【書評:131冊目】君は、世界を迎え撃つ準備ができているか?(田村耕太郎)

【Plan for the worst, hope for the best.】
元参議院議員・田村耕太郎氏が、『君は、世界を迎え撃つ準備ができているか?』と題し、世界の中での生存術を指南する一冊。

■書籍の紹介文

世界の中での自分という存在。
考えたことはありますか?

 

本書は、国際社会における日本の地位低下が叫ばれる昨今、世界の大きな潮流の中で、日本人としてどう生きていくかを指南する一冊。

 

世界を知り、最悪を想定し、準備をした者だけがこの社会で戦える
これが本書のメッセージです。

 

世界を知るためには、視野をおもっている以上に広げる必要があります。
政治家・経営者・研究者・金融マンとして、世界の潮流を見続けてきた著者が、その視野を示します。

 

いまや、世界を意識せずには成り立たない時代。
その時代を「生き抜くヒント」と「具体的なアクション」が数多く述べられています。

 

2050年には、世界人口の99%、世界経済の98%は日本の外にある
日本の存在感は、これから加速度的に小さくなっていきます。

 

その小さな社会で、「生きづらい」と嘆くだけでいいのか。
「生きやすさ」を求めて、世界に飛び出していけばいいのか。

 

ただ、日本の縮小を嘆くだけの本ではありません。
ただ、日本の底力を過度に煽るだけの本でもありません。

 

日本と世界。
どこで自分は勝負をしていくのかを考えるための、”戦略”の本です。

 

選択肢が狭まる前に。
今すぐ読んでみてください。

 

◆グローバル時代の生存戦略。

君は、世界を迎え撃つ準備ができているか?
田村耕太郎 中経出版 2012-12-1
売上ランキング(公開時):ー
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■【要約】15個の抜粋ポイント

人生は準備が大きく左右されるが、これからの時代への準備はいまだかつてないほど人々の運命を変えていくだろう。

 

変化を正確に予測するのは難しいが、できる限り推測する努力がまず欠かせない。
準備の鉄則は、最悪を想定することだ。
最悪を想定することは縁起の悪いことではない。
日本人には特有の「言霊論」があり、「最悪の事態の話をしてしまうとそれが現実のものとなってしまう」と恐れる傾向がある。
これこそが”最悪”だ。

 

最悪を考えるのはネガティブ思考ではない。
最悪を想定する人に「君は暗いなあ。自信を持てよ!」と言ってしまいそうになるが、実は最悪を想定することこそがポジティブ思考の原点だと思う。
ただし、それには、最悪を想定して準備することが絶対条件だ。
準備のないポジティブ思考は単なる思考停止の蛮勇である。

 

今世紀の真ん中である2050年には、世界人口の99%、世界経済の98%は日本の外にあることになる。

 

エコノミスト志によれば、G7と言われる先進国のうち、2050年までGDP世界上位7ヵ国に残るのはアメリカのみという。
もちろん、日本も圏外に消える。
アメリカ以外は中国、インド、ブラジル、ロシア、インドネシア、メキシコだ。
この流れは押さえておくべきだ。
40年後に主役は大きく入れ替わる。

 

今世紀、最大の人口ボーナスを受けるのはインドだ。
人口ボーナスとは、一国の人口構成で、子供と老人が少なく、生産年齢人口が多い状況のことを言う。
豊富な労働力で高度の経済成長が可能となる。
一般に多産多死社会から少産少死社会へ変わる過程で表れるとされている。

 

時代は変わった。
現代のエリートたちは「一生現役」の準備を進めている。
世界のエリートは、朝からジムで鍛え、割高な有機食材を買い求め、休暇は大学院の短期コースに学ぶ。
少し前まで、早期引退がエリートたちの勲章だったが、正反対になりつつあるのだ。

 

まず考えるべきは自分で生き抜く戦略だ。
戦略とは「勝ち続ける」方法。

 

人生で考えるべきは自身の差別化である。
自分にしかできないことを考え抜くのだ。
・どこで勝負するのか?(国、地域、業界、市場)
・自分の強さとは何か?(競争相手に勝てる点)
・持続的に勝てるか?(常に勝てるためのシステム化)

 

●考えるための訓練法
(1)まず人の10倍(10回)は考えろ。粘り強く考えろ
(2)考える材料である知識をつけよ。知らないことは恥ずかしいと思え
(3)知識の中でも、カギとなる数字は正確に記憶せよ
(4)考えるフレームワークを体得せよ

 

自分の心の中に、自分の意思決定について常に反対意見・問題提起をする別人格をいつも用意しておこう。
(中略)
これは、英語でデヴィルズ・アドヴォケイト(悪魔の代理人)

 

これからはスペシャリストの時代になっていくが、スペシャリストであっても、「リベラルアーツ」を身につけておくことが必要になってくる。

 

(英語習得について)読むことが飽きてきたら次は書くこと。
たくさん書いていこう。
読むことは処理能力である一方、書くことは創造力だ。
単語と言い回しを使った文章を作る力を鍛えるのだ。
これは話す能力に通じる。

 

日本でモテても世界では通用しない。
日本の異性市場は世界の2%未満!
日本でモテないリスクを冒しても世界でモテる肉体をつくるべきではないか?

 

鍛えているから疲れる。
疲れるから夜は深く眠れる。
それが朝型生活を続けさせる。
朝型生活をオススメする。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【131-1】自分の人生で最悪の事態を書き出す

【131-2】Japan Timesのオンライン記事を毎日読む

【131-3】月に一度は宗教に触れる機会を設ける

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】君は、世界を迎え撃つ準備ができているか?
【著者名】田村耕太郎著者情報
出版社中経出版
【出版日】2012/12/1
オススメ度★★★☆☆
こんな時に教養を伸ばしたいときに
キーワードグローバル生き方教養
【頁 数】255ページ
【目 次】
第1章 動き出す前に知っておきたい世界と日本の今
第2章 世界と戦うために心しておきたい行動原則
第3章 ポジティブになるための準備の方法
世界を迎え撃つために読みたい文献ガイド

 

この本が、あなたを変える!

君は、世界を迎え撃つ準備ができているか?
田村耕太郎 中経出版 2012-12-1
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田村耕太郎さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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