【書評:1525冊目】スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本(高津和彦)

【「えーあー病」集中改善プログラム!】
スピーチトレーナー・高津和彦氏が、『スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本』と題して、つい口をつく「えー」「あー」等の無意味な言葉を消す方法を解説する一冊。

■書籍の紹介文

「えー」「そうですね…」「その〜」・・・。
ついつい口にしてしまうことありませんか?

 

本書は、頻繁に耳にすると聞き手に”不快な感情”を与えてしまう、そんな「えー」「あー」などの無意味な言葉を消す方法を解説する一冊。

 

まずは1点、『フィラー』という用語を覚えてから読んでください。
これは、スピーチや会話で出てくる「えー」「あー」などの無意味な言葉を、学術論文などで示すときに使われる用語であり、本書でも統一用語にして解説します。

 

フィラーがあまりに頻発する話し手にあたったとき。
人は、程度の差こそあれ、不快な感情が抱くことでしょう。

 

話し手からすると、「うまく間をつないでいる」つもりかもしれません。
しかし、聞き手からすると、その言葉に意味を見出せないからです(時間を奪われている感覚も!)。

 

であるならば、フィラーを改善しなければいけません。
そのための改善プログラムを受けることが、本書ではできます。

 

ただ、改善プログラムを受けても、フィラーが完全に「なくなる」ことはありません。
タイトルには、「なくなる」と書いていますが・・・。

 

では、改善プログラムを受ける意味はどこにあるのか。
それは、「フィラーを仕分けする術を身につける」ことです。

 

無意味な「えー」だから、聞き手は不快になるのです。
これが、聞き手のために必死に言葉を紡ごうとする「えー」であれば、聞き手は”温かく見守り”言葉を待つことができます。

 

つまり、同じ「えー」でも、消すべきものと有っても問題ないものに分かれるのです。
前者のフィラーは、徹底的に排除しなければいけません。

 

後者のフィラーは、自分らしさとして残しておいても構わないわけです。
この判断を自分でできるようになるのが、改善プログラムを受ける意味であり、本書を読む価値です。

 

フィラーが仕分けられるだけで、話し方は驚くほどスッキリします。
ここまで読んで、「えー」「でもなー」「どうだろうー」とフィラーが浮かんだのなら、本書を読むタイミングです。

 

◆話し方が変わる!

スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本
高津和彦 フォレスト出版 2019-9-6
売上ランキング(公開時):2,393
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■【要約】15個の抜粋ポイント

「心(感情・性格)」「思考」「声」の3つが同期し、安定して働いていればフィラーは出ませんが、このうちの1つでも不具合が発生すれば、メカニズムに不均衡が生まれ、フィラーを発生させてしまうというわけです。

 

●フィラーを不快に感じる理由
・話が長くなり、文章が複雑化する
・心が定まっていないと聞き手に思われる
・自信がない人と思われてしまう
・嘘をついていると思われる

 

フィラーにも良い面があるのです。
そして、その良いフィラーとは、やはり相手の心をつかむフィラーです。
それは次の4つにまとめることができます。
・一生懸命話しているときに出るフィラー
・自然な流れの中で出るフィラー
・結果として聞き手との心の同期が起こるフィラー
・多発されていないフィラー

 

「絶対に」という言葉を意識的に使うことで、フィラーが入る余地をなくすことができるのです。

 

「心(感情・性格)」を他の要素によって補ったり、変えたりすることができるのです。

 

「思考」とは話す内容を決めたり、整理、コントロールする要素です。
「思考」のメモリを浪費しないコツはシンプルです。
それは、1センテンスを短くするということです。

 

<、>のあとに<間>が入るのは違和感を持たれますが、<。>のあとに<間>が入っても大きな問題はないということです。

 

ほんの少しでいいから「ちゃんとした単語」をまず出そうという「思考」を働かせてほしい。
それは、文字にしたときに意味のある言葉にするということです。
たとえば、
<きゃー>を「びっくりする!」に。
<すげー>を「素晴らしい」に。
<うーん>を「少し言葉に詰まっています」に。

 

自分の中に自信が育ってくるのを待つよりも、まずは声を出すことを優先すべきです。

 

●脳内原稿のつくり方
法則1:「直近」を話す
法則2:5W1Hでネタを探す
法則3:エア写真を撮る
法則4:テーマ、教訓、オチを明確に

 

(どんな話題・テーマに対しても)自分のスタンスを、前向きにしなければなりません。

 

話す内容を忘れたときの対処として、一番有効なのが、原稿ではなく、手のひらに乗るくらいの用紙にメモを書き込んでおくことです。

 

スピーチ慣れしていない人にとっては信じられないかもしれませんが、1分間、原稿なしで話すことができれば、何でも話せるようになります。

 

相手に物事を上手に伝えるには、身体、表情、口の動きが大切なのです。

 

「この話を聞いてほしい!」
あなたの「心」で話してください。
つっかえてもいい。
あなたがそんなポジティブな気持ちで話せば、人はフィラーが出ても気になんかしません。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1525-1】話すとき、1センテンスを短くする

【1525-2】「ちゃんとした単語」を表現する

【1525-3】ポジティブな気持ちで話す

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本
【著者名】高津和彦著者情報
出版社フォレスト出版
【出版日】2019/9/6
オススメ度★★☆☆☆
こんな時に伝える力を身につけたいときに
キーワード話し方苦手克服ことばのチカラ
【頁 数】232ページ
【目 次】
第1章 なぜ、無意味な言葉が出てしまうのか?
第2章 内面の不安や自信のなさが表に出る理由とは?
第3章 理性の力で整理してから言葉にしよう
第4章 自信に満ちた声で雑音を消し去る
第5章 どんな場面でも次々言葉が出てくる!
第6章 目指せ! フィラーなしスピーチ

 

この本が、あなたを変える!

スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本
高津和彦 フォレスト出版 2019-9-6
売上ランキング(公開時):2,393
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高津和彦さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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