【シェア読書:921冊目】カジノとIR。日本の未来を決めるのはどっちだっ! ?(高城剛)

【IRこそ日本のラストフロンティア!】
映像作家・高城剛氏が、世界のカジノを見続けてきた経験に基づき、カジノ機運高まる日本は何を学び、何を生かすべきなのか、提言する。日本の未来を決める選択の時が迫る!

■この本の紹介文

カジノとIR(統合型リゾート)。
この2つの違いを、あなたはきちんと理解していますか?

 

本書は、
IR推進法案の国会審議が動き始めた日本に向けて、
世界中のカジノとIRの事例を徹底取材した著者が、
いま、日本は何を学び、何を生かすべきかを提言する

一冊です。

 

IRがどういうものなのかをきちんと理解し認識することが大事である
このように著者は言います。

 

なぜなら、
・IRを正しく理解すれば、日本経済を活性化する次の起爆剤になる
・IRを間違って理解すれば、日本経済は悲惨な末路を辿る
これくらいの大きなインパクトがあるからだと説きます。

 

どれくらい大きなインパクトなのか?
それを、シンガポール・フィリピン・マカオ・フランス・ラスベガスなど世界の最新状況をリポートしながら、あなたにイメージしやすく学ばせてくれます。

 

中途半端なニュースに流されず、きちんと判断できる目を養うために、読んでおくべき一冊だと感じます。

 

◆IRという選択肢を見極めろ!

■本がわかる!15の要約ポイント

日本とシンガポールは、国土や人工の大小はあっても同じく島国であり、他国に吸収合併されることなく、独自戦略を育めるだけの地理的条件を持っている。
しかし、このふたつの国の決定的な違いは「小国は小国である」という危機意識の有無にある。

 

IRの大部分を占めるのは、ホテル、レストラン、ショッピングモール、会議施設のため、家族連れをはじめ、多くの人々が楽しめる場所であり、薬物や犯罪、依存症が蔓延するダーティーなカジノとは違うのだと。

 

シンガポールでは、カジノでカネを落とすのも外国人なら、カジノを運営するのも外国人。
国家も国民もそこには一切ノータッチで、外貨の収益を吸い上げるという手法だ。
マカオのおいしいところを上手にサンプリングしたことで、政府も国民も、ギャンブルから切り離された立ち位置を確保することができた、といえるだろう。

 

現在、総売上高世界一のマカオに迫る勢いでIRの開発が最も活発化している国は、フィリピンなのだ。

 

フィリピンは一大IR大国となりつつあり、どこよりも治安がよい世界に名だたるエンターテインメント・シティになることに本気で取り組んでいる

 

中国人がマカオに行く目的は、ギャンブルや観光のためだけでははい。
マカオのカジノ特殊なシステムを利用し、財産を隠しに行く人が後を絶たない。
中国では、国外への人民元持ち出しが厳しく規制されている。
マカオはこれを逃れるためのマネーロンダリング天国と化しているのが実情だった。

 

中国本土で吹き荒れる汚職官僚粛清の嵐は、当然のごとく、マネーロンダリング天国・マカオにも影響を及ぼした。
マカオ当局によるカジノ周辺の規制および入境制限の強化などが進む中、マカオのカジノからは中国人VIP客の姿が消えたのだ。
売り上げの大半を中国本土からやってくるハイローラーに頼っていたカジノの賭博業収入は、2015年1〜4月には前年実績比の約4割減にまで落ち込んでいく。

 

欧州では、カジノ市場はフランスが最も大きく、2012年の時点で、全土で195施設を擁し、その総粗収益は23億4400万ユーロ(約3027億円)に達する。
欧州最大の設置数・規模を誇るカジノ大国でもあるが、個別の施設の規模を見ると、決して大きいとはいえない。

 

ユーロ圏においては、フランスを含め、IRを本格導入できる都市は、ほとんどない、と言ってもいいだろう。
やろうと思ってもできない。
これが現実だ。
もし可能な街があるとしたら、EUを脱した金融都市ロンドンの郊外だけなのではないだろうか。

 

ラスベガスの強みは、宿泊施設とコンベンション施設の距離が非常に近い点にある。
無料バスが主要ホテルを巡回し、空港も市内からわずか15分の距離にある交通の利便性や、他にはないショーや施設のおかげで人も集まりやすい。
それが地域経済に貢献するという好循環につながるため、ラスベガス観光局のコンベンション誘致活動の予算は世界一といわれている。

 

IRは、必ず成功するとは限らない。
センスのよい企画を立案し、よい客を呼び込むことができなければ、どんなに予算を投じても失敗する。
レイクラスベガスは、それを教えてくれている。

 

カジノという収益性の高い施設があるからこそ、他にはない投資サイクルができる仕組みといえるだろう。
人は、賑わっている場所に行きたいものだ。

 

IR戦略において重要なのは、やはり「センス」だ。
ただカジノを開業しさえすればうまくいく、というほど安易ではない。
国家が巨額の投資をせずとも、どんな仕組みをつくり、エンジンとなるカジノをどう生かすかという発想次第で、成功にも失敗にも、いくらでも導くことができる。
これが、ただのカジノとは違うIRの本質である。

 

日本にはもてなしの文化があり、街中のファストフード店ですらホスピタリティもサービスレベルも高いが、いかんせん海外ゲストに対応できるだけの英語力すらない上に、そこまで先方は「おもてなし」を望んでいないことも多い。
(略)
顧客はアジアを中心とした世界なのだから、早めに世界を理解する必要があるだろう。
それが、最終的な成否につながる。

 

もはやIRの成功は、カジノや観光収入だけの問題ではない。
それは、戦後長く続いてきた社会システムを刷新し、日本が再生するために、そして、この国家が長く生きらえていくために必要なことなのだろうと、多くの地を見てきて実感する。
残されたこの最後の楽園が、旧来型の人々の欲望に食い尽くされぬことを、僕は心底願ってやまない。

 

■これをやろう!3つの実践ポイント

【921-1】シンガポール旅行を計画する

【921-2】フィリピン旅行を計画する

【921-3】マカオ旅行を計画する

 

■ひと言まとめ

自分で判断する目を養おう!

 

■本日紹介した書籍情報

【書籍名】カジノとIR。日本の未来を決めるのはどっちだっ! ?
【著者名】高城剛
出版社集英社
【出版日】2016/12/2
オススメ度★★★☆☆
【こんな時に】ビジネス理論を深めたいときに
【キーワード】ビジネスモデル発想力社会
【頁 数】240ページ
【目 次】
第1章 なぜシンガポールは短期間で観光収入を3倍に増やせたのか?
第2章 マニラ急成長の秘密と、マカオ衰退の理由
第3章 世界一のカジノ国フランス
第4章 90年代ラスベガスの成功と、近年のニューヨーク州のラスベガス化戦略
第5章 世界のカジノから日本は何を学び、何を生かすべきなのか?

 

気になったら、今すぐお手元に!

 

高城剛さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

本日もお読みいただきありがとうございました!

 

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