【忘れることの大切さ】
全生庵・平井正修氏が、「すっきり」「はっきり」「ゆったり」と、限りなく自分を真っ新にする方法を説いていく。情報があふれ、絶えず心が刺激される現代だからこそ、「忘れる力」が必要。
ゆっくりと目を閉じてください。
心の中は、おだやかですか?
本書は、禅の教えに基づく「忘れる力」を説きながら、ストレスに心病むことなく、前向きに生きていく方法を紹介する一冊。
人は、何も持たずに生まれてきます。
人は、何も持たずに死んでいきます。
だからこそ、極力なにも持たない状態でいることが、人にとって自然なのです。
このことを、「忘れる力」という言葉で禅的にアプローチしていきます。
心の中が静かだと、とても清々しい気持ちになります。
心が静かというのは、心の中に何もないということです。
禅的な「忘れる」力を、ぜひ。
◆1つ1つ、忘れよう。
心を“凪いだ状態”に戻すなら坐禅がお勧めだ。
静かに座ってみることで日常の中で溜まっていく「雑念」を捨てる、手放す、減らす、消す、流すことができる。
つまり「忘れる」ことができる。
忘れることが上手になると「過去」に囚われることなく「人」に振り回されることもなく「将来」を思い煩うこともない状態になれる。
「忘れる力」によって、人生の時間がますます充実していくのだ。
苦しみ続けていることがあるなら、新しい経験や良い習慣で上書きすればいいのだ。
今いる場所で何かを始め、どんどん「上書き保存」すればいい。
それが、結果的に上手に忘れることになるはずだ。
人は、一度成果を出した方法を、中々忘れることができない。
だが、同じやり方に固執するのは「執着」だ。
この執着が「今回は、なぜうまくいかないのか」と、余計な苦しみを生み出す。
禅で「執着を捨てなさい」と言うのは、人間が執着し過ぎる動物だからだ。
不要な執着を抱え過ぎるのだ。
どんなに捨て去り、忘れ去ろうとしても、執着は、何かにつけて、ふっと心の中にわき上がる。
生きることは、求めることなのだ。
だからこそ、努力できる。
よい成績を取りたい、結果を残したいと勉強や仕事に打ち込み、挑戦できる。
結局「人は求め続けるもの」とあきらめるしかないのだ。
苦しみの究極の形といえば「死」を連想する。
だが、ある意味、人は、死ぬために生きている。
だからこそ、それまでに「何をどう求めて生きていくか」が大切だ。
人間関係の悩みは尽きない。
そこで余計な悩みを増やさないためには「最初から人頼みにしない」ことだ。
人は、一人で生きていけないが、できることは自分で何とかするべきだ。
場所はどこでもいい。
毎日数分でいいから、目を閉じて座ってみることだ。
日頃会い、話す、様々な人たちを忘れることで、自分を大切にする「自分のための時間」を過ごすことができるはずだ。
相手のことを思いやり、心と心でのコミュニケーションをしていくには、言葉のボールを反射的に打ち返すのではなく、ひと呼吸を置いてきちんと見て、相手に向かって打ち返すことだ。
「自分が思う自分」と「他人がイメージする自分」は、必ずしも一致しない。
結局「自分」とは、よくわからないものなのだ。
禅宗では、前提として「自分は存在しない」としている。
花は、ただそこにあり、自分の役割を果たして咲いている。
だから、美しい。
私たちも邪念を忘れ「無心」になり、今だけに集中することだ。
それができれば、花のように美しく生きられるはずだ。
本来の自分は、人からの評価ではなく自分の中にあるものだ。
それを知れば、他人に振り回されることも、他人によく見せようとすることも、自分で自分を見誤ることもなくなるはずだ。
過去は、もう終わったことだ。
未来を想像することばかりに執心すれば、今がおろそかになる。
いくら計画を立てたとしても、現実でやるべきことに向き合わなければ、うまくいくはずがない。
「今」「ここ」を生きることに関係のない、余計なものは手放すべきだ。
たとえ許せないことでも、許せないままでいい。
忘れてしまうことだ。
【1042-1】苦しいときは、新しいことをはじめる
【1042-2】人頼みにしない
【1042-3】毎日、数分間ただ目を閉じて座る
忘れることは、心を新鮮に保つこと
【書籍名】忘れる力
【著者名】平井正修
【出版社】三笠書房
【出版日】2017/7/7
【オススメ度】★★★★★
【こんな時に】心の平穏や導きがほしいときに
【キーワード】禅、最高の自分、生き方
【頁 数】222ページ
【目 次】
1章 いいことも悪いことも、一度きれいさっぱり
2章 不安、悩み、欲…を手放す
3章 忘れたい、忘れられない
4章 「無心」とは?「平常心」とは?
5章 「忘れる力」が人生をもっと素晴らしく
この本で、あなたは変わる。
平井正修さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/
本日もお読みいただきありがとうございました!
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