自分はこう思う」の背後に「自分は間違っているかもしれない」という意識を背負ってください。
これが主張の懐を深くし、身勝手な意見という批判から救ってくれるのです。
自分を客観視するというのは理想から離れること、と言い換えることができるでしょう。
真の自分の姿を知って傷つくのは、現実とかけ離れた理想があるからです。
小説の必須条件である「批評」の視点を獲得できれば、自分を客観視し、自意識過剰からも解放される、ということになります。
そもそも人間はバラバラな個性を持っている、ということを今一度、認識したほうがいいでしょう。
相手の意表をつく自己表現法のひとつの考え方が、「自己のフレーミング」というアイデアです。
これは自分という固定化された存在を様々な角度を変え、別の「見せ方」をするのです。
自分が、そして他者が何を欲しているかについて最も興味深く探れるのが「お金」という枠です。
ここでは「五百億円あったら、何に使う?」という設問を取り上げます。
「死」というフレーミングから派生した「あの世」「死因」「死に方」といったことを三つの箱として認識し、その箱の中身を充実させていく過程で頭が活性化されていき、自己表現の幅が広がっていくのです。
では、どのように「箱」を充実させていくのか。
これはひとつひとつについて具体的に想像していけばいいでしょう。
私たちは常に比喩をしていかなければなりません。
いつもいる日常の場では「偶然」は生まれにくいものです。
自分の生活空間から離れて、非日常的な場所へ移動することが、このような福音をもたらしてくれます。
自分の感情を綴るということでは、読書日記、映画日記でもいいかもしれません。
自分がその本を読んで、映画を観て、どういう感情になったのか、を綴ることは日記の王道といえます。
他は忘れてしまっても、ひとり歩きして記憶されるぐらいのキャッチコピー力が書き出しには必要である、ということです。
観察眼を養ってくれるのが人間ウォッチングなのです。
必然的に自己表現においての礼儀が発動すれば、文章は短くなるものなのです。
【1204-1】あてもなく散歩する習慣をもつ
【1204-2】「自分はこう思う」の背後に「自分は間違っているかもしれない」という意識をもつ
【1204-3】自分の感情を綴る習慣をもつ
礼儀を身につけ、雑味をなくそう。
【書籍名】簡潔で心揺さぶる文章作法 SNS時代の自己表現レッスン
【著者名】島田雅彦
【出版社】KADOKAWA
【出版日】2018/3/29
【オススメ度】★★☆☆☆
【こんな時に】書く力を身につけたいときに
【キーワード】文章力、発想力、ことばのチカラ
【頁 数】240ページ
【目 次】
第一章 短文で綴る前の意識鍛錬
第二章 私小説で考える自己表現
第三章 短文に挑む準備段階
第四章 短文に挑む準備段階 その二
第五章 短文レッスン
第六章 短文レッスン その二
この本が、あなたを変える!
島田雅彦さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/
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2018年 6月 03日
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