【書評:1504冊目】リーダーになる人の武器としての禅の名言(二階堂武尊)

【リーダーを支える存在としての禅語】
作家・二階堂武尊氏が、『リーダーになる人の武器としての禅の名言』と題して、ときに身を引き締め、ときに心を癒す、リーダーの支えとなる禅語を101語、解説する一冊。

■書籍の紹介文

自分の支えとなっている言葉。
なにかお持ちですか?

 

本書は、リーダーに必要な能力を7つの章に分類した上で、能力ごとにリーダーの支えとなる禅語の名言を解説する一冊。

 

昔より、多くのリーダーたちを惹きつける禅語。
いまや、日本だけではなく海外のリーダーにも影響を与えています。

 

この本では、特にリーダーに役立つ禅語を収録。
軽快な文章とわかりやすい解説で禅語に親しむことができます。

 

禅語が、なぜリーダー達に惹きつけるのか。
それは、たった数文字の言葉の中に”物事の本質”が凝縮されているからです。

 

そのため、どんな場面でも活用できます。
よって、さまざまなプレッシャーや悩みを抱えるリーダーの支えとなれるのです。

 

個人的な経験ですが、禅語にあかるいと、経営者層の方との会話が弾むことがあります。
禅語をとおして、リーダーと心が通じ合うような感覚です。

 

リーダー向けにまとめられていますが、どなたでも役立つことができます。
読みやすいつくりですので、興味がある方は禅語に触れてみてください。

 

◆禅語を武器に。

リーダーになる人の武器としての禅の名言
二階堂武尊 明日香出版社 2019-8-5
売上ランキング(公開時):59,158
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■【要約】15個の抜粋ポイント

禅の師たちは、本当のことは言葉では伝わらないと考えていた。
それでも彼らは言葉を尽くして、気持ちや考えを伝えようとしている。
そのスリリングな挑戦こそが禅語だ。

 

リーダーは多様性を受け入れるべきだ。
禅語で言う「同時」とは、日本の禅宗で大切にしている言葉だ。
これは、相手の立場に立って行動することの大切さを伝えている。

 

リーダーになれば、部下のマネジメント以外にもたくさんの雑事が降りかかる。
「そんな雑事は、木っ端微塵に粉砕してしまえ」というのが「百雑砕(ひゃくざつさい)」だ。

 

一つ一つを精査する、どうでもいいことが結構ある。
そこから目を反らすから、雑事が降り積もるのだ。
人生は短い。
どうでもいいことを引きずる時間はない。
不要な雑事は捨てる勇気を持つべきだ。

 

全力こそが可能性を広げる。
「全機現(ぜんきげん)」とは、持っている力をすべて発揮することだ。
世の中にインパクトを与えるリーダーは、人並み外れた頑張り屋なのだ。

 

人は、初めて行うことに好奇心と集中力を高めるからだ。
これを「初發心(しょほっしん)」という。
物事にはじめて臨む時のフレッシュな心をそういうのだ。

 

過去や未来に悩むことは、死んだことと同じだ。
唐の僧・無業は、誰になにを尋ねられても「莫妄想(まくもうぞう)」と答えて生涯を通したそうだ。

 

心配事の九割は取り越し苦労だ。
過去や未来をくよくよしているのは、今を生きていないからだ。
死んでいるのと同じだ。
そう無業は警告しているのだ。
今、過去の後悔、未来の心配をしないことだ。

 

人間は何も所有することができない。
それを意味するのが「本来無一物(ほんらいむいちもつ)」だ。
何かを手に入れても、短い人生の中の話だ。
長い宇宙の歴史の中では、瞬き一つほどの短い時間だ。

 

自分は特別ではない。
「前三三後三三(ぜんさんさんごさんさん)」の「前三三」とは、自分の前に無数の修行者がいるということだ。
「後三三」とは、自分の後にも無数の修行者がいるという意味だ。

 

よい波動は、調和と秩序を伝える。
「和気仁風を引く(わきじんぷうをひく)」というが「和気」は「平和な心、柔和の心」のこと、「仁風」は、人間らしいあたたかさのことだ。

 

人間は、不思議なもので、波動のようなものを持っている。
この波動は、伝染する。
よい波動は、よい関係性を育み、悪い波動は人の心を荒ませる。

 

事実は決して隠せない。
「魚行きて水濁る(うおゆきてみずにごる)」という。
魚が動けば、水は濁る。
つまり、この言葉の意味は「起こってしまったことは、決して隠せない」ということだ。

 

完璧なものこそ、さらに磨くべきだ。
「白圭尚お磨くべし(はくけいなおみがくべし)」という。
「白圭」とは、白く清らかな玉だ。
完璧に美しいものも、さらに磨き込めば、より輝きを増す。

 

最後に拠り所になるのは自分の信念だ。
リーダーは孤独なものだ。
チームのミッションを達成することを目指しつつ、メンバーたちもそれぞれに育てていく責務があるからだ。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1504-1】勇気をもって、自分がやらなくても問題ない雑事を捨てる

【1504-2】過去の後悔、未来の心配をしない

【1504-3】得意なことに、さらに磨きをかける

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】リーダーになる人の武器としての禅の名言
【著者名】二階堂武尊著者情報
出版社明日香出版社
【出版日】2019/8/5
オススメ度★★★☆☆
こんな時に明日のリーダー力を磨きたいときに
キーワードリーダー生き方
【頁 数】232ページ
【目 次】
第1章 大きく考える。
第2章 視点を変える。
第3章 いまにへばりつく。
第4章 執着を捨てる。
第5章 謙虚でいる。
第6章 ともに進む。
第7章 自信を深める。

 

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二階堂武尊さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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