【書評:369冊目】ぼくらの頭脳の鍛え方(立花隆、佐藤優)

【現代の日本に必要な400冊の教養書!】
作家・立花隆氏と佐藤優氏が、『ぼくらの頭脳の鍛え方』と題して、400冊に及ぶ空前絶後のブックリストを提示しながら、21世紀の知性の磨き方を徹底指南する一冊。

■書籍の紹介文

自分の知性。
充分に足りているとおもいますか?

 

本書は、くり返し考えることで体得する教養こそが”真の実用性”をもつと提起し、400冊のブックリストをもとに、知性の磨き方を徹底指南する一冊。

 

自身の書棚から100冊ずつ。
書店の書棚から100冊ずつ。

 

「知の巨人」と呼ばれる立花氏と「知の怪物」と呼ばれる佐藤氏。
このふたりが持ち寄った、合計400冊のブックリストには圧倒されます。

 

断片的知識をたくさん持っていても、それが総合され、縦横無尽につかいこなせなければ意味がない。
『総合知』と呼ばれるものです。

 

この『総合知』こそ、真の実用性であり、自分をカタチづくる骨格なのです。
このことについて、2人の対談を通じて示していきます。

 

ふたりの圧倒的な熱量と『総合知』に、読むのも気後れすることでしょう。
しかし、負けずに目を通してください。

 

死ぬまでには、こんなブックリストをつくりたい。
そう思える一冊です。

 

◆知性を磨き、総合知を体得せよ!

ぼくらの頭脳の鍛え方
立花隆、佐藤優 文藝春秋 2009-10-17
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■【要約】15個の抜粋ポイント

毎月、本代にはどれくらい費やしていますか?
(立花)
医学書や理系の専門書などを大量に買うときは、五十万円くらい使うときもありました。
しかし、それほど高くない本なら、両手で持てる重さの限界が、だいたい、三、四万円でしょう。
月に四回それくらいの買い出しをするとして、十数万円じゃないですか。
(佐藤)
私は二十万円です。
サラリーマン(外交官)時代も月十万円が本代で消えていました。

 

『東大教師が新入生にすすめる本』(文春新書)と『教養のためのブックガイド』(東京大学出版会)の二冊です。
両方あわせて二千冊くらい紹介していますが、非常に質の高いブックガイドでした。
教養書二冊といわれたらこの二冊にしますね。

 

知識を得るための情報獲得の技術というか、必要な基礎というものがありますよね。
二十一世紀はインターネット時代でもある。
しかし、ネットで最先端の情報に辿り着き、わかるためには、評価が定まった基礎的な本をまず読んでおかなければならない。
そうでないと、そもそも検索エンジンにどういうキーワードを入れていいかわからないはずですよ。

 

読むことで脳の回路が開ける。
読書とはまさに人間を作るものなのですね。

 

戦争中の日本を支配していた思想が、いかなるものだったのかは、ぜひ教養として知ってほしい。
いまの日本人にどんどんわからなくなってきているのは困ったことです。

 

戦争では、民族性も国民性も科学技術も文明も、すべてが凝縮されて表れますからね。
戦争について知ることは現代人にとっても必須の教養でしょう。

 

読書による疑似体験の力はものすごく強い

 

日本人に欠けている最大の教養アイテムはゲオポリティクス(地政学)

 

人間のダークサイドに関する情報が、現代の教養教育に決定的に欠けていますね。

 

日本の左翼系の運動を検証することは重要です。

 

女性が新自由主義の打開策の鍵を握っている

 

マルクス主義であれ、キリスト教であれ、思想というものは大変な毒薬

 

古典には、知の共通基盤としての役割があると思います。
人と何かについて語り合うときに前提となる知識がないと中身が濃い議論ができないからです。
ただ、古典は時代によって変わる。
明治時代には明治時代の、現代には現代の古典がある。

 

数学と哲学を学べ

 

●立花隆による「実戦」に役立つ十四ヵ条(抜粋)
(1)金を惜しまず本を買え
(7)本を読みながらノートを取るな
(10)本を読むときには、懐疑心を忘れるな
(12)疑いを持ったら、生のファクトにぶちあたるまで疑いをおしすすめよ
(14)何をさしておいても本を読む時間をつくれ

 

■【実践】3個の行動ポイント

【369-1】『東大教師が新入生にすすめる本』(文春新書)を読む

【369-2】『教養のためのブックガイド』(東京大学出版会)を読む

【369-3】地政学を学ぶ

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】ぼくらの頭脳の鍛え方
【著者名】立花隆佐藤優
出版社文藝春秋
【出版日】2009/10/17
オススメ度★★★★☆
こんな時に読む力を身につけたいときに
キーワード読書術思考教養
【頁 数】328ページ
【目 次】
第1章 読書が人類の脳を発達させた
第2章 二十世紀とは何だったのか
第3章 ニセものに騙されないために
第4章 真の教養は解毒剤になる
第5章 知の全体像をつかむには

 

この本が、あなたを変える!

ぼくらの頭脳の鍛え方
立花隆、佐藤優 文藝春秋 2009-10-17
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立花隆さん、佐藤優さん
素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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