【勝った分だけ負けもある】
名将と謳われる野村克也氏が、『負けかたの極意』と題して、善く勝てる者は善く負ける方法を知っていると提起し、最後に勝利をつかむ「負けない」ための勝負の哲学を指南する一冊。
もくじ
■書籍の紹介文
負ける。
それにはマイナスの面しかないのでしょうか?
本書は、人は目先の勝利やヒーローに目を奪われるが、本当に強い者は最後にトップを取る者だと提起し、「負けない」ための勝負の哲学を指南する一冊。
「なんで、うまくいかないんだろう」
「どうして、自分だけ結果が出ないんだろう」
このように、いまにも心が折れそうな人の支えとなる内容です。
負け、失敗に対する意識を大きく変えてくれます。
勝負を投げ出さない限り、最後まで結果は分かりません。
スラムダンクの安西監督の名言「あきらめたら、そこで試合終了ですよ?」です。
ノムさんの監督生活24年間での戦績は、1565勝1563敗。
わずかに2つの勝ち越しをしただけなのです。
ノムさんはいいます。
『目先の1勝よりも、3000試合以上も勝負の土俵に上がり続けたことにこそ、価値がある』と。
目先の結果に一喜一憂することへのアンチテーゼ的な一冊。
読み終わると元気が湧いてくる、不思議な力を有しています。
◆負けに負けない。
負けかたの極意
野村克也 講談社 2013-5-21
売上ランキング(公開時):ー
Amazonで探す 楽天で探す
■【要約】11個の抜粋ポイント
いうなれば、勝ちはパァーッと盛り上がるが冷めやすい“一瞬の恋”。
対して負けは、たとえ嫌なことがあっても、必要と思えばきちんといってくれる“悪友”といったところだろうか。
再生で大事なのは、その選手に足りないものに気づかせてやることだ。
周囲からは「もはや限界」と見られていても、何かひとつ新たな武器を身につけることで、もうひと花咲かせることは充分可能である。
痛い目に遭わないと、人間はほんとうには変われない。
だからこそ指導者は、ときにはあえて失敗させることも必要なのである。
その選手の将来性を判断する基準のひとつとして、私が注目していることがある。
三振したり、KOされたりしたとき、どんな顔でベンチに引き上げてくるか、である
目先の勝利にこだわるあまり、肝心の「人」を殺してしまっては何にもならない。
百パーセント理想の状態でないのは、たしかに環境のせいかもしれない。
だが、そのなかで百パーセントの力を発揮しないのは、自分自身のせいなのだ。
「これ」と思った人材を抜擢、信頼し、結果が出るまで待つことができるか。
言い換えれば、近い将来の大きな成果のために、目先の利益をあえて捨て、ある程度の失敗や負けに目をつぶるだけの覚悟を決められるか。
リーダーには、それだけの度量が求められるということである。
「この監督についていけば、いずれ勝たせてくれる」
「この監督のいう通りにやっていれば、必ず結果は出る」
そのように思わせることが何よりも大切だった。
「信は万物のもとをなす」という言葉があるが、選手の信頼があってこそ、はじめて監督は自分の目指す野球を実践できるのである。
張本勲が現役時代に残した名言がある。
「夜の素振りは、おれの睡眠薬だ」
■【実践】3個の行動ポイント
【182-1】どんな状況下でも、その時の100%を発揮する
【182-2】努力を疎かにしない
【182-3】「信は万物のもとをなす」を書き留める
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】負けかたの極意
【著者名】野村克也
【出版社】講談社
【出版日】2013/5/21
【オススメ度】★★★☆☆
【こんな時に】自分を見つめ直したいときに
【キーワード】思考、自己対話、指導力
【頁 数】226ページ
【目 次】
第1章 人は勝利から学ばない
第2章 敗者の特権
第3章 再生も負けからはじまる
第4章 負けかたの極意
第5章 負けを活かすために何が必要か
第6章 負けを活かすリーダーの条件
この本が、あなたを変える!
負けかたの極意
野村克也 講談社 2013-5-21
売上ランキング(公開時):ー
Amazonで探す 楽天で探す
野村克也さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)
■お知らせ
■【仲間大募集中!】101年倶楽部■
書評ブロガーの読書術を教えていきます。
読書の質を高めたい方は、ぜひご参加下さい!
■応援お願いします!■
※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。